スナ子
すなこ
スナ子とは、Flashゲームマテリアルスナイパーの主人公の通称である。
本名は「アイリス」である。
両親を失い、遠い親族の所属する民間軍事会社に住み込んでいる。
持久力と脚力に優れる。
TANAKA Uは"狙撃手より、マラソンランナーとしてメダルを狙ったほうがいいかもしれない"としている。(※1)
本来、狙撃手に必用とされるのは忍耐力と観察力、つまりスカウトとしての能力であって、
跳んだり跳ねたり走ったりというのは―兵士の基本ではあるが―どちらかと言えば狙撃手の仕事ではない。
言わば「狙撃銃付きバンビ」のようなもので、能力とやっている事には少しズレがある。それだけの足があるならそれを活かすべきであって、仁王立ちで狙いを定めるバンビは何かがおかしい、とのこと。
(※1)ただし、プレイの性質上ゲーム中では息がすぐ切れる。
(作者による設定メモより)
軍属ではなく、民間軍事会社に住み込みしている女の子であって、立場も限りなくアルバイトに近い準社員。
こんな珍妙なところに住み込んでいる理由は、母親を失い遠い親族の元に身を寄せることになったが、その人物が元軍属の大佐であり、今は民間軍事会社の重役だったからである。(左官以上の退役軍人が民間軍事会社へというのは良くある話)
スナ子は「叔父さん」と呼んでよく慕っており、「叔父さん」も孫のようにスナ子をかわいがっている。ただし血のつながりは全くない。スナ子の前ではただの孫がかわいい爺であるが、本当はかなりの人物。特に人脈が広く、軍と軍需会社に顔がきく。
教官はこの軍事会社に勤務している。若くから軍属となり、海兵隊、特殊部隊を経て、ヘッドハンティングで民間軍事会社に移り、傭兵紛いの仕事をして数々の戦場で名を馳せた人物。
特に低強度紛争地での任務を得意とし、狙撃と爆発物の達人でもある。
ある事件を契機に退職し、しばらく戦場からは離れていたが(というか無職だったが)、今はスナ子と同じ民間軍事会社に身を寄せている。30代前半。
彼は傑出した「兵士」であって、年齢から言ってもまだまだ戦場に立てる身だが、本人の意思で行っていない。現在の仕事は各所に出向いての「教育」であり、訓練プログラムの作成・提供・実施を行っている。
インストラクター・アドバイザーとしても有能であり、彼を教官として迎えたいという話は掃いて捨てる程。しかし、もう軍事に関わる事自体に迷いがあるらしく、気が向かないと働らかないと社内では大変評判である。
スナ子の教育は働くことに気が向かない時に行っている。彼はことあるごとに「とっとと辞めて配送屋か企業のロゴでもつけてマラソンを走れ」とスナ子に皮肉をこぼしているが、それはこの世界から離れて欲しいと思っているからである。
しかし、歯切れが悪いのは能力を認めているからである。ダイヤの原石と分かっていて、それを川に放り捨てるのには覚悟がいる。
そもそもスナ子を鍛えたのは、両親を失って無気力だったスナ子を立ち上がらせるための「緊急回避的手段」だったわけで、こうまでスナ子がのめり込んだのは、まさしく予想の外。強い言葉を投げつけながら複雑な目でアイリスを眺める日々を送っている。
「鍛える」という理由を選んだのは、長く戦場だけで生きてきた彼がそういう方法しか知らなかったためである。そもそも並み社会生活さえ不器用な彼に、カウンセラーまがいのことなどできない。ただし、視点も定まらず震えが止まらない新兵を一人前にする方法は良く知っていた。そして実践し成功した。
・・・が、行き過ぎた。「アイリス? ちゃんと聞いてるか?どこまで行く気だ?! おぃ!?アイリスー!!?」←いまここ
そんな気も知らず「シモ・ヘイヘとハンス・ルーデルに憧れているんです!」と呟きながら、トラックを走り回り、射撃場に立ち、日々腕を上げていくスナ子は、喜びと不安を同じだけ与えてくれる存在である。元々不眠症気味だった教官だが、今はスナ子のせいで頭痛持ちになっている。