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概要
「決着」とは漫画『呪術廻戦』第268話のサブタイトル。
虎杖悠仁の「解」により、ついに伏黒恵が宿儺から解放される。そして宿儺の結末は……
あらすじ
今際の際で宿儺は伏黒に問いかける……
宿儺「どのツラ下げて生きていくつもりだ」
「俺に肉体を奪われ、姉を殺し、差し出された手すら拒んだオマエが」
「そうだ お前が助けた小僧は大勢人を殺したな」
「諦めろ、お前はもう真っ当になど生きていけない」
「俺に任せて大人しくしていればいいんだ」
と詰め寄る宿儺に伏黒は……
伏黒「なんでそんなに必死なんだ?」
「呪物に成り方が決まっているならここで 虎杖に雑に剥がされたらアンタは死ぬ」
「そして"共振"はアンタにとっていいことばかりじゃない」
ほぼ完全に受肉し復活した宿儺が、呪物の成り方を無視して無理やり虎杖に引き剥がされれば、宿儺の中の19本の指の全てが消え去り、共振で最後の1本も魂を繋げなくなるのを伏黒は確信した。
「………安心したよ アンタでも死ぬのは怖いんだな」
「始めから真っ当に生きてきたつもりなんてねぇよ」
「………当たり前のことだけど世の中には自分より他人の方が多い」
「もう一度誰かのために生きてみようと思う」
伏黒が生きる意思を宿儺に告げた途端、結界が崩れ、宿儺は伏黒から引き離される。必死に伏黒に手を伸ばす宿儺だったが、肉体が崩れ去り肉塊と化した宿儺は伏黒を掴む事が出来なかった。そんな疲弊しきった宿儺に虎杖が再び、領域内で提案した事を問いかける。
虎杖「どうする宿儺…オマエは俺だ」
「俺にはじいちゃんがいた」
「宿儺…もう一度やってみよう。誰かを呪うんじゃなくて誰かと生きるために」
「誰にも受け入れられなくても 俺だけはオマエと生きていける」
強大な呪いの力を背負って生まれた点において宿儺に共感を覚える虎杖は、自分には祖父がいたから人として生きる事ができた。宿儺にも他の選択肢がある筈だと、最早死に体の宿儺に手を差し伸べる。
宿儺「…………」
「ここまで愚行を演じきったことは褒めてやる」
「虎杖悠仁……!!」
「ナメるなよ…俺は〝呪い〟だぞ…!!」
千年の時を渡って呪物として存在し続けた呪いの王は、これまで散々馬鹿にし見下してきた虎杖のことを小僧ではなく名前で呼び、一様認めはしたものの、差し伸べられた手を拒絶し、潔く死を選んだ事で呪いとしての在り方を貫いたのだった。
呪いの王・両面宿儺
祓呪完了
余談
- 宿儺が呪物となってまで現代に来た理由は明かされてはいないが、今後も明かす事がないとしたら、ただの暇潰しの一貫だった可能性が高い。宿儺が死を恐れているというのはあくまで伏黒の解釈に過ぎない。なぜかと言うと、少年院で特級呪霊との戦闘を終えた宿儺が伏黒と対峙した際に、虎杖の心臓を引き抜いたシーンで宿儺は死を恐れてはいなかったし、生に執着していないのが窺えたからだ。虎杖諸共自身が死んでも宿儺的にはどうでもよかったようだが、伏黒と出会った事でその考えは改めていた。宿儺の領域内で虎杖に「結局、テメェも死ぬのが怖いだけだろ!」と言われた際に、宿儺は伏黒恵の顔を思い浮かべていたため、宿儺が恐れたのは死ではなく伏黒恵と離れる事だったのかもしれない。伏黒のポテンシャルに気付かずに虎杖の中にいた頃は生に執着がなかった宿儺が死を恐れ始めたのだとしたら、それは伏黒恵という存在と出会ったからなのだろう。裏梅の負けたとしたら、それは宿儺が受肉体だったからだと言う証言も的を得ている。また、鹿紫雲に呪物になってまで生きながらえている理由を聞かれた際に「理解して尚、愛などくだらん」と答えた宿儺だったが、彼の伏黒恵への感情は明確には描かれていないものの、もし愛なのだとしたら、伏黒恵に執着した結果負けたという事になり、愛などくだらないと吐き捨てた宿儺にとって皮肉的な結末である。
- 万との戦いで万の問いに、自分が負けたら全てやると答えた宿儺だったが、それは負ける事はあり得ないという確信があったのと、負けたら宿儺にとっては死も同然のため、死体の自分などどうでもいいという感情でテキトーな気持ちで万に言っていたのが分かり、(宿儺は伏黒恵以外はどうでもいいと思っている)そこでも宿儺は生に執着していないのが窺える。決着の果てに虎杖に負けた際も、虎杖の生き延びる提案を拒否し潔く死を受け入れていたので、宿儺は伏黒恵と出会わなければ、死を恐れる事はなかったのが窺えるのだ。