概要
多重人格(解離性同一性障害)をテーマにした作品であり、心の中に住む人格たちが織り成すドラマを描いている。タイトルにマンションと謳ってはいるが、実際の建築物という意味ではなく、主人公の心の中の世界に聳える屋敷を指す。複雑な伏線が張り巡らされており、サスペンスの要素も併せ持っている。
あらすじ
最近とあるマンションに越してきた「彼女」に関する街頭インタビューから物語は始まる。「彼女」に抱く人々の印象は様々で「料理が得意」「無賃乗車でトラブルを起こした」「お天気屋」「古美術への造詣が深い」「様々なジャンルの本を読む」「ぶっきらぼうに電話に出る」「そそっかしい」など一定しない。
当の「彼女」は、引っ越ししてきたばかりの部屋で荷解きの最中で、無数の付箋が貼られたコルクボードを取り出しているのだった。町の人々には少し変わり者と言われている彼女。一人暮らしなのに毎日が賑やかな彼女の秘密とは?
登場人物
- マヤ
本作の主人公で10代の女性。肉体の持ち主「主人」であり、物語の語り手でもある。持ち色は赤(実際はピンクに近い)。外見はエプロン姿で髪は左側を一房だけ編んでいる。
- テオ
ユリアの住むマンションの隣人(実際は下の階層に住む)で整備工として働く青年。
- エリン
ユリアの転職先のパン屋の近くに勤務する美容師で、ユリアと挨拶を交わすうちに仲良くなった女性。