概要
北海道函館市において路面電車(函館市電)を運行している地方公営企業。
2003年までは函館市営バスも並行で運行していた。
ただし、2011年3月に同市の水道局と統合し、現在は函館市企業局交通部となっている。
軌道事業・路線等に関しては函館市電の項を参照されたい。
函館市営バス
昭和18年に函館市が民営バス会社を後の函館市電となる路面電車とセットで買収する形で、函館市電と同時に成立。
基本的には(平成の大合併前の)函館市内で路線が完結していたが、1950年代には大野・上磯方面(現・北斗市)や戸井・恵山方面(後に函館市に吸収合併)にも路線を持っていた時期がある(当時の函館バスがストライキで運行できなかった為に、函館市交が肩代わりで市外まで運行していた)。
車両は大型新車が中心で、スケルトン化以降はエアロスターMとブルーリボンの2択だった。モノコック時代は4社から購入していたが、1970年代の主力は意外にも末期には在籍しなかったいすゞ(BU/CJM)で、日産ディーゼルは通算28台の導入に留まった(車番から逆算する限り、他の3社は通算百台単位を導入している)。
函館山登山路線を持っていた為、高出力のワン・ツーマン兼用車両を多く抱えていたのも特徴。
カラーリングは、アイボリー地に朱色の帯が中央と下に入るものだった(下の関連イラスト参照)。
函館地区の路線バスでは初めて冷房車やバスロケを導入するなどサービス拡充がさかんだったが、それが祟ったのか赤字体質になり、2001~2003年にかけて競業関係にあった函館バスに移管され、事業終了となった。
意外と知られていないが、今や当たり前の装備となったフロントバンパー組付けのコーナリングランプや車外のワイパー点検蓋は函館市営バス発祥だったりする。