概要
『ミッドナイトスワン』は、2020年9月25日公開の日本映画。監督・脚本は内田英治。
トランスジェンダーとバレエを題材にしており、主演の草彅剛がトランスジェンダーの主人公を演じている。
映画化を前提に企画されており、本作公開の2か月前の2020年7月8日にノベライズ版となる小説が発売されており、映画の内容を補完できる要素も含まれている。
内田は中規模予算映画として約5年間構想を温めていたが、それまでまったく企画が通らなかったが、遂に実現。
元々上映館数は少なめだったが、公開前の宮藤官九郎や伊藤沙莉ら著名人のコメントにより鑑賞者が続出、その後の口コミでどんどん広がっていき異例のロングラン上映となった。
第44回日本アカデミー賞では最優秀作品賞を含め9部門で受賞している。
登場人物
- 凪沙(武田健二)(演:草彅剛)
体と心の葛藤を抱えながら生きるトランスジェンダー(出生の性別は男性、性自認は女性)。映画序盤ではニューハーフショークラブ「スイートピー」に勤務。30歳を越えたあたりまで性自認に悩み、以後女性として生きる覚悟を持つ。外出する際は武装するようにロングコートとハイヒールを纏う。得意料理はハニージンジャーソテー。
小説版では約40歳と設定され、また映画版では深く描かれない過去、一果を引き取る経緯や理由が詳細に描写されている。新宿三丁目付近に在住。
- 桜田一果(演:服部樹咲)
母のネグレクトに耐えながら暮らし、遠い親戚である凪沙に預けられた中学生。バレエを通じて才能が開花していく。
母の暴力に耐えるため心を閉ざしており、ストレスを抑え込むと腕を噛む自傷癖がある。
小説版ではバレエの目覚めとして広島時代にわずかながらスクールに通った描写などが描かれている。