windows7
うぃんどうずせぶん
Microsoftが発売した、WindowsVistaの後続OSで、内部バージョンはNT6.1。2009年10月22日に発売された。
Vistaの欠点を解消すべく、動作に改良を加え、あわせて多くの新機能が付け加えられたものである。Vistaをベースとしているため、UIや効果音などでVistaの面影が残っている。また、セットアップ時のみ起動画面がVistaと同じものになる。
登場から8年が経過した先々代のWindowsXPや、サポート終了を控えた3世代前のWindows2000からの買い替え需要と重なったこともあり、7は急速に普及していった。さらに2014年のXPサポート終了時も当時最新の8.1ではなく7を選択するユーザーも多く、10が本格的に普及するまではトップシェアを誇っていた。
Professional以上のエディションでは過去のソフトやハードを使用するためにXPモードという仮想PC環境が使用できる(同じシリーズのCPUでもXPモード非対応のものがあったが、現在は非対応CPU用にパッチが出ている)。
2015年1月14日にメインストリームサポートが終了し、2020年1月15日に延長サポートが終了した。
ビジネス向けのProfessional・Enterpriseのみ2023年1月10日まで有償の延長セキュリティ更新プログラムが提供された。
Windows7のエディションは、以下の通り。
Starter(スターター)
最低限の機能しかない最下位エディション。Windows Aeroは非対応で、日本やアメリカでは販売されていない。
Home Basic(ホーム ベーシック)・Home Premium(ホーム プレミアム)
家庭向けのエディション。名称はVistaと変わらず。
Professional(プロフェッショナル)
ビジネス向けのエディション。Vistaでは「Business(ビジネス)」という名称だったが、7では2000やXPと同じ「Professional(プロフェッショナル)」に戻った。
Enterprise(エンタープライズ)・Ultimate(アルティメット)
全ての機能を搭載した最上位エディション。
Enterpriseはボリュームライセンス契約者のみの提供。
SYSTEMAXがSAIを正式に対応していないが、Windows7でも問題なく動作する模様。64bitにおいてはSAIが32bitアプリケーションの為、メモリは4GB以上を扱えない。64bit版は、WOW64というエミュレーションレイヤーがあり、ドライバーのエミュレーションは出来ないものの、アプリ全てに対して互換動作が可能。64bit版を使うユーザーによると、やはり4GB以上のRAMを扱える為か、Photoshopの方が軽いらしい。
Windows7のアップグレード対象は、WindowsXP(SP2以上)・WindowsVistaである。
XPからは直接アップグレード出来ず、新規インストールをする必要がある。
Windows2000以前からはセットアッププログラムを起動出来ないので、インストールDVDから起動して新規インストールをする必要がある。
なお、Vistaの頃とは違い、インストールDVDを用いた7同士のアップグレード(例:Windows7HomePremium→Windows7Ultimate)が出来ない。これは、「Windows Anytime Upgrade」と呼ばれる上位エディションへ変更するシステムがあるためである。
Windows7からは、Windows8・Windows8.1・Windows10にアップグレードすることが出来る。
8・10にアップグレードすると環境のほぼ全てを、8.1にアップグレードすると個人ファイルのみを引き継ぐことが出来る。
また、10へは同エディション・同bitならば無償でアップグレードすることが出来る。
Windows11に関しては、7→11へ直接アップグレード(上書きインストール)することはできないが、7のプロダクトキーを利用して11をライセンス認証させることが可能。
なお、11の動作をサポートするCPUは全て10以降サポートの新しい世代のものなので、7のPCに11を正攻法でインストールするのはほぼ不可能。
名前の「7」の由来は、7番目のクライアント向けのメジャーリリースであることに由来しているが、一説ではビル・ゲイツの愛車であるマツダ・RX-7から来ているのではないかと言われている。
なお、前述の通りバージョンはNT7.0ではなくNT6.1。これは、Vistaを基に改良したカーネルが使用されており、新規開発は行われていないからである。8/8.1もそれぞれNT6.2/NT6.3となっており、バージョンの刷新はWindows10まで待つこととなる(その10も初期β版ではNT6.4だったが)。
ちなみにWindowsVistaの製品名候補にWindows Seven、Windows 7.0、Windows 7等があった。一度は没になった製品名がこのOSで実現したのである。
XP対応の美少女ゲーム(エロゲ)はXPモードを用いてもプレイできない場合がある。
非対応ソフトに関してはVirtualBoxなどの仮想環境内で直接XPを走らせた方がよいだろう。
サポート終了の2020年1月31日時点では7対応のアプリケーションがそれなりにあったが、以降はほとんどが8.1以降の対応となった。
だがGoogleChrome等の一部のアプリのDLサイトでは未だに7も対応OSとして扱われている。
利用者が多いOSだった為か、前述の通りビジネス向けのProfessional・Enterpriseのみ2023年1月10日まで有償だがサポートが継続された。合計サポート期間は約13年半であり、歴代3位のサポート期間を誇る。