「台無しにされたおとぎ話を、書き直すんだ」
概要
声優:金元寿子
約100年前にシンデレラ、レッドシューズ、リトルマーメイド、ヘンゼルとグレーテルの第2世代フェアリーテールモデルのニケ5機を製造した天才技術者。
人間だった頃は、とある教団の医療施設V.T.C.首席研究員だったが、「寝るのが面倒」という理由でニケになった。実際に寝ることなく第2世代フェアリーテールモデルを造り上げた。
量産型ニケであり、その顔立ちはミシリスのプロダクト23と似るが、眼鏡をかけている点が異なる。指には優秀な技術者にしか支給されない精密作業に最適化されたパーツが使用されており、ミシリスの研究機関であるM.M.Rのニケは全員この後継モデルを使用していることからもミシリス製の可能性が高い。
なお、戦闘能力は皆無。(ヘンゼルによる評なので第2世代フェアリーテールモデルと比較してか、技術特化のため並の量産型にも劣るのかまでは不明)
技術者としての腕は一流だが、無許可でニケを製造(※)したり、シンデレラが侵食された事件の後、中央政府から追跡されるのを防ぐために意図的に通信を断つなど度々問題行動も起こしている。
※第2世代フェアリーテールモデルは、シンデレラとレッドシューズとリトルマーメイドの3機のみの製造が認められていたが、ヘンゼルとグレーテルの2機を無許可で追加製造した。
頭脳明晰だが、自分でも「口下手」を認めるほどに、コミュニケーション能力はやや難があり、皮肉屋であり、つっけんどんな言い方をする。冗談を言える場面ではない状況で、冗談を言ってしまう癖がある。
しかし根は熱血で激情家。これと決めた道をどこまでも突き進む信念の人であり、その為ならあらゆる艱難辛苦を踏破する。特に自分の最高傑作とするシンデレラの為ならどれほどのリスクを背負うことも厭わず、常に彼女の味方で居続ける。
作中の動向
OLD TALES1
2周年イベント「OLD TALES」にて中心的人物として描かれる。
第2世代フェアリーテールモデルは、人類連合軍とV.T.C.の共同研究および出資により製造されたため、どちらが保有権を持つか権力争いしていたせいで彼女達の実戦配備が先送りにされ続け、エイブ自身も苛立ちを隠していなかった。
しかし度重なるテストの末、遂にゴッデス部隊のサポートとして、一番テストの成績が優秀だった「第2世代フェアリーテールモデル:シンデレラ」の実戦配備が決定した。
彼女の華々しい活躍を信じて疑わなかったエイブだったが、侵食により出撃直前でシンデレラは暴走。同期のニケ達に瀕死の重傷を負わせたあと、コーリングシグナルを発してラプチャーの群れを呼び寄せ姿を消してしまう。
エイブはシェルターへ第2世代フェアリーテール達を運び、研究所の警備をしていた量産型ニケがラプチャーの餌食になっている光景を尻目に、彼女達に紛れて第2世代フェアリーテール達のスペアボディの保管庫へ修復パーツを必死に取りに行った。
そしてスペアボディを使って、2ヶ月間睡眠を取らずに修復作業をし続け、第2世代フェアリーテール達の蘇生に成功した。
その後、侵食事件を引き起こした容疑者として「エイブ達の身柄を拘束せよ」との指令が中央政府から下る。
オスワルドの敷いた包囲網を強引に突破したエイブと第2世代フェアリーテール達は、「ヘレティック:アナキオール」と化したシンデレラを説得すべく、彼女に挑む。全員が死力を尽くして戦うも、その人智を超えた再生力と火力の前に完敗。自身もアナキオールのビーム攻撃を多数被弾し、ボディがボロボロになっていた。
それでも諦めずアナキオールに接近したエイブは、ガラスの靴の表面に映った「返り血に染まるアナキオールの姿」を彼女に見せた。それは内に潜むシンデレラの意識を大きく揺さぶったものの、侵食を克服させるには至らず。
アナキオールはエイブに興味をなくし、次なる標的をゴッデス部隊に定めて姿を消した。
OLD TALES2
先述の戦いで致命傷を負ったエイブ達は、オスワルドによって回収され治療を受ける。さらに自らの容疑を晴らすために証拠集めに奔走するうち、2ヶ月が経過していた。
これとほぼ同時期に、1周年記念イベント「RED ASH」で描かれたゴッデス部隊とアナキオールの戦闘が発生。
大破したアナキオールはヘレティック研究所に運び込まれ、アンチェインドを注入されて侵食が無効化されてシンデレラの人格を取り戻すも、アナキオールの時に行った人間への虐殺行為に対する報復も兼ねて、研究員達から拷問とも言える様々な実験の材料にされていた。
晴れて潔白の身となったエイブは、アンチェインドによってアナキオールの意識が戻ったと聞き、ヘレティック研究所を訪れる。
研究員から「アナキオールとの会話や接触は一切禁止」を条件に面会を許されたが、研究員の制止をよそに自我を取り戻したシンデレラへと手を伸ばし、ここから逃げるよう説得するエイブ。制止を無視したシンデレラへ研究員が発砲した瞬間、タイラント級5体を含むラプチャーの大群が押し寄せてきた。研究員はその状況に発狂して拳銃自殺した。
襲撃によりヘレティック研究所は壊滅。シンデレラと共に研究所から脱出したエイブは、改めてシンデレラを勝利の女神とすべく同期の第2世代フェアリーテール達と引き合わせる。
しかしレッドシューズが密談で思わぬ本性を暴露したことで、シンデレラは彼女を衝動的に殺害。それに反発した他の第2世代フェアリーテール達を見たシンデレラは、悲嘆に暮れ姿を消す。
「いつか何もかも終わったら、雲一つない空と地平線がつながった場所で過ごしたい」
かつてシンデレラが語った言葉を頼りに、エイブは居場所を探り当てる。
ガラスの靴にこびり付いた血を拭き取ったエイブは最愛の娘、自身の最高傑作に語りかける。
「鏡すら汚れたときは、お前を見る私の瞳を見ろ。そこに、誰より美しい…勝利の女神がいるはずだ」
口下手な彼女から飛び出した一世一代の口説き文句は、ついにシンデレラの心を氷解させた。
美しい物語を書き直すため、クイーンを倒す。シンデレラの描く逆転の青写真を形にすべく、エイブは中央政府に潜入して第2世代フェアリーテールに協力を仰ぐ覚悟を決める。
そこへ「アナキオールを抹殺せよ」との命を受けたオスワルドが同期のフェアリーテールモデル達を率いてやって来るが、彼は何故かレッドシューズが秘密裏に行っていた侵食の研究について語り始める。
仲間達と和解し抱き合うシンデレラ、完全に任務を放棄し貰い泣きするオスワルドを見たエイブは悟る。彼は任務にかこつけてフェアリーテール達を連れ出し、エイブとシンデレラの元に連れてきてくれたのだった。
人類に勝利を。オスワルドの言葉、そして安全な場所やルートの情報を受け取ったエイブ達はクイーン討伐に向けて歩き出す。
軌道エレベーターの前にいる前衛のラプチャーの大群を殲滅し、エレベーターで宇宙ステーションへ向かったエイブ達。
だが、上空からクイーンによるビーム攻撃を食らってエレベーターは大破し、リトルマーメイド、ヘンゼル、グレーテルは外へ投げ出され、自身も辛うじてエレベーターにしがみつく状態となってしまう。
最後にシンデレラとやり取りし、彼女にクイーン討伐を託して、エレベーターから落下していった。
余談
- 手掛けたニケの4/5がツインテールであり、彼女の趣味ではないかと疑われている。
- 唯一の非該当者であるレッドシューズが(ネタバレ)であることがこの疑惑を強めている。
- また無許可で独断製造したヘンゼル、グレーテルの衣装が、お色気街道を突っ走るNIKKEの基準でもとんでもないことになっているため淑女疑惑も上がっている。
- 1周年記念イベント「RED ASH」では、ゴッデス部隊がエリシオン第3ニケ研究所へシンデレラを迎えに行った際、製造中だった2機の第2世代フェアリーテールモデルがラプチャーに襲われて大破した状態で発見された、と劇中で言われていた。
- しかし2周年イベント「OLD TALES」では、エイブは第2世代フェアリーテールモデルの製造を5機で終了し、以降は実戦配備される時まで彼女達のテストに付き合う日々を送っており、新規にニケを造っている描写はない。また、侵食が発現したシンデレラに大破させられた他の4機は、ラプチャーに研究所を襲撃された時にエイブがシェルターへ避難させている。このため「RED ASH」の話に矛盾が生じてしまった。
- 大破していた2機に関しては偽装工作のためにスペアボディ(製造が公にされていないヘンゼル・グレーテルを除く)を残して来たと考えれば辻褄は合うが「製造中」に関してはゴッデス部隊に合流する前のラプンツェルがレッドシューズと会話している描写が挟まれた事もあり難しいところ。
- しかし2周年イベント「OLD TALES」では、エイブは第2世代フェアリーテールモデルの製造を5機で終了し、以降は実戦配備される時まで彼女達のテストに付き合う日々を送っており、新規にニケを造っている描写はない。また、侵食が発現したシンデレラに大破させられた他の4機は、ラプチャーに研究所を襲撃された時にエイブがシェルターへ避難させている。このため「RED ASH」の話に矛盾が生じてしまった。
関連動画
関連項目
グレイブ(勝利の女神:NIKKE) - エイブの未来の姿