概要
クッキークリッカーのお店で行えるリサーチ・アップグレードの一つ『One mind(統合思念)』を購入した後の世界。
正式には"Grandmapocalypse"で、"'grandma'(おババ)+'apocalypse'(終末)"という具合に作られた造語である。この単語の意味するとおり、ババアの終末である。
ババアポカリプスの始まり
バリエーション8つを全て登場させ、そのうちの6つを解禁するとアイコンで「Bingo center/Research facility(ビンゴセンター兼研究所)」を建設できるようになる。
この施設を建設すると、以降30分ごとにおばあちゃんが新たなアップグレードの研究を行い始める。初めは「Specialized chocolate chips(特別改質チョコレートチップ)」や「Designer cocoa beans(デザインドカカオ豆)」等だが、徐々に「Ritual rolling pins(儀礼麺棒)」「Underworld ovens(暗黒界のオーブン)」と不穏になってゆく。
次に出てくるのが「One mind(統合思念)」だが、これは購入しようとすると警告が出てくる。しかしクッキーの生産性を追い求めて購入すると、全宇宙のおばあちゃんの精神の統合が行われ「Grandmapocalypse(ババアポカリプス)」への第一歩を踏み出すこととなる。
さらに研究を進めるとババアの統一化は進み「Communal brainsweep(共通意識統合)」を経て「Elder pact(古老との契約)」によりババアは意識、精神、肉体が統合され一なる存在となる。この究極の状態がGrandmapocalypseである。
その世界
ババアポカリプスが始まると、画面上部のニュースで各地でのババアの大量失踪、シロップ状の分泌液による硬化、さらには反乱が報じられるようになる。
ゲーム上でもクッキーババアたちがまず肉体的に統合されることにより、彼女たちが宇宙人か軟体生物とおぼしき不気味な肉塊へ変化してゆくさまがクッキー背景に映し出される。最終的にはクトゥルフ神話の異形の神のような姿になり、
-我が名はグランマ、我らは大勢であるが故に-
-我ら つどい あわさり そだつ -
-悶えよ 這い寄れ 摺り寄れ のたうち回れ 今日こそ我ら立ち上がる日-
などと不穏なセリフがニュース画面に流される。
またボーナスであるゴールデンクッキーが負の効果を持つレッドクッキーに化けたり、クッキーの生産性を下げる謎のヒル状生物wrinkler(日本語流に訳すと「妖怪しわまみれ」)も現れるなど、主目的であるクッキーの生産にも影響がある。
この状況はクッキーババアを酷使するようなアップグレードが増える度に悪化してゆく。
おまえさんなら止められたかもしれないねぇ
一度この状況に陥ると『古のものとの誓約(Elder Pledge)』というアップグレードが購入可能になる。これで30分間だけであるが彼女たちをなだめて元の状況に復帰させることが出来る。
また一度誓約をすると『古のものとの盟約(Elder Pact)』が可能となり、『盟約破棄』しない限り永続的に状況を収めることが出来る。しかし、一秒あたりの総生産量5%をピンハネされる。
その大いなるメリット
以上、こうして書いてみるとゲームの攻略上、発動することに何のメリットも無さそうだが、実は逆である。ある程度以上ゲームが進むと、ババアポカリプスはクッキー生産において非常に重要な役割を持つ。
最大のメリットは謎の虫ことWrinkler。こいつは大クッキーに貼り付いてクッキーを食べてしまう。そのため見かけの生産量が下がってしまうが、実はこいつを退治すると食べられてしまったクッキーが1.1倍になって返ってくる。なので、実はマイナスどころか実質的なクッキー生産量を増やしてくれる。
さらにこのWrinklerは通常最大で10匹出現するのだが(レガシーアップグレードで最大12匹、ただし天文学的なクッキー生産が必要)、いったいどういう理屈なのか、貼り付くWrinklerの数が増えるほど、Wrinklerの中でクッキーが増える。
計算式は複雑なので省くが、大クッキーにWrinklerが10匹貼り付いている状態での実質的な生産量はCpSの6倍にまで達する(たとえばCpSが100の場合、虫が10匹ついていると見かけのCpSは50だが、実際は秒間600のクッキーが生産されており、そのうち秒間550相当が虫の中に溜め込まれている(=1匹あたり秒間55))この倍率はアップグレードなどでさらに強化可能で、最大でCpSの10.44倍にまで達する。そのため、虫をMAXまで貼り付けて長時間放置したときのリターンは非常に大きい。
というわけで、放置プレイするなら、ババアポカリプス状態で虫を出していた方が、通常より遥かに効率がいい。
さらにこのWrinklerによる実質的な生産量強化は、ゴールデンクッキー・レッドクッキーでのCpS強化ボーナスも適用される。FrenzyでCpSが7倍のときは、Wrinklerの溜め込むクッキーも7倍になる。
たとえば虫が10匹ついている状態で、Frenzy(7倍)が発動すれば実質的なCpSは7×6=42倍。ゴールデンクッキーを通常のアップグレード3種にて強化済みで、Frenzy(7倍)×Elder Frenzy(666倍)のコンボが発生した場合、発動中の実質的なCpSは7×666×6=27972倍になる(12秒間で約4日分のクッキーが手に入ることになる)。強い。
ただし、もちろんレッドクッキーのclot(CpS0.5倍)やBuilding specialのマイナス効果の影響も同じように受ける。なおクリック強化であるClick frenzy(とDragonflight)の影響は受けない(クリスマスに出現するトナカイと同様)。またCpSが0になるCursed fingerの間は当然Wrinklerの溜め込むクッキーも0になる。
現実的で強力なコンボを軽く想定してみると、完全に強化された虫が12匹ついており、かつカーソルを500個所有している状態で、Grimoireでのゴールデンクッキー召喚などにより、Frenzy(7倍)×Building Speciall(50倍)×Elder Frenzy(666倍)のコンボが発生すれば、回収時にPantheonのダイヤにSkruuiaをセットすることで、発動中の実質的なCpSは7×50×666×10.44=2433564倍になる(14秒間で約394日分のクッキーが手に入る計算)。なんかもうヤバい。
というわけで、このメリットを考慮に入れると、レッドクッキーのマイナス効果を考え合わせても、総合的には貼り付きプレイにおいてもババアポカリプスを発動して虫を出しておいた方が効率が良い。
ただし貼り付きプレイにおいて注意すべきなのは、ババアポカリプスの進行度合いによってゴールデンクッキー・レッドクッキーの出現率が変わることである。Elder pactを購入してババアポカリプスを完遂してしまうとレッドクッキーしか出なくなってしまい(この場合様々なコンボの基礎になるFrenzyの7倍が出なくなるのが致命的)、Elder PledgeやElder Pactを購入してババアをなだめるとレッドクッキーが出なくなる代わりにWrinklerが爆散して出現しなくなってしまうため、上述のコンボが成立しなくなる。
なので、貼り付きプレイでゴールデンクッキーのボーナスとWrinklerによるCpS増幅のコンボを狙うならば、『One mind』を購入してババアポカリプスを開始したあと、
- 『Communal brainsweep』を購入しない(Grandmaの状態を「Awoken」に保つ):レッドクッキーの出現率が低い(33%)が、Wrinklerが出にくい
- 『Elder Pact』を購入しない(Grandmaの状態を「Displeased」に保つ):レッドクッキーの出現率が高い(66%)が、Wrinklerが出やすい(出現率はAwokenの2倍)
のいずれかの状態に留めておいた方がいい。一度Elder Pactを購入してしまうと、この中途の状態には戻せないので要注意である。
他、細かいメリットとしては、レッドクッキーはCookie ChainとCookie Stormの発生率がゴールデンクッキーより遥かに高い(ゴールデンクッキーでは0.8%ほどだが、レッドクッキーでは5%ほどの確率で発生する)。特にCookie Stormはイースターシーズンのエッグ集めに非常に有効である。またハロウィンシーズンの限定クッキーはWrinklerを潰さないと出現しないので、ババアポカリプスの発動が必須。
要するに、貼り付きでも放置でもババアポカリプスは発動しておいて損はない。ただし、貼り付きプレイをしているうちは前述の中途の段階で止めておいた方が無難である。ババアポカリプスを最後まで進めてしまった後は、ゴールデンスイッチをonにして、PantheonのダイヤにMokalsium(ミルク強化)を設置して放置プレイに移行するのがいいだろう。