概要
ウィンドウシステムは、コンピューターにおいてGUIの表示機能を統括するシステムである。ウィンドウなどGUIの各要素の出力を重ね合わせたり(コンポジティング)、並べたり(タイリング)して配置し、同時に表示させる。一般的にはOSの機能の一部として認識されている。
ポインティングデバイスやキーボードなどからの入力およびディスプレイへの出力を管理するディスプレイサーバと、ウィンドウの外見を管理するウィンドウマネージャに分けられる。
各プラットフォームにおけるウィンドウシステム
macOSやWindowsでは、目につく画面の外見(シェル)がOSの本体であると誤認されがちで、ウィンドウシステムの存在自体が多くの人に認識されていない。macOSのウィンドウシステムはQuartz Compositor、WindowsはDesktop Window Manager(DWM)というが、聞いたこともない人がほとんどだろう。DWMはWindows Vistaで導入されたが、WIndows Aeroという新しい外見がフィーチャーされたため、これがウィンドウシステムの名前だと誤解している人もいるかもしれない。
一方、LinuxなどのUNIX系システムで一般的なウィンドウシステムであるX Window Systemはディスプレイサーバのみが標準で提供され、複数のウィンドウマネージャを切り替えて使用できる。そのため、X Window System固有の見た目というものはない。Ubuntuの標準ウィンドウマネージャはMutter(GNOME Shellの一部、以前はMetacityだった)という具合に、ディストリビューションごとに標準の外見があったりするが、後からいかようにも変更できる。
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