曖昧さ回避
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映画『大いなる旅路』
1960年3月8日公開。関川秀雄監督作品。
岩手県で機関士をしている岩見浩造の若き日から戦中・戦後を経て55歳の定年を迎え国鉄を退職するまでを描いた。
劇中山田線で蒸気機関車が転覆事故を起こす場面があるが、これは1944年3月12日に実際に山田線平津戸駅~川内駅間であったC58形283号機の脱線転覆事故がモデルになっている。
撮影は山田線の浅岸駅で行われ、盛岡鉄道管理局長立ち合いのもと実際に8620形16833号機を転覆させて撮影している。
当時の東映社長大川博は国鉄OBで、大川が自ら企画した唯一の映画とされる。監督の関川も兄が新幹線の開発に関わっており、当時の東映と国鉄は良好な関係を築き上げていた。
それゆえに企画された『新幹線大爆破』だったが、東映は国鉄から思わぬ拒絶を受けることとなった。
スタッフ
監督:関川秀雄
脚本:新藤兼人
製作:大川博
音楽:斎藤一郎
キャスト
岩見浩造:三國連太郎(ブルーリボン賞主演男優賞受賞)
妻・ゆき子:風見章子
長男・忠夫:南廣
次男・静夫:高倉健
三男・孝夫:中村嘉葎雄
長女・咲子:小宮光江
佐久間太吉:加藤嘉
妻・くに子:利根はる恵
長男・義樹:梅宮辰夫
長女・芳江:八代万智子
神崎五郎:山本麟一
田辺徹:長谷部健
小春:星美智子
機関区長:東野英治郎
機関区長:松井次郎
老機関士:石島房太郎
橋本機関士:河野秋武
若い機関助手:友野博司
ふじ:英百合子
運転助役:小金井秀春
心中未遂の男:小嶋一郎
心中未遂の女:香山光子
署長:志摩栄
飲屋の女将:日高澄子
辰巳屋の女将:相馬道子
山男:関山耕司
バーのマダム:中野かほる
忠夫の少年時代:板垣浩一
静夫の少年時代:帆足隆幸
義樹の少年時代:津山勝美
咲子の少女時代:小沢あけみ
盛岡駅長:明石潮
雪の駅の駅長:花沢徳衛
東京教習所の仲間:南川直
保線の区員:佐原広二
産婆:不忍郷子
電報配達夫:打越正八
車掌:滝沢昭
テレビドラマ『大いなる旅路』
1972年4月2日から同年10月15日にかけて放送。
放送時間は毎週日曜日21:30~22:26だが、1972年10月からは「NNNニューススポット」の拡大に伴い1分短縮されている。
日本の鉄道100周年を記念して製作され、明治初期に機関士となった砂田慶吉、その女婿久保田雄介の一家を中心に国鉄に携わった鉄道員一族を様々な視点で描いたオムニバスドラマ。
メイン画像は第18話「ふるさと遠く」のワンシーンがモデル。
スタッフ
製作:増田善次郎
企画:山野井政則
脚本:井手雅人、猪又憲吾、松本昭典、田坂啓、竹内進、国弘威雄、下飯坂菊馬
助監督:大藤博司、横井洋
音楽:渡辺岳夫
ナレーター:金内喜久夫
プロデューサー:高木雅行、中井景、山田宗雄
監督:中川信夫、斉藤光正、番匠義彰、小沢啓一、池広一夫、手銭弘喜、三隅研次、富本壮吉
制作:バリアンツ
キャスト
砂田慶吉:中尾彬
砂田美弥:光本幸子
砂田きよ:市原悦子
砂田鉄男:松山省二
中塚良助:竜雷太
相良新平:原田芳雄
久保田猛:亀谷雅彦
岡部求:松山英太郎
岡部ひろみ:榊原るみ
砂田和恵:大原麗子
竹岡医師:山﨑努
高橋幸治(第1話)
松原智恵子(第4話)
下元勉(第5話)
中村竹弥(第7話)
藤竜也(第8話)
山田吾一(第10話)
加賀まりこ(第12-14話)
荒木道子(第12話)
山形勲(第13話)
珠めぐみ(第14話)
ハナ肇(第15話)
安田道代(第15話)
武原英子(第17-18話)
藤田弓子(第17話)
森次浩司(第18話)
水野久美(第21話)
橋本功(第21話)
小松方正(第24話)
花沢徳衛(第24話)
南原宏治(第25話)
長門裕之(第26話)
藤岡麻里(第26話)
竹脇無我(第29話)
放送リスト
話数 | サブタイトル |
---|---|
1 | 汽笛一声 その1 |
2 | 汽笛一声 その2 |
3 | 汽笛一声 その3 |
4 | めぐりあい その1 |
5 | めぐりあい その2 |
6 | めぐりあい その3 |
7 | さすらい その1 |
8 | さすらい その2 |
9 | さすらい その3 |
10 | いのちある日を その1 |
11 | いのちある日を その2 |
12 | 展望車の女 |
13 | しのび逢い |
14 | 哀しい汽笛 |
15 | 馬鹿ばやし |
16 | 蝉しぐれ |
17 | 名もなき花も |
18 | ふるさと遠く |
19 | かえらぬ青春 |
20 | 口紅 |
21 | 今日のいのちを |
22 | 焦土の中から |
23 | 負けてたまるか |
24 | お星さまがとんだ |
25 | まごころ |
26 | 家出の天使 |
27 | 出発進行 |
28 | がんこ一代 |
29 | ひとすじの道 |
楽曲『大いなる旅路』
ドラマ『大いなる旅路』の主題歌として制作された。
当時小椋佳は日本勧業銀行の社費留学生としてアメリカ・シカゴのノースウェスタン大学に在学中であり、表に出ずに音楽活動をしていた。この曲も日本にいたプロデューサーの多賀英典と連絡を取りながら制作したと言われている。
2007年放送のアニメ『鉄子の旅』ではSUPERBELL''Zによるカバー版がエンディングテーマとして使用された。