人物概要
マーク・グレイソンとは、ヴィルトラム星人のノーランと、地球人のデビー・グレイソンの間に生まれた異星人間ハーフの男性である。
ヴィルトラム人の血を強く継いでおり、超人的なパワー・耐久力・スピード・治癒能力・飛行能力を持つ。また、数千年を生きる長寿の持ち主でもある。
人物
父親譲りの超パワーと、人間味溢れる母親の優しさを受け継いだ、温厚で正義感溢れるスーパーヒーロー。
ヒーローとしての実力はまだ未熟で、作中で何度も瀕死の重傷を負うが、ヴィルトラム人の治癒能力ですぐに回復している。
性格は心優しく明るい、前向きでややお調子者な性格。様々な障害に阻まれてうまくいかないことも多々あるが、周囲の人間の支えもあり、折れる事なく立ち直り続けている。
オタク気質ではあるものの、いじめられっこになっている様子もなく、ごく普通のどこにでもいるティーンエイジャーらしい青春を謳歌している。
"セアンスドッグ"というヒーローコミックを愛読しており、フィギュアなどのグッズも収集するなど、中々に濃いオタクっぷりを見せる。スーパーパワーに目覚めた後も、セアンスドッグに関するグッズだけは手放すことが出来ないでいる。
人を傷つける事を好まず、悪人相手でも過度に痛めつける事はしない温厚な人物。
しかし、自身が過度に痛めつけられたり、大切な人が傷つけられたりすると、口調が荒くなったり、自制がきかなくなることもある。
自制がきいているうちは、相手が自分に向けて明確に殺意をもって襲ってきても、自分からは必要以上に傷つける事を拒んでしまい、能力をフルに出し切れない部分がある。
一人称は英語音声字幕では「僕」だが、日本語吹替だと「俺」になっている。
外見
普段着はごく普通の学生らしい、ズボンにトレーナーでいることが多い。
ヴィルトラムの成人男性は皆、口ひげを生やしているが、現時点でマークには生えていない。
ヒーローコスチュームは、黒・青・黄色をバランスよく配色したマスクとボディスーツで構成されている。当初はローゼンバウムからオレンジを基調とした出来合いのスーツを勧められたが拒否している(後にこのコスチュームをきたヒーローが登場している)。
経歴
ネタバレ多数アリ
※アニメ版準拠の情報の為、原作コミックとは内容に相違があります
能力覚醒・インビンシブル誕生
マークは7歳の時、ノーランことオムニマンから自分がヴィルトラム人という、地球を守るためにきた宇宙人であることを明かされる。そしていつかマークにも自分が持つようなスーパーパワーが覚醒することを告げられる。
それ以来、マークは父親のようなスーパーヒーローになれる日を夢見るようになる。
マークが17歳になるとアルバイト中に突如スーパーパワーが発現し、怪力・耐久力・スピード・飛行・治癒の能力を得た。
能力覚醒後は、ノーランのもとで訓練を受け、力の使い方を覚えていき、ヒーロー名をインビンシブルと名乗り、仕立て屋アート・ローゼンバウムから専用のヒーローコスチュームを作ってもらう。
ヒーローの現実
やがてマークは、GDAというヒーロー組織、スーパーヒーローグループ「ティーン・チーム」と出会い、作戦を共にするが、容赦ない敵の攻撃に、多数の一般市民の犠牲者が出てしまい、血みどろの光景を目の当たりにする。
その後も、異星人のアレンとの出会い、火星での護衛任務、悪徳組織との対立などの様々な活動を通じて、マークはスーパーヒーローの厳しい現実を知ることになる。
一方、学生生活では、同い年の女子生徒アンバー・ベネットと交際関係になるが、彼女との時間を邪魔するかのように次々にヒーローとしての任務が舞い込んできて、中々関係が進展できずに、ヒーロー活動と青春の板挟みに悩み続ける日々を送る。
当初アンバーには、自分がインビンシブルであることは隠していた。しかし、ヒーローとしての任務を優先するあまりに、デートや約束事をすっぽかしてしまうなどの不義理が続いたために、アンバーに愛想をつかされかけていた。
ある日、大学のキャンパス見学にきていた時に、改造人間が大学内で暴れまわっていたところを、マークが先に一人逃げ出したのを見て、アンバーに完全に愛想をつかされてしまう(実際はマークはインビンシブルになって改造人間と戦っていた)。
誤解を解くために、意を決して自身の正体をアンバー明かすが、アンバーは薄々感づいてはいたのか、特に驚いた様子を見せず、嘘をついていた事に激怒されてついにフラれてしまう。
父親の真実・決別
ある任務の最中マークは、ノーランが自分の目の前で、スーパーヒーローのインモータルを殺害する光景を目の当たりにしてしまう。
その時に、ノーランからヴィルトラム人の目的は地球を支配することであると告げられ、自分と共に地球を支配する様に説得をうける。
マークは、ノーランが地球人に対して愛情を全く持っていない事を知ると激昂して反発する。
未熟なマークでは、ノーランに全く歯が立たず、一般市民にも大量の犠牲者を出しながら、自身も瀕死の状態に追い込まれる。
危うくノーランにとどめをさされそうになるが、過去のマークやデビーとの思い出がノーランを踏みとどまらせ、ノーランはそのまま地球を去ってしまう。
取り残されたマークとデビーは失意のまま家路につく。
親友のウィリアムやアンバー、同い年のヒーローのアトム・イヴらは元気づける為に彼のもとを訪れる。この時に、アンバーとマークはよりを戻している。
その後も、ヒーローとしての人助けや、GDA長官のセシルから与えられた任務をこなしている。
スラクサ星・父親との再会
やがて高校を卒業したマークは、アンバーやウィリアムと同じ大学に進学する。
しかし、大学に進学した直後、スラクサ星人から星の危機を救ってほしいと助けを請われ、地球を離れ、惑星スラクサへ赴くことになる。そこでスラクサ星の皇帝となったノーランと再会する。
ノーランが地球にいる自分や、妻のデビーのことを放っておいて、スラクサ星で新しい妻を娶り、子供(後のオリバー)まで作っていたという事実を知り、マークは大いに怒るが、ノーランから近いうちにビルトラム人がスラクサ星を襲撃してくるという事実を教えられ、渋々協力することになる。
時をおかずに3人のビルトラム人がスラクサ星に降り立ち、スラクサ人を虐殺しはじめる。
マークとノーランは重傷を負いながらも、なんとか3人のビルトラム人を撃退する。
しかし、更なるビルトラム人がスラクサ星に現れ、ノーランは彼等に拉致されてしまう。残されたマークはビルトラム人の将軍・クリーグから、ノーランの任務であった地球征服を引き継ぐように命令される。マークはこれを拒否するが、拒否すれば地球人を虐殺すると警告され、その場はおさまり、スラクサ星は滅亡を免れた。
それから暫くの間、マークはスラクサ星の復興の手伝いをしていたが、地球へ帰還する船が完成すると、帰り際にノーランの妻アンドレッサから、息子を地球で育てるように託され、共に地球へ帰還することになる。
地球へ帰還・ビルトラム人の使者・アンバーとの別れ
地球へ戻ったマークはノーランの書いた本を読む。やがて、ノーランの執筆していたSF小説に書かれていた事が、ビルトラム人に対抗するヒントになる事を突き止め、惑星連合の調査員アレンにこの情報を提供する。マークはアレンに、ビルトラム人と戦う時には自分も協力すると伝える。
その一方で、アンバーとの交際は表面上は良い関係が続いていたが、次々に舞い込んでくる任務に、中々二人の時間を満足にとれずにいるのが現状で、それが原因でお互いに相手を失望させてしまっていると負い目を感じあった状況になってしまう。
そんな状況を見かねたヒーロー仲間の協力もあり、誰にも邪魔されないデートの時間を設けることができたが、その最中にビルトラム帝国のエージェント・アニッサが現れる。
アニッサはマークに話がしたいと告げ、同時に拒否すればアンバーを殺すと脅す。マークは要求に応じざるを得なくなり、アニッサと話をすることになる。
アニッサは数百年後には地球人が自らの行いで滅ぶであろう未来をマークに告げる。それと同時に、ビルトラムの支配下におかれれば、多くの問題を解決して多くの命を救うことができると提案される。
途中、怪獣の襲撃などもあったが、マークとアニッサで解決し、それと同時にアニッサとマークの間には大きな実力差があることを見せつけられる。
改めてアニッサは、マークが未熟であるという事実を突きつけて、地球をビルトラム人の支配下におくように説得する。マークはそれを拒否して、ついに二人は戦うことになる。
マークの実力はアニッサに遠く及ばず、追い詰められてしまうが、それでもアニッサの要求を拒否し続ける。アニッサは今後も拒否し続けるなら、更なるビルトラム人が地球にやってきて、地球人に代償を払ってもらうと言い残して去っていく。
アンバーのもとに戻ったマークだが、アンバーは自身が人質にされたことで大きな恐怖を感じてしまう。また、今後も自分が人質となることで、それがマークの弱点となってしまうことに負い目を感じてしまう。
お互いに愛しあってはいるが、それだけではどうしようもできない事象に対し、マークもどうすればいいか答えられず、ついに二人は別れる道を選んでしまう。
オングストロームとの決着・初めての殺人
失意のマークにデビーから電話がくるが、電話の主は、かつてマークに野望を阻止されたオングストローム・リビーだった。オングストロームはデビーとオリバーを人質にとって、駆け付けたマーク脅す。
オングストロームの異次元ポータルを開く能力はマークを大いに苦しめるが、デビーを傷つけた事で怒ったマークについに捉えられる。オングストロームとマークは様々な世界を巡りながら死闘を繰り広げ、最終的に荒廃した未来のポータルに入り、そこで勢い余ってマークはオングストロームを殺害してしまう。
初めて、自らが明確な殺意をもって直接手を下した殺人のショックと、元の世界へ戻る術を失ってしまったマークは絶望する。そこへ、未来のガーディアンズ・オブ・グローブの生き残りが駆けつけて、元の世界へ戻るポータルを開いてもらい、現代へと帰還する。
現代に戻ったマークは、家族が無事であったことを知り安堵するが、それと同時に殺人を犯した事実に心に大きな傷を負ってしまう。
何もかもがうまくいかない状況に、セシルやアトム・イブにも慰められるが、心の傷は癒えないままでいた。
自宅に戻ったマークはデビーに、大学に籍をおいていても満足に講義に出れない現状、大学で学ぶ事が今後のヒーロー活動に意味を成さない事、今の自分に必要なことは訓練を重ねて自分を制御できるようになる事であると述べて、大学を中退することを選ぶ。
マークの主な関係者
- ノーラン・グレイソン
実父であり、スーパーヒーローのオムニマン。ヴィルトラム星からきた異星人。
- デビー・グレイソン
ノーランの妻でマークの実母。ごく普通の地球人。不動産企業に勤務している。
- オリバー
ノーランとスラクサ星人との間に生まれた、マークの異母兄弟。
- アンバー・ベネット
同じ学校に通う黒人女性。ウィリアムの手引きで、交際を開始する。
- ウィリアム・クロックウェル
マークのクラスメイトで親友と認め合う間柄。ゲイセクシャルでもあり、恋人がいる。大学進学後はマークのルームメイトになる。
- アトム・イヴ
マークと同い年の女性ヒーロー。幼少期からスーパーパワーに目覚めていた。
- セシル・ステッドマン
ヒーローを束ねる組織"GDA"の長官。
- アレン
ユノーパ人という一つ目の種族で、惑星連合に所属する調査員。