単行本未収録分のネタバレも含むので注意。
また、編集者自身の偏った見方が多いので不適切と感じた場合には遠慮なく編集し直してください。
概要
関西で絶大な影響力を持つ東山のライバル企業西河グループの現会長。後妻の西河美也子の連れ子西河雪哉を跡取りとし、美也子との間には実子の西河摩耶をもうけている。
東山傘下に下った西河の分離、独立を企てて桜田門銀行をはじめとした多くの事業を吸収して、力を強めている。また、東山に倣って雪哉にも摩耶以外に桜田門志津、早川千歳、堂丸紗菜、真谷飛鳥をミストレスとして配属している。
人物
秘書の倉橋涙からは絶大な支持をされているが、実態は「東山浩太を呪い殺させる」ためにカルト教団「南方睡蓮寺」に多額の献金を行って本堂の建設にも協力し、自分の命令を聞くように支配している摩耶を睡蓮寺に入信させており、幼稚で短絡的で自己中心的と美点と呼べるものが何一つない。
しかも、妻とは雪哉を会長にするという約束をしていたのだが、実際には雪哉をお飾りにして摩耶に実権を握らせる=実質的な自分の傀儡政権を狙っていた。
この魂胆に気づいていた雪哉は摩耶を善吉と睡蓮寺から守ろうとしており、摩耶も雪哉達を騙していることに苦しんでいた。
自滅
東西砦崩しで雪哉が敗北した後、呪いで浩太が死なないことに業を煮やし、東山の指南書を奪うべく倉橋と共に睡蓮寺も使って摩耶に東山慶三の第一秘書である浅見奈緒の誘拐を命令するが、今回の事件を知った妻に見限られ、雪哉にもミストレス達共々完全に離反される。
結果、別荘の位置を特定されて摩耶は取り押さえられ、雪哉を会長にする約束を反故にした件も雪哉に責任転嫁しようとする醜態をさらし、今回の件を週刊誌に記事を書かせ、いつでも世に出せると脅迫されてグループ最高決定権を奪われて失脚する。
更に「睡蓮寺」も浩太に壊された摩耶がミストレスを続ける代価に明け渡す形で乗っ取られた。
本質
わずかな期間で西河を東山から独立しうるだけの力をつける経営手腕がある点では経営者として無能な鏑坂世衣良とは一線を画している。
しかし、人間性は前述通り醜悪で幼稚で短絡的な発想しかできない。総じて戸村薫と同じ何でもかんでも自分の思い通りにならないと我慢できない自分勝手で我が儘な癇癪持ちの幼児で、雪哉と摩耶も父親と認識せず、呼び捨てにしている。
被害者達
西河摩耶…最大の被害者。命令を聞くだけの操り人形を強制された結果、カルトのトップに据えられた上に雪哉達を騙していることに苦しみ、想い人の浩太さえ既にない指南書のために裏切らされた結果、睡蓮寺以外の価値を見限られてしまった。
西河雪哉…後妻の連れ子。妻との約束で次期会長にするつもりだったが、実際には摩耶を通じた傀儡政権のお飾りにしようとしていた。そのくせ妻との約束を反故にした事も雪哉に責任転嫁し、雪哉も自分をお飾りにしたことよりも摩耶を宗教で洗脳したことに憤慨していた。
桜田門志津、早川千歳、堂丸紗菜、真谷飛鳥…雪哉のミストレス達。全員が雪哉を愛し、雪哉が後継者として認められるように助力していたが、それらが報われることは絶対になかったので被害者同然。加えて、摩耶が苦しむ要因にもなっていた。
関連タグ
白嶺学園…浩太と摩耶が通う学校。斑鳩の忌み子が生徒達を幼稚なまま国のトップになると侮蔑していたが、正に幼稚なまま大企業の会長になったような存在。
斑鳩丈一郎…同じく浩太のミストレスの親。こちらは娘に無関心だが、善吉は摩耶を支配下に置いて操り人形とし、結果摩耶は愛する浩太にさえ睡蓮寺を乗っ取る道具以外の全てを見限られてしまった。
毒親、全ての元凶、諸悪の根源、吐き気を催す邪悪、だいたいこいつのせい…摩耶を自分の命令だけ聞くように洗脳して人生を弄び、何より浩太と摩耶の関係を破綻させた元凶。
児童虐待…見ようによっては、摩耶は心理的虐待・宗教虐待の被害者。
海馬剛三郎…自分勝手で醜悪な親、大企業のトップという共通点がある。こちらは元々の愚劣さで養子に会社を奪われたが、実の息子からは愛されていた。対照的に善吉は連れ子も実子も自分の道具としか見なさず、剛三郎に引けを取らない自己中心的ぶり。実際に逆らえない摩耶でさえも嫌っていた。
