概要
1991年に、Microsoftは開発中だったOS/2 3.0の名称を「WindowsNT」に変えたのが全ての始まり。
はじめから完全な32ビットOSとして開発されており、MS-DOS由来の16ビットコードは使われていない(NTVDMがあるので16ビットプログラムは動かせる)。完全なプリエンプティブ・マルチタスク機能を備え、メモリ保護がなされているので9x系と比べると安定性に優れる。
Windows2000やWindowsXP、それ以降のWindowsシリーズの大元になったOSでもある。
当初はネットワークOSとして圧倒的なシェアを誇ったNetWareの牙城を崩すことを意識しサーバ版に重点が置かれ、クライアント用OSとしてはほとんど使われなかった。クライアントOSとして本格的に普及が進んだのは1996年の4.0からで、2000年発売のWindows2000は個人ユーザーにも一定程度浸透した。
ただし、元々業務用として開発されたことから、マルチメディア系の機能やゲーム系の機能、プラグアンドプレイや電源管理といった機能では9x系より弱かった。この辺の機能が充実してくるのは家庭用と業務用を統合したWindowsXPを待つ必要があった。
バージョン
- WindowsNT3.1
初期のバージョン。
1993年(日本では1994年)に発売した。システム要件は486プロセッサとメモリ16MBで、当時のPCスペックの平均を上回っていたことから、あまり普及しなかった。
また、当時は32ビットアプリが少なく、性能をフルに生かすことも出来なかった。
2001年サポート終了。
- WindowsNT3.5
コードネームはDaytona(デイトナ)。
NT3.1の改良版で、1994年に発売した。NTFSでしか利用できなかった長いファイル名をFAT16でもサポートするようになった。OSのβ版が雑誌の付録として配布された。
2001年サポート終了。
- WindowsNT3.51
NT3.5の改良版で、1995年(日本では1996年)に発売した。ほぼ同時期に発売のWindows95と共通のAPIを導入した。
2001年サポート終了。
- WindowsNT4.0
1996年に発売した新しいWindowsNTで、初めてのメジャーアップグレード版である。
Windows95で登場したGUIの概念を導入。同時にDirectX2をサポートするようになり、グラフィック処理の遅さを改善。
しかしグラフィックドライバのバグやハングアップで最悪OSを破壊するリスクが高まるなどメリットばかりではなかった。
2004年サポート終了。
その後
NT4.0の後継としてWindowsNT5.0が計画され、1998年から開発がスタート。
NT系と9x系の統合を目指したOSで、途中から名前が「Windows2000」に変更され、2000年に発売された。
2000での9x系の統合は見送られ、家庭用としてWindowsMeが登場することになったが、その次に登場したNT5.1ことWindowsXPで完全に統合。以降は今日までWindowsNTのカーネルが使われ続けている。
関連タグ
Microsoft OS Windows OS娘 いぬてぃ NTママン
Windows2000 WindowsXP WindowsVista Windows7 Windows8 Windows8.1 Windows10 Windows11