雲のように風のように
くものようにかぜのように
概要
酒見賢一の小説『後宮小説』を原作とする、1990年に日本テレビ系で放送された、スタジオぴえろ制作のテレビアニメに関するタグ。
「西暦で1607年ころ」の、架空の中華風の国を舞台にした物語。中華風な世界観だが、魔術や霊獣といった、中国神話のようなファンタジー要素はなく、マスケット銃に似た鉄砲や大砲が登場しており、史実の明朝末期に近い世界観になっている。
民放でありながらCMを本編放送中入れない異例の形式をとるアニメとなった。スタッフにジブリと関わりの深い近藤勝也氏が参加しており、ジブリ作品のような画風となったことで有名。
アニメ化に際しては設定の変更や省略は多少あるが、とくに少女向けにするため原作の女性の肉体・子作り・性交などといった多くの詳細な性的描写が縮小された。
ストーリー
素乾国の地方に暮らす少女・銀河は、安易な理由から新皇帝の花嫁募集に応募し、宮廷の後宮へ入る。彼女は正妃になる研修をしながら、様々な人々と出会っていき、ついに皇帝と対面する。その一方で、宮廷内の陰謀や時代の動乱が巻き起こっていた。
登場人物
銀河(ギンガ):佐野量子 主人公。好奇心旺盛で天真爛漫な田舎少女。
双槐樹(コリューン):市川笑也 後宮で銀河が出会った美しい謎の人物。
世沙明(セシャーミン):麻上洋子 貴族出身の少女。プライドが高いお嬢様。
江葉(コウヨウ):井上瑤 頭脳明晰で冷静無表情な美人少女。
玉遥樹(タミューン):高畑淳子 双槐樹に良く似た姉。武術に長けている。
真野(マノ):田村錦人 銀河を皇后候補に擁した宦官で出世を夢見ている。
角人先生(カクート):北村弘一 国一番の大学者で髭を蓄えた相当な老人。
菊凶(キッキョウ):三ツ矢雄二 角人の助手。男だが艶やかな顔つきを持つ。
琴皇太后(キン):谷育子 先帝の元皇后で、実の息子を即位させようと画策する。
平勝(ヘイショウ) → 幻影達(イリューダ):福田信昭 安穏な生活に飽きて反乱軍を率いる大将となる。
渾沌(コントン):小林昭二 幻影達の義兄弟の兄貴分。頭が冴え、反乱軍の参謀役となる。
垂戸婆(タルトババ):京田尚子 皇后候補の少女達を後宮に案内する老婆。