概要
『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』に登場する杖。妖精トリィから授けられたゼルダ姫専用の装備。
性能
カリモノ
道中で見つけたモノに杖を振る事で、それを「お借りする」事が可能。
借りると言っても、それそのものを実際に持って行くわけではなく、対象の情報を杖に記憶し、その情報から対象となったモノを複製として実体化させるという「ティアーズオブザキングダム」にあったブループリントに近い能力となっている。
一度「お借りした」モノは、好きなタイミングで生成できる。
お借りできるモノはテーブル、木箱、ベッド、水の塊など様々で、それらは一つずつだけでなく、複数生成する事が可能である。
これらを上手く使う事で移動できる範囲が大きく広がっていく。
ただしコストが設定されており、トリィのおさげの数が最大コストとなる。始めは3つだが最終的には6つになる。またレベルアップに応じて特定のカリモノのコストが-1されていく。
ちなみに消費コスト6は、最強のカリモノであるライネルしかいない。
トリィのレベルは最大で11まで上げることが出来る。各地の裂け目をクリアすることでトリィの仲間たちを救出し、力を分けてもらう形でトリィの経験値が溜まっていく。
前作の祠に近いシステムだが、ストーリーの進行に応じて行ける裂け目が増えるので序盤からいきなり裂け目を周ることは出来ない。
魔物との戦闘でもお借りした石をぶつけたりして対応。なお、石というか岩のサイズがリンクの持ち上げるようなものと比べてもかなり大きいため「知恵…?」という意見も(もっとも、リンクと同じくパワーブレスレッドなどを装備している、トリィや杖の力で直接は持っていないなどの可能性も考えられる)。
それ以外にも魔物自体を「お借りする」事も可能で、生成出来れば頼もしい味方となる。「戦ってもらう」というシステムは歴代だと「もぎたてチンクルのばら色ルッピーランド」の用心棒や「ブレスオブザワイルド」の英傑(および「ティアーズオブザキングダム」の賢者)などが該当する。
ただ、現時点ではモノをぶつけるなどくらいで、ゼルダ自身が武器などで直接攻撃する手段は確認されない。これもリンクとの差別化によるものと思われる。
また、2Dゼルダとしては異例のジャンプで段差を登る事が確認できる(リンクの場合はロック鳥の羽などアイテムや魔法・仲間による効果でジャンプしたり段差を登ったりするが、見下ろし視点でフィールドの段差を操作キャラ自身がジャンプで登る事自体は今作が初である)。ジャンプ自体はそれほど高くなく、崖など高い段差は適宜「カリモノ」で対応していくようである。
「お借りできる」モノの種類は、ゼルダシリーズのプロデューサー・青沼英二ですらすべて把握できない位の量がある様子で、そのためか攻略の方法も相当に幅広いようである(例えばPVでも、強風が吹く通路を進む例として、箱を出して飛ばされない内に乗って渡るものと、植木を出して風を防いで通り抜けるの二種類の方法がある)。
因みに、お借りする際のゼルダは常に笑顔を浮かべている。虫だろうとブタの魔物だろうと人食い植物であろうと…。しかし、フィローネ湿地帯である出来事からデクナッツ達に牢屋に入れられてしまい、トリィロッドを含めたアイテムを全て没収された際に見張りのデクナッツから木の棒を貰った際や、そのデクナッツが押収したトリィロッドに綿飴を付けてペロペロ舐めまわし、舐め終わってベトベトになったトリィロッドを返した際は明らかに嫌そうな表情を浮かべている(後にも先にもこの表情を浮かべるのはこの場面のみである)。
シンクシステム
旅の途中で巨大な大岩のような、お借りする事も出来なければ、お借りしたものを使っても破壊出来ないものが行く手を阻む事がある。
そう言ったものに対しては、トリィロッドのもう一つの力であるシンクを活用する。
シンクを使う事によって、ゼルダとものの動きを同期(シンクロ)させる事が可能となっている。また「カリモノ」に対しても使える。
ゼルダの動きにあわせてモノを動かすか、モノの動きにあわせてゼルダを動かすか選ぶことができ、例えば「ハイラルのあるきかた」では、大岩をシンクしてゼルダの移動に合わせて動かし、崖に落とすというパターンと、高所にある移動する足場をシンクして、空中を浮遊して谷を乗り越えるというパターンが紹介されている。