定義
移民とは、生まれ育った地を離れ、ほかの土地に移り住んだ人の総称である。
多くは外国に移住した人たちのことを指す。
ルーツとなる国家を示し「~系移民」という言い方もある。また、地球から異星に移り住む宇宙移民を含むこともある。
なお、移民と難民は定義としては異なる。難民は戦争などでその地域に住めなくなった人々がやむ無く移動するのに対し、移民は出稼ぎなど地元に住めるがより良い環境を求めて行く人々を指す事が多い。
移民問題
欧州では移民が問題ないし争点になる事が多い。イギリスがEUを離脱したのも移民問題が一因であった。
移民を受け入れた国家の中には、景観悪化や犯罪率の上昇への懸念、テロの流入などへの不安の声もある。
経済が堅調で人で不足が慢性的なドイツや北欧諸国は移民に積極的な国家である。
こうした背景もあってか2022年に北欧のスウェーデンで中道右派の連立政権が発足し、中道左派から8年ぶりに政権が交代した。新政権は移民排斥を訴える政党の閣外協力を得ることで合意しているため、長年寛容だった移民政策の見直しが進められる見通しが強まった。
移民を受け入れることによる治安問題については国や地域によってまちまちであるが、基本的には受け入れ先の社会に余力があるほど悪化には至らない統計結果が出ている。
ドイツにおいては2015年に難民の大量流入が起き、一時期犯罪率が急上昇したがその後難民達が住居と雇用を得、現地社会になじみ始めると低下してゆき、2019年以降は東西統一以降最低水準を更新し続けている。外部リンクその他の多くのヨーロッパにおける移民受け入れ国の犯罪率も、横這いあるいは微減傾向にある。