ボーイ 概要をからかっちゃいけないよ!
『キン肉マン』の登場人物テリーマンといえば、自由と正義を愛し、自己犠牲を厭わない正義超人の代表的存在だが、初登場時はキン肉マンやミートくんを見下した態度を隠さない嫌味で高慢な素振りや怪獣退治の際に報酬を要求するビジネスライクな姿勢など、現在の我々の知るテリーマンとは程遠い人物として描かれており(ある意味当時の日本人が抱いていたステレオタイプ的なアメリカ人)、本項のセリフとその時の行動も当時の彼を代表(?)する迷ゼリフとも言える。
経緯
テリーマンの初登場回である『怪獣退治編』「アメリカからきた男の巻」にてシーク星人に父親を捕らえられた少年がキン肉マンたちの下に訪れて救出を求めるが、自身を差し置いてテリーマンが人気者になった上、国民投票で日本専属ヒーローに選ばれお払い箱扱いされて拗ねていたキン肉マンは「フン!キミたちが認めたヒーローに助けてもらえばいいじゃないか」と突っぱね、それに対しテリーマンは「ボーイ そんなヤツにたのまなくてもミーがいってあげる!」とキン肉マンを嘲りながら少年の依頼を引き受けるが、
「しかし マネーのほうはもってきたんだろうね!」
と依頼料を要求し、少年もその為に持参した貯金箱を割りなけなしの小遣いをテリーマンに差し出すが、しかし…
「ハッハハハ ボーイ おとなをからかっちゃいけないよ!」
と高笑いしながら依頼を一蹴し、差し出した小銭の山を蹴飛ばして門前払いしてしまう。
だが、その光景に激怒したキン肉マンはテリーマンに渾身の鉄拳を見舞い、散らばった小銭を丁寧にかき集めて少年に差し出し「父さんを助けにいこう 坊や!」と依頼を引き受ける。
テリーマンは「国外追放者同然のお前が行けば防衛軍に攻撃される」とキン肉マンを制止するが、それに対しキン肉マンは、
「大和魂が守ってくれるさ!」
と返し、シーク星人の下へと駆け出す。
一度は立ち去ろうとするテリーマンだったが、一旦立ち止まりキン肉マンとシーク星人との戦いを見つめふと呟く。そして……
「大和魂か…」
「おれもいくぜ!!」
と勲章を剥ぎ取り、スーツを脱ぎ捨てピストルを構え、シーク星人と戦うキン肉マンの加勢に駆けつけるのだった。
アニメ版では二人の活躍で勝利したことがナレーションで語られている。
まさかのリメイク
キン肉マンジャンプで収録されたこのやりとりがあるエピソードをリメイクした読み切り作品「40年前、アメリカから来た男の巻」においてもリメイク前と同様のセリフと行動をとっているが、少年が差し出した小銭の山を足蹴にする際ページ半分以上の大ゴマで足を振り上げるテリーマンの全身像と「ドガッ」という効果音がついたことでガチで少年を蹴飛ばしているような絵面になっており、また小銭の山を見て高笑いしつつも目付きがしかめていることから自身が安く見られているという憤りともとれる心理描写にもなっている。
新章では
『完璧超人始祖編』にてテリーマンが完璧超人始祖の一人である完璧・陸式ジャスティスマンとの戦いに挑むが、桁違いの強さを誇るジャスティスマンの前に悉く攻撃を弾き返され、彼の奥義の前に倒れジャスティスマンの勝利が確信していたが、その時…!
「ヘイ ボーイ!」
「せ…正義の魂を からかっちゃいけないぜ!」
と、ジャスティスマンの猛攻と奥義を食らって満身創痍となって戦闘不能同然の状態のテリーマンは、上記のセリフを言いながら這う這うの体を持ち上げて尚もジャスティスマンに戦い続けようとする姿を見せつけた。
そして、その姿と「戦う魂」はジャスティスマンに大きな影響を与え、彼に負けを認めさせた上、彼の練り固まっていた心境を改めさせるという変化を齎すこととなった。
アニメ版では
旧アニメ版では1話Bパートでもこのやり取りが描かれ、このセリフと蹴飛ばすシーンは同じだが、例のセリフを言うシーンは高笑いしながら門前払いするというのはマズかったのか顔をしかめながら言い放つという風に変更されている。
後にアニメ化された『完璧超人始祖編』の過去のエピソードをダイジェストとしてまとめた0話でもこのエピソードが導入され、原作同様少年の頼みを高笑いしながら門前払いするが、原作・旧アニメ版と違い差し出した小銭の山を手で払いのけるという描写に変更されている。今のご時世だと原作・旧アニメ版と同じく蹴飛ばすのは流石にマズかったのだろうか
この出来事は「クソ野郎だった自身の目を覚まさせてくれた」とテリーマンにとっても大切な経験だったと語っている。
ボーイ 関連動画をからかっちゃいけないよ!
※該当シーンは19:39〜
ボーイ 関連タグをからかっちゃいけないよ!
ビジネスライク 守銭奴 鬼畜ヒーロー → 黄金の精神 不屈の精神
キン肉マン・・・自身の目を覚まさせてくれた存在
シーク星人・・・このセリフが生まれた元凶(?)
ジャスティスマン・・・自身のセリフが彼の心境の変化を齎した