概要
「文豪ストレイドッグス」の福沢諭吉×森鴎外のBLカップリングタグ。
BLカップリングタグであるため、
このタグを使用する際は作品名タグを避け、『文スト【腐】』タグを併用することが望ましい。
常用では『福鴎』表記が用いられることが多いが、稀に『福鷗』『福森』と表記する場合もある。
関係性
漫画本編に於いて、5巻以前まではお互いに敵対組織の長同士である以外の関係性は見受けられなかったが、ポート・マフィアの五大幹部の一人である尾崎紅葉が武装探偵社によって囚われた際、森は「探偵社の社長を殺そう」と福沢の暗殺を指示するも、送り込んだ刺客が福沢によりあっさりと退けられると「予定通りだ」と発言していることから、相手の実力を十分理解している程度には関係のある間柄であると想像された。
コミックス8巻では、作中では初めて2人が直接対面・対峙する場面があるが、この際森は福沢をかつての異名(通り名)である『孤剣士・銀狼』と呼び、福沢は森を『森医師(せんせい)』と呼び、更には互いの個人的な趣味嗜好に言及し煽り合っていることから、過去何かしらの関わりがあったことを濃いめに半端なく匂わせている。
この際、「この街(ヨコハマ)を愛している」ことが2人の唯一の共通点であると福沢の口から語られている。
コミックス12巻では、2人の過去の関係が明らかになった。
福沢(当時33歳)が武装探偵社の設立に奔走し、森(当時28歳)がヨコハマで黒社会の街医者として診療所を営んでいる頃、夏目漱石の指示で福沢は森の護衛を任ぜられている。
(この頃森はヨコハマの黒社会の中立地帯である診療所を営む裏で、訪れる患者から情報を仕入れる闇の情報屋として暗躍する側面も有しており、その情報量と質は小さな組織であれば一晩で潰せる程のものであった為、狙われることもあった。)
初めて2人が共闘した際、2人で1つの無法者組織を壊滅させている。(その際森により三刻構想について言及があり、森がポートマフィアへ組した理由・首領の座についた理由について察することが出来る発言があるが、これは福沢へ向けて語られたものであるため、森がどういった想いでポートマフィアの首領になったのかを福沢はある程度知っていて、その上で敵対関係であったのではないかと思うと、感慨深いものがある。)
この一件以来、立場の違い故か福沢と森は幾度となく対立・衝突を繰り返いしながらも、偶に共闘することもあり、そんな時は決まって敵無しだったとのこと。
また同巻にて、福沢は森を「旧き友」と表現している。また同巻にて、2人が死闘を繰り広げた際、森が福沢にトドメを刺さんとする際に悲し気な表情で「残念です」と漏らしていることから、森も同等の感情を福沢に持っていると察することができる。
なお余談ではあるが、2人が初めて共闘した場所(洋館)は森曰く「探偵社員もマフィアも知らぬ我々二人の因縁の地。連絡も示し合わせもなく集うとすれば此処に於いて他に無い」場所であるとのこと。が、その場所での夏目漱石のド派手な登場により現在建物は崩壊している。
コミックス13巻では、2人を殺し合わせ武装探偵社及びポートマフィアを脅かした異能者に対して、見事なダブルノリツッコミとシンクロダブルパンチ(物理)を見せるなど、息の合ったところを見せており、12年前最強コンビを組んでいたことを納得させるに十分な描写である。
15巻では、陥れられた探偵社の社員を護る為、条件付きではあるが福沢が森(ポートマフィア)を頼ると言う展開を見せる。その際三刻構想の同盟関係・停戦中とは言え敵対組織の長同士と言う立場でありながら携帯電話で通話をしており、少なくとも現在では互いの電話番号を把握する間柄であることが確認できる。いつから互いの電話番号を知っていたかは不明だが、12巻の事件で2人の関係にも変化があったことを想像させる。
またその際、政府に逮捕される直前であり、その覚悟をしている福沢に対し、森が「ご武運を、福沢殿」と言う言葉を送っており、ページの3分の2を占める大ゴマを使って描かれるその表情は夫を戦場へ送り出す武士の妻感・聖母感溢れるものとなっている。
16巻では、与謝野の過去に関連して、11年前福沢と森が仲違いする原因となった「大喧嘩」について描かれている(これにより、福沢と森がコンビを組んでいた期間は約1年間程と判明)
その際『貴君との同盟も今日限りだ』と福沢に言われた森は『今日限りなのは貴方の命です』と珍しく感情を剥き出しにする姿を見せており、福沢と森の関係についてより深く察する事が出来る。社長相手だと感情剥き出しになってしまう森医師、非常に推せます。
このように、福鴎の物語はまだまだつづくのである。
劇場版にて
完全新作と言われた劇場版『文豪ストレイドッグスDEAD APPLE』(2018)では、澁澤龍彦の異能により分離した自己の異能と対峙するシーンにおいて、福沢が森の異能を、森が福沢の異能をそれぞれ倒すという共闘の場面が見られた。その際、綿密な計画を立てるでもなく、打ち合わせの言葉を交わすでもなく「解決の糸口が垣間見えた」という福沢のひと言で体位を入れ替え行動に移している。
同小説では互いの姿を見る以前に、森が刀の擦れる剣戟(けんげき)の音とリズムで福沢の存在に気がついている。また言外に意図をやりとりし、お互いの求めるものが何だか察しているという記述もみられた。
これらより、劇場版においても福沢・森は過去に密接な関係があったことが示唆され、その関係性は大分深いものと推察される。
(※以下劇場版特典『太宰、中也、十五歳』ネタバレ注意)
劇場版特典では15歳の太宰と中也の出会い、そしてマフィア首領になったばかりの森の奮闘が書かれている。その作中、夏目より"金剛石(ダイヤ)は金剛石でしか砕けない"という言葉が森と福沢に掛けられている。その言葉は組織を育てる長として2人に掛けられたものなのか、はたまた2人自身に宛てられたものなのか、その両者なのかは神(作者)のみぞ知る。
備考
・夏目曰く『面倒な奴等』。
・巷では「元祖双黒」とささやかれている。
・劇場版OPにて、森の年齢が判明。歳の差5歳(福沢45歳、森40歳)。
・2人の体格差は、福沢186㎝71㎏、森175㎝60㎏の11㎝11㎏差である。