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オムニマン

おむにまん

オムニマン(Omni-Man)とはアメリカンコミック『インビンシブル』に登場するキャラクターである。
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人物概要編集


オムニマンはインビンシブルの父親であり、本名はノーラン(Nolan)。

ヴィルトラム人という惑星ヴィルトラム出身の異星人である。超人的な怪力、耐久力、スピード、飛行能力を持つ。ヴィルトラム人の大人の男性は特徴として大きな口髭をたくわえている。


能力編集

怪力編集

作中でも明確なパワーの限界は描かれていない。

本人曰く、テキサス州くらいの大きさの隕石の墜落を阻止している。

その気になれば一人で惑星一つを壊滅させることも可能。

投げたボールの高度を落とす事なく地球一周させている(息子と空中で背中合わせでキャッチボールをしている)。


スピード編集

明確な速度の限界の描写はないが、海外から食べ物を当たり前のようにテイクアウトして持って帰ってきたりもしている。

動体視力も優れており、超高速で動き回れる敵の動きを捉えて捕獲している。

生身での恒星間航行を行えるほど。


耐久力編集

決して不死身というわけではなく、致命傷を受ければさすがに死ぬが、とにかく高い耐久力と生命力を持っている為、ほぼ無敵とも言える耐久力を持つ。

生半可な攻撃では傷を負わせることすら難しい。小型核爆弾や、衛星レーザーの照射を受けてもほぼ無傷。

耐久力に併せて、治癒能力も非常に高く、非常に高い能力を持った敵数人からの一斉攻撃を受けて、瀕死の重傷を負っても数日で完治している。


飛行能力編集

自由自在に空を飛びまわる、唯一の特殊能力とも言える。

パワーや耐久力は、普通の人間でも鍛錬すれば上昇させることが可能でな能力の延長にあるものだが、唯一飛行能力のみが、普通の人間がいくら努力しても到達できない境地の能力になる。

(とはいえ、作中で飛行能力をもった地球人のヒーローも割と出てくる)


遅い老化編集

不老というわけではないが、地球人と比べるとかなりの長命で、年をとればとるほど老化は遅くなっていく。


ビームを出す、透明化する、変形するなどの変化球な特殊能力も一切なく、武器を駆使して戦うなどの小細工もしない。基本の戦術は、持ち前の圧倒的なパワー、耐久力、スピード、飛行能力を活かした、からめ手を使わない己の肉体のみによるシンプルなパワーファイト。



作中での活躍編集


1980年に地球に現れたノーランは、人間の技術を進歩させ地球外の危険から人間を守る為にヒーロー活動を行う。

そこでGDAの指揮官セシル・ステッドマンと出会う。人間の文化を学び、より人間らしく見えるようにグレイソンという名字を名乗る。

一方、セシルはノーランを地球で最も強力なスーパーヒーロー「オムニマン」として祭り上げ、ノーランも地球のに貢献した。

その結果、スーパーヒーローチーム「ガーディアンズ・オブ・グローブ」と出会い、仕立て屋のアート・ローゼンバウムからオムニマンのコスチュームをデザインしてもらう。


また一方でベストセラー作家のノーラン・グレイソンという身分を得る。地球上で最も偉大なスーパーヒーローとして活躍し、自分が救った女性デビーと結婚、後のインビンシブルこと息子マーク・グレイソンを授かる。


当初は、ヴィルトラム星人としての使命に囚われ、地球人の価値観を理解できずにいたノーランだったが、デビーとの出会い、マークの成長を目の当たりにすることで、地球人の価値観を徐々に理解していく。


ノーランは父親としてマークを育てながら、いつか自分と同じようなスーパーパワーを手にすることを明かし、マークにもヴィルトラム人としての使命を教えていた。

家族仲は非常に良好で、円満な家庭環境の中、マークは健康的に成長していき、やがてマークが青年になった頃、ヴィルトラム人としての能力が覚醒する。

いつかはマークが覚醒する時がくるとはわかっていたものの、いざその時がくると少々困惑した様子を見せながらも、ノーランはマークに能力の扱い方、ヒーローとしての心得を教えていく。



正体編集


※物語の根幹に関わる重要な記述があります。

基本はアニメ版の情報となり、一部展開が原作と相違があります。


当初のノーランの主張は、自分の存在は人類の技術を向上させ、地球外の危険から地球を守るためのものだと主張していた。その真の意味は地球をヴィルトラム帝国の配下に置くということ。即ちノーランは地球を征服するために送り込まれた刺客であることが明らかになる。


ノーランが生まれた惑星ヴィルトラムは、人口の半数を失う壮絶な内乱で弱者を排除し、より強力な戦士が支配する帝国となった。ノーランは帝国のために他の惑星の征服を誓い、部隊を指揮するまでになる。帝国はヴィルトラム人が長寿である特性を利用して、征服する惑星の社会に溶け込み、抵抗する力を弱める戦略を決定する。ノーランはこれを受け、地球で任務を遂行していた。


最終的な目的は地球を支配することであり、地球人がヴィルトラム帝国に従順な支配下におかれるのであれば、彼らの支配の下で繁栄する道を選べるが、支配を拒み抵抗するというのなら、地球人を根絶やしにする事も厭わないというものであった。


デビーとの出会い、マークの成長を見守る中で、少しずつ地球人の価値観を理解していくノーランではあったが、いくら自分が地球人に愛情を注いでも、地球人はヴィルトラム人と比較して弱く、短命すぎる為に、すぐ死ぬ生き物という認識が抜けずにいた。そのせいか、地球人一人一人が世に及ぼす影響についても、自分達の行いに比べたら大したことないという考えが抜けずにいる。


また、地球人が自ら環境破壊を行い、自分達の星を破壊しようとしていること事に対しても愚かな種族であるという考えがあり、地球人の命についても基本的に軽んじている。

地球人を守る事よりも、ヴィルトラム人としての使命を全うすることに重きをおき、マークにも直接的には伝えないものの、時折そのような事を臭わせるような発言をして、間接的に教育していた。


本編での真の活躍編集

マークが能力に覚醒してから程なく、ノーランは地球のトップヒーローである「ガーディアンズ・オブ・グローブ」のメンバーを招集して全員を惨殺するが、この戦いで抵抗を受けたノーラン自身も瀕死の重傷を負う。

それから回復したノーランはガーディアンズと共に、自分自身も何者かに襲われたと嘘の証言をする。


その後も、ノーランは自身の行いを隠しながらも、ヒーロー活動を行いながら、マークの育成を続ける。

その一方でガーディアンズ殺しの犯人を突き止める為に、デビーを含む周囲の人間は、様々な証拠を徐々に見つけていき、やがてノーランがガーディアンズ殺しの犯人であると突き止める。


デビーにも真実を突き止められ、GDAにも包囲されたノーランは、次々に襲い掛かる敵を排除しながらマークを探す。

やがてマークと合流することはできたものの、殺害したガーディアンズのヒーローの1人であるインモータルが蘇り、復讐の為にノーランに襲い掛かる。ノーランは中継で多くの衆人が見ている中で、またマークの目の前で、再びインモータルを殺害する。

言い逃れの出来ない状況へと追い込まれ、ノーランはついにマークに真実を伝える事になる。今までは包み隠していた部分も全て語り上げ、マークにもヴィルトラム人として、地球の征服に協力する様にマークに申し出る。


マークはこれに激昂して反発、自分の故郷は地球であると語り「地球人である母さんの事を愛していないのか?」とノーランに問う。ノーランは躊躇しながらも「愛してはいるが、それはペットのようなものだ」と語りマークとデビーを絶望させる。


マークは地球人として、地球征服を企むノーランと袂を分かつ道を選び、ノーランと戦う。

ノーランのパワーはマークを圧倒しており、その戦いの最中に多くの地球人の犠牲を巻き込みながら、マークを瀕死に追い込む。


いくら説得しても応じないマークに対して、やがて分かり合えないと判断したノーランは、マークを殺害しようとするが、デビーとマークと共に暮らした日々の思い出が頭の中をよぎり、トドメをためらう。

ノーランは激昂しながら地球人の愚かさを改めて説き「500年後のお前に一体誰が残っているというんだ?」とマークに問うも、息も絶え絶えなマークは「父さんがいる」とだけ答える。

その言葉にノーランはついに、瀕死のマークを残しそのまま地球を飛び立っていく。その瞳には涙が浮かんでいた。


地球を離れた後は自失状態となり、あてもなく宇宙を彷徨っていたが、偶然スラクサ星人の宇宙船がブラックホールに飲み込まれそうになっているところに出くわし、彼等を救出して母星まで送り届ける。命を助けられたスラクサ星人はノーランに対して感謝と敬意を表し、惑星の皇帝となるように願い、迎え入れる。


ノーランはそこでアンドレッサという女性スラクサ星人と結ばれ、子供も授かる。

スラクサ星で平和な日々を送っていたが、同時にノーランは地球を征服する任務を放棄したことでビルトラム人から追われる身となっていた。近いうちにノーランを追ってビルトラム人がスラクサ星を襲撃してくることを予見しており、ノーランはそれに備えてヌオルゾットを使者として地球へ送り、マークに救援を要請する。


ヌオルゾットがマークをスラクサ星まで連れてきた事で、親子は再会を果たす。マークは地球でのノーランの所業が許せず、更にはスラクサ人と新しい家族を作っていたことに対して大いに憤慨する。

ノーランは事情を隠すことなく話し、なんとかマークを説得して、ビルトラム人の襲撃に対抗する助力を得る。


やがて、スラクサ星に3人のビルトラム星人が襲撃してくるが、それに対抗している間に多くのスラクサ星人が犠牲になる。

弱い種族が無惨に虐殺される光景を見て、ノーランは涙を流して悲しみ、地球にいた頃には自分になかった感情が芽生えていることに戸惑いを覚える。マークからも「地球にいる間にその感情に気づいてほしかった」と責め立てられる。

ノーランとマークはなんとか3人のビルトラム人を撃退するが、自身らも重傷を負う。動けなくなったところを、更に現れたビルトラム人によりノーランは捕縛されてしまう。ノーランはマークに「私の本を読め」とだけ言い残して、連れ去られてしまう。


その後はビルトラム帝国の監獄で処刑を待つ身となっているが、自身の感情の変化に伴い、これまでの行いを悔いている様子が描かれる。


他作品出演編集

2023年発売のモータルコンバット1にて、ホームランダーピースメイカーなどの日本でも結構知名度の高い面子と並んでDLC追加キャラで参戦。

本来のスペックなら、モータルコンバット勢では手も足もでないような強さだが、そこはさすがに対等に戦えるくらいには調整されている。

注目のフェイタリティは、レッドラッシュ殺害シーン、マークを盾に地下鉄と衝突するシーンの二つを素に、更に過激なシーンへとアレンジしている。

ブルータリティに関しても、いくつかはアニメ中で描写された殺害方法を再現しているものがある。

元はコミック・アニメのキャラクターだが、リアル調のグラフィックで違和感なく再現されており、原作へのリスペクトもしっかり感じさせられる完成度となっている。

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