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小林昭二

こばやしあきじ

『ウルトラマン』のムラマツ隊長や仮面ライダーシリーズのおやっさん役で有名な俳優(1930年9月26日生、1996年8月27日没)。
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概要編集

1930年9月26日生まれ。

劇団俳優座養成所2期生。同期には小沢昭一土屋嘉男らがいる。

1952年に『殺人容疑者』で俳優としてデビューし各社の映画に出演する一方円谷プロダクション東映製作の特撮TV作品でも活躍。他の作品でも幅広い役柄を演じた。

市川崑監督が手掛けた金田一耕助シリーズの常連でもあった。

時代劇にも多く出演し、小市民から黒幕、狂気的な盗賊など多彩な役柄を演じた。

声優としても実績は多く特にジョン・ウェインの吹替は高く評価されている。


1996年8月27日肺癌のため逝去。享年65歳。惜しくも1996年は『ウルトラマン』誕生30周年と『仮面ライダー』25周年の年でもあった。

また、亡くなった5週間後には『帰ってきたウルトラマン』のMAT初代隊長・加藤勝一郎や、小林の推薦で『仮面ライダー(スカイライダー)』の谷源次郎役に起用され続編『仮面ライダースーパー1』でも谷源次郎を演じた塚本信夫も脳内出血で亡くなった。


ちなみに亡くなった昭和大学附属藤が丘病院は、2018年5月16日に亡くなった歌手の西城秀樹と同じ病院である。


主な出演作品編集


ナレーション編集

吹き替え編集


(追記お願いします)


余談編集

小林氏とウルトラシリーズ編集

『ウルトラマン』のムラマツキャップ役で有名だが、ウルトラシリーズでは他にも

と昭和シリーズで5作品連続出演を果たしている。何の因果か『セブン』以降はいずれも怪獣や宇宙人によって酷い目に遭わされる民間人の役である。


『ウルトラQ』で初出演した小林は同作について「面白いフィルムだった」と述懐している。しかし『ウルトラマン』では科学特捜隊の制服を恥ずかしく思い、「こんなの着てやるのかと思ったら本当に降りようかと思った」とも語っている。

しかしいざ撮影に臨んだ際には黒部進ら隊員役の共演者に「子供番組だからと子供に媚びる必要はない」と諭し、出演者のみならずスタッフからもキャップと呼ばれ親しまれていた。

一方当時自動車の免許を持っておらず、第26話・第27話のロケで大阪城周辺を科特隊専用車で無免許運転したことから警察のお世話になったこともある。その時は平謝りだったがその後免許を取得、「パトカー連れて帰ってきた」と話題になったという。


平成に入ってからは古参のファンに対するサービスとして、

などで出演。没後の『ゼアス2』(1997年)でも二瓶正也扮する写真家の父親の遺影として写真出演している。


また、『ウルトラマンG』のアーサー・グラント隊長(ラルフ・コトリール)の日本語吹き替えも担当している。


小林氏と仮面ライダーシリーズ編集

平山亨プロデューサーによると、小林が『仮面ライダー』に出演することになったきっかけは『ウルトラマン』と『キャプテンウルトラ』の引継ぎパーティーで平山が小林に会ったことだという。小林の子供番組に対する真摯な姿勢に感銘を受けた平山は、『仮面ライダー』で立花藤兵衛役に小林を起用した。

立花の愛用するシガーパイプは小林の私物である。

佐々木剛大野剣友会を含め若手俳優の多い現場であったものの、小林のおかげでもめ事は一切起きなかったと語っている。また火傷を経て復帰した佐々木が舞台で上手に台詞が喋れないことを小林に相談し、芝居のコツをアドバイスされたという。

こちらの撮影現場でもおやじさんとして親しまれた。


一方1979年にスタートする『仮面ライダー』でも平山から立花役オファーを受けたが、「役者としてさらに次の段階に進みたい」と断ってしまった。困り果てた平山だったが共にシリーズを支えた阿部征司プロデューサーから「大成功した番組なんて二度とやるもんじゃない」と説得され、最終的に立花に相当するポジションに新キャラクターの志度敬太郎を登場させた。

しかし志度役の田畑孝が病気で降板したため立花の再登場が検討されることになった。平山は再度小林にオファーを出したが断られてしまい、代わりに他の俳優を推薦してもらうことにした。

小林は「僕と同じウルトラシリーズの隊長を演じた俳優ならどうでしょう」と『帰ってきたウルトラマン』に加藤勝一郎隊長役で出演した塚本信夫を推薦。塚本が演じる谷源次郎が登場する運びとなった。


その後も平山・阿部両氏がプロデューサーを務めた東映作品に多く出演している。


小林氏リスペクト?編集

2016年から庵野秀明が監督を務めた通称「シン」シリーズ三作では、「シン・ゴジラ」、「シン・ウルトラマン」、「シン・仮面ライダー」の3作全てにおいて、主人公に関係する重要な立場の役の一つに竹野内豊が起用されている。往年のこの小林氏の人気特撮シリーズにおける横断的な活躍に対するリスペクトだろうか。


竹野内は『シン・仮面ライダー』のパンフレット上のインタビューにて「庵野監督しか本当の答えはわからないんですよね。実際に演じている私も、明確な詳細を教えてもらえていません(笑)」と断りながらも「自分自身としては、話し方、性格や表情の使い方など、全てがなんとなく同一人物に見えるよう意識しているので、観てくださる方々の中に自然と「もしかして……?」というような、奇妙な接点による謎が生まれたら嬉しいなと思っていました」とコメントしている(記事)。


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