概要
背景としては、2023年6月に「性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律」、通称「LGBT理解増進法」が成立したことにある。
これに大いに落胆したベストセラー小説作家の百田尚樹と、ジャーナリストの有本香が協力する形となり政党が立ち上げられた。
2023年10月17日に結党記者会見を行った。
創立メンバーに代表の百田尚樹、事務総長は有本香、荒川区議から小坂英二。
共同代表に名古屋市長の河村たかし。同じく名古屋市副市長の広沢一郎が事務局次長となっている。
政策
日本を豊かに、強く。という言葉と共に日本の国体、伝統文化を守る事を理念としている。
憲法9条改正、「スパイ防止法」の制定、外国勢力による土地・不動産買収の禁止。
また経済において、消費税減税による国民負担率の軽減。
名古屋モデルを参考に地方税減税を全国で推進すべきと主張。
世襲による議員の家業化を止める事などを提案している。
他にも移民政策の是正、再エネ賦課金の廃止、
エネルギー分野への外国資本の参入を禁止する法整備などが必要と主張している。
政策だけならば、非常に真っ当で、実行さえできれば日本は間違いなく今より良くなるだろう。実行さえできれば。
主な支持層とその反応
この「保守ムーヴメント」に、自民党の「政治とカネ」を含む多くの政治スキャンダルで、裏切られたと感じた保守岩盤層がいくらか流れたのか、支持する声は一見するとネット上では多い。
実際、結党からそう間もなく行われた名古屋街宣、梅田街宣には数千~数万規模の大聴衆が集まった。
梅田街宣では多数のパトカー、消防車、救急車が集まり、警察の要請でやむなく演説中止となったが、それだけの騒ぎが起こったにもかかわらず、新聞やテレビはほぼ無反応で、地上波とネット界隈との熱量差は歴然としていた。
そのため、保守党を支持する層としては主にネットを中心として情報を得ていた層になるものと思われる。
最近の動向
東京15区補選においては、イスラム思想研究者の飯山あかりを候補者として擁立し、
(妨害に遭いながらも)奮闘したが、9人中4番手という結果になり惜しくも落選した。
組織という地盤もなく、街宣車が1台のみで政見放送もできない。
こうした不利な状況の中、2万4千もの得票数を得た事を評価する声もあれば、
所詮ネットだけの人気、エコーチェンバーで錯覚しているだけで現実の支持層が追い付いてこず選挙には勝てないなど、厳しい声もある。
総評
代表者二人は一部の右派からは非常に評価が高いものの、何かとお騒がせの多い人物であり、政策実行力は極めて疑わしい。政策自体は非常に素晴らしいものの、政治とは決して白と黒で決まるものではなく、時にグレーでないと納められない議題や法律も多い。
周りと折り合いをつけられないのは代表者二人の過去の言動を見れば明らかであり、決して妄信するべきではない。
事実組織運営能力は低いようで、熱狂的な一部からの支持者の期待に応えようと振り回されているきらいがある。
支持者は熱狂的であるものの、同時に危うさも秘めており、参政党と並び右の令和と一部からは揶揄されている。(令和とは令和新選組のこと。政党色的には左だが、支持者が熱狂的で周りからどう思われているか俯瞰できる冷静さがない事が重なるためと思われる)
チャンネルリンク
月曜〜金曜の日本時間あさ8時に、百田尚樹と有本香がゲストを招いてYouTubeで生配信するチャンネル。