作品解説
概要
太陽に輝く白亜と青い海がきらめくとある小さな国、エナティア。
そこには「聖フィロソフィア学園」と呼ばれる、世界中の英知があつまる最高峰の哲学単科学校があった。
ひょんなことから、憧れの聖フィロソフィア学園の学生寮の管理人をすることになったアナタは勤務初日に“前任者の夜逃げ”を告げられる。
予期せぬ知らせに不安が高まる中、主人公は個性豊かな哲学者の卵たちと出会い、前任者が夜逃げした理由を知ることになる――
(公式説明文より抜粋)
2025年1月現在、第2章までが投稿されている。
また、インターネット上の活動に加えて、不定期に同人誌即売会へのサークル参加及び頒布も行っている。詳細は外部リンクに記載のPunica公式Xを参照。
登場人物
彼らはあくまでも実際の人物と「同じ名前を持っている」だけであり、本人のキャラ化ではない。
セーレン・キルケゴール
「ああ! それとももしかして、呪われてるのは君の方かな?」
主体的な真理を追求し、実存主義の先駆者と呼ばれる彼と同じ名前を持った高等部3年生。
基本的な考え方は史実のキルケゴールと同じ。本編で主人公が一番最初に出会う主要人物である。
オリジナル設定として、後述のフリードリヒ・ニーチェとの仲がとても悪いというものがある。彼らの日常を描いた「フィロ学ぷち!」では、王様ゲームにてニーチェとしりとりをすることになったキルケゴールが、強制的にしりとりの「り」から「離縁」へ繋げ終了させた。なお本編ではニーチェと出会った瞬間「げっ、ニーチェ!」と叫ぶなど嫌悪感をあらわにした。
時々情緒不安定であるようで、異なる名前を名乗るところを目撃した人が居るとか居ないとか。
史実上の性格を反映してか、バレンタインチョコの総数が実質ゼロなど人間関係が希薄であるような描写もある。ただニーチェ以外の4名とはごく普通に会話している。
その他ご飯に目玉焼きを載せただけのものを炒飯と呼んだり過去の苦痛を匂わせる表現があったりと、ネタやシリアスに事欠かない。
容姿は薄い水色っぽい髪で左目を隠した、いわゆる片目キャラ。3年生ではありながら、5人の中で最も背が低く俗に言うショタ枠に入るような見た目。ミニキャラでの立ち絵で内股で立っていたり萌え袖をしていたりと、全体的にかわいらしい容姿になっている。
瞳は水色で、イメージカラーも水色。制服の上に聖職者のような上着と十字架を掲げ、キリスト教信者であった史実を反映している。
学年:高等部三年
年齢:十八歳
身長:一六一cm
誕生日:五月五日
趣味:日記を綴ること
好き:角砂糖山盛りのコーヒー
フリードリヒ・ニーチェ
「へぇ。……あなたは長持ちするといいですね」
ニヒリズムの超克を説き「神は死んだ」で有名な彼と同じ名前を持った高等部3年生。誰に対しても敬語を使い、普段は寡黙であまり多くを語らない。
キルケゴールに続いて2番目に出会う主要キャラだが、おそらく主人公からの第一印象は群を抜いて悪い。「暗い感じ」「率直に言って怖い」「感じわる」など、見た目や話し方などが相まって酷いことになっている。
キルケゴールとの仲は前述のとおり犬猿。学園内では喧嘩が絶えないらしい。本編で主人公の命がかかった重要な場面でも喧嘩をしていたほど。時々ニーチェがキルケゴールからの嫌味を受け流しているようにも見えるが、一触即発の空気感という描写を見るに彼もキルケゴールに対して相当な苛立ちを覚えているようだ。
クールキャラ的なニーチェだが、「フィロ学ぷち!」ではどこか抜けている彼が多くみられる。真面目故に、ハンカチを拾ってくれたヤスパース(後述)に対して感謝の気持ちを首から足首ほどの長さの手紙を送りつけた。またいたずら好きのサルトル(後述)の簡単ないたずらにひっかかったり、「私を滅ぼすに至らない全てのことが私を強く…」などと言って大寒波の中火鉢に当たらず死にかけたりと、ギャグ要素が多い。
また他4人が雪の中遊んでいる中一人で勉強している。バレンタインのチョコレートも妹からの1個のみのため、キルケゴールと同じくあまり人間関係にリソースを割いていないと思われる。
容姿は長い黒髪を後ろでまとめ肩に垂らしており、同様に前髪も重ためで全体的に暗い印象。長方形の眼鏡をかけている。
瞳は紫色で、イメージカラーも紫色。制服の上に学校指定と思われるベストを着ている。他4人と違い一切制服に装飾や腕まくりなどの施しをしていない。
学年:高等部三年
年齢:十八歳
身長:一七七cm
誕生日:十月十五日
趣味:ピアノ
好き:観劇
ジャン=ポール・サルトル
「ハァ……コイツいつもこうなのか?」
実存主義の旗手であり、その卓越したカリスマ性で世を席巻し自由を説いた彼と同じ名前を持つ高等部1年生。「なァ」「何でもねェ」など、小文字カタカナをよく使う、不良のような生徒。
ニーチェに続き3番目に出会うキャラ。不良キャラということもあり2番目同様初対面は主人公に「殴らないでください」「殺さないでください」などと怯えられていた。
彼は最年少でありながら授業にあまり顔を出さず、他キャラへよくいたずらしたりと問題行動が目立っている。ハイデガー(後述)にそろそろ授業へ出ろと怒られた際には「オレの本質はオレで決める!!」などと言って血が出るほど強力な本質パンチをくらわせていた。
「フィロ学ぷち!」だけでも5名中2名に適当なことを言って惑わせ、ハイデガーには殴ったり雪玉を投げたり暴力的。決して人が嫌いでこうしているのではなく、単に面白いからやっていると思われる。適当なことを言った例として、キルケゴールに言った「七輪の上でタップダンスをしながら読書するといい」(いいとは?)などがある。
ただ人には好かれているようで、バレンタインには5人の中で最も多い10個のチョコを貰っていた。なお本人は誰から貰ったのか覚えていない為隠れモテ男なのかもしれない。
明らかに問題児のサルトルだが、高階級の生まれの為意外にもテーブルマナーは完璧。
容姿は非常に奇抜で説明する部分が多いためひとつひとつ紹介。髪は左側の4割ほどが黒、残りの右側が毛先が緑のピンク髪。耳にはたくさんのピアスが開いている。制服カッターシャツのボタンを開け中にピンクシャツを着ており、腰にはスカーフのようなものと金色のジャラジャラ? がついている。極めつけにはピンクのクロックスを履いている。
瞳は右が青~緑がかった白色、左が黄色であり、イメージカラーは濃いピンク。金色の丸眼鏡をしているが、何度か外して動いているため伊達メガネの可能性がる。
オッドアイなのは史実のサルトルが斜視であったことに由来していると思われる。
学年:高等部一年
年齢:十六歳
身長:一七〇cm
誕生日:六月二十一日
趣味:本の執筆
好き:ものを書くこと
マルティン・ハイデガー
「この学園に相応しいかどうか、俺が最初に見てやる」
存在について考えぬき、20世紀最大の哲学者と評された彼と同じ名前を持った高等部2年生。2年生ながら高等部の学級委員長を務めたり生徒会に所属するなど、かなりの優等生。
サルトルに続き後述のヤスパースと共に、主人公の前に4番目に現れるキャラ。ネタバレ防止のため、初対面時の彼の詳細はこちらには記載しない。ぜひyoutubeで確認してほしい。
何度も彼が主人公を助ける描写はあるが、時々ポンコツな行動をする。
同学年のヤスパースとは共に行動したりお茶会をするなど仲が良い。先輩にはしっかり敬語を使っていたり、バレンタインで後輩からチョコを4個貰っていたりすることから年齢問わず好意的に見られているようだ。ただ個性が濃いメンツの中で比較的まともということもあり、先輩後輩たちの謎行動によく振り回されている。主人公にも手を焼いており、第2章では主人公の下手くそな面接に代わってハイデガーが受け答えしている。
ニーチェと哲学の話をしたり、ニーチェの明らかに間違った道案内を「偉大だ!」と言ってついていく描写などから、尊敬のような思いがあるのかもしれない。
2023年9月現在投稿されているフィロ学第2章では唯一登場しており、主人公との絡みが多くみられる。2023年9月15日に投稿された動画 第八頁「怪異」後編 では彼のスチルが公開された。
容姿は濃い茶色の髪をオールバックにし真ん中の髪が数本落ちた、なんとも真面目な風貌。胸ポケットにはメダルのようなものと数本紐っぽいものが垂れている。これらは他生徒にはないため、生徒会員の印だと思われる。
瞳は青色で、イメージカラーも青色。制服は長袖をまくっているのみで目立った着崩しはない。
学年:高等部二年
年齢:十七歳
身長:一八四cm
誕生日:九月二十六日
趣味:編み物
好き:詩
カール・ヤスパース
「うんうん、愛だね!」
他者と実存的に交わることを説き、それを「愛しながらの戦い」と呼んだ彼と同じ名前を持った高等部2年生。常に物腰柔らかで、ふわふわと微笑んでいる。
ハイデガーと共に、主人公の前に4番目に現れるキャラ。穏やかではありながら好奇心旺盛で、非常に楽観的な性格。不思議な出来事には興味を引かれるようで、そのせいか主人公にはドMだと勘違いされたことがある。
怪しい宗教団体からチラシを貰った際には「良い紙ですね!」と言い、効果音として「やすぱ~す」が使われている。本編と「フィロ学ぷち!」を合わせてもほとんどの場面で笑顔であり、彼の性格のよさがうかがえる。時々「よかったあ」「んえ」など可愛らしい言葉を使う。
人当たりが良く、話を聞くのが上手いため他生徒とも非常に仲が良い。サルトルが保健室にてサボりに来た時には、一緒にいたヤスパースに相談に来る人やお礼を言いに来る人が絶えなかった。中でも同学年のハイデガーとは特に仲がいいと思われ、よく一緒に行動している。
人当たりがいい彼だがバレンタインで受け取ったチョコは5個と意外と少ない。「フィロ学ぷち!」にて彼がお菓子を作る描写があるため、貰うより渡した数の方が多いのかもしれない。なおその漫画にて作っていたケーキを食べたサルトルの反応は「粉っぽいってか粉」。これにヤスパースは「越えられない苦しい経験が本当の幸福への第一歩」と応えている。メシマズなのかわざとなのかははっきりしていない。
容姿は薄い金髪のセンター分けで、少し太めの眉が特徴的。制服カッターシャツに薄い緑のブレザーを羽織っている。大寒波の際はブレザーを脱ぎ、青いマフラーをしていた。可愛らしい印象の彼だが、以外にも身長は5人の中で1番高い。
瞳は黄緑色で、イメージカラーも黄緑色。
学年:高等部二年
年齢:十七歳
身長:一八五cm
誕生日:二月二十三日
趣味:お茶会
好き:人と話すこと
その他の重要人物
プラトン
聖フィロソフィア学園の学園長であり、幼い頃の主人公を拾い育ててくれた恩人。
主人公を管理人に推薦したのもこの人物。
アリストテレス
聖フィロソフィア学園高等部主任。主人公からは「アリス兄さん」と呼ばれている。
最近の悩みは若者言葉がわからないこと。
その他にも魅力的な人物が多数存在する。
用語説明
聖フィロソフィア学園 (せいふぃろそふぃあがくえん)
主要キャラ5名が在籍し、主人公が高等部管理人を務める学園。校則が無く、自由な校風で有名。また敷地面積がとても広く市民の出入りが自由なため憩いの場にもなっている。
誤謬 (どくさ)
学校内でたびたび起こる不思議現象。物語本編に大きく関わっている。
詳細及び他の用語説明は公式サイトを参照
各種リンク
公式サイト
https://philogaku.studio.site/
公式X
Youtube
https://www.youtube.com/@Philo_gaku
BOOTH
https://punipunipunica.booth.pm/