概要
知識を必要とせず論理を駆使して解くタイプのクイズ。論理クイズもほぼ同義。推理クイズでは答えを完全に特定することはできず最終的には勘も必要となるが、論理パズルは正しい考え方をすれば答えを完全に特定することができる。
論理パズルでは現実的な考え方をしたり、問題文で触れられていない要素を持ち出したりするのは基本的にNGとされる。例えば後述の「正直者と嘘つき」の問題で「とりあえず進んでみて間違っていたら戻る」「刃物を見せて『嘘をついたら殺す』と脅す」などという答えはダメ。
また、問題文に登場する人物は論理的に正しい考え方ができるものとする。そうしないと問題として成立しなくなってしまう。
設問が特定の事象のみに特化しているため、現実的に考えるとつっこみどころが多いのも特徴といえる。
論理パズルはその特性故に、問題文を少し変えただけで全然違う答えになってしまうことがある。そのため問題文に複数の解釈ができたりすると人によって意見が割れるなどややこしいことになる。
主な問題
- 正直者と嘘つき
正直者は質問に対して必ず正しいことを答え、嘘つきは必ず嘘を答える。見た目では正直者か嘘つきかわからない人に質問をして答えを導き出す問題。ただし質問は「はい」か「いいえ」で答えられるものとする。質問に対して正しく答えたり嘘をついたりする気まぐれな人が登場するパターンもある。
例題:道が二手に分かれています。一方は正直者だけが住んでいる村、もう一方は嘘つきだけが住んでいる村につながっています。目の前にいる正直者か嘘つきかわからない人に一回だけ質問をして、正直者の村へ行くにはどうすればいいでしょう。
- 偽物の金貨
たくさんの金貨の中に偽物が混じっている。偽物の金貨は本物と重さが異なる。はかりや天秤を使って偽物を見つけ出すという問題。はかりや天秤を使う回数はできるだけ少なくしなければならない。偽物が何枚含まれてるか、偽物の重さがわかっているかなどによって解き方が変わってくる。類似問題として毒が含まれている飲み物を判別する問題があり、論理的には偽物の金貨と似ている。
例題:金貨が9枚あり、そのうち1枚は偽物。本物は偽物より重い。2回だけ天秤を使って偽物を見つけ出すにはどうすればよいでしょう。
複数の人物や動物が船を使って川を渡らなければならないのだが、「船には二人しか乗れない」「AとBを二人っきりにしてはいけない」「CとDは船をこげない」などのようなややこしい条件がある。できるだけ少ない移動回数で全員川を渡る方法を考える問題。
- 証言クイズ
複数人(3~8人程度)の証言をもとにして犯人または嘘をついている人を当てる問題。
証言クイズや川渡りクイズなどはうまく数値に落とし込むことで方程式を立てて解くことができる。
- 帽子の色
複数人が縦一列に並んで座っている。自分が何色の帽子をかぶっているかはわからない。自分より前にいる人の帽子の色はわかるが、自分より後ろにいる人の色はわからない。帽子の色と個数は全員知っているものとする。この状態から情報が追加されていくことによって帽子の色を当てるという問題。自分以外の帽子をすべて見ることができるパターンの問題もある。
例題1:赤い帽子が3つ、白い帽子が2つある。3人が縦一列に並んで座り、一番後ろの人に「あなたがかぶっている帽子の色はわかりますか?」と聞いたら「わかりません」と答えた。次に、真ん中の人にも同じ質問をしたところ、同じく「わかりません」と答えた。一番前の人の帽子は何色でしょう。
例題2:赤と白の帽子があり、3人にこの帽子をかぶせた。「赤い帽子をかぶっている人がいる」というヒントだけを与えて、帽子の色がわかるかどうか質問したところ全員「わからない」と答えた。しかし同じ質問を何度も繰り返したら全員「赤」と答えた。どのようにして帽子の色がわかったのでしょう?
- 確率問題
特に条件付き確率はややこしいので数学者ですら間違えたこともある。
例題1:田中さんには2人の子供がいます。「第一子は男の子ですか?」と田中さんは「はい」と答えました。両方とも男の子の確率は?
例題2:田中さんには2人の子供がいます。「男の子はいますか?」と聞いたら田中さんは「はい」と答えました。両方とも男の子の確率は?
※ネット上には間違った解説を載せているサイトが多数あるので注意。例題2の場合「もう一人が男の子の確率は?」という表現を用いると問題として成立しなくなる。両方とも男の子の場合に「もう一人」という言葉の指し示す対象が存在しなくなってしまうため。
また、「田中さんには2人の子供がいます。1人は男の子。両方とも男の子の確率は?」のような曖昧な問題文だと「一人は男の子」の部分に複数の解釈ができるため正解を特定できない。
- 石取りゲーム
二人が交互に石を取っていき、最後の1個を取った方の勝ちあるいは負けというゲーム。どちらか一方に必勝法が存在しルールによって変わる。
例題:石が20個あり、一度に石を1~3個取れる。最後の1個を取ったほうが勝ち。この場合必勝法があるのは先攻・後攻のどっち?
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例題の答え
- 正直者と嘘つき
どちらかの道を指さして「この道はあなたの村へ続く道ですか?」と聞く。目の前にいる人が正直者か嘘つきかは結局わからないが、どちらであっても回答は同じになる。
- 偽物の金貨
金貨を3枚ずつの3グループに分ける。そして天秤の両皿に1グループずつ載せる。これでどのグループに偽物が含まれているかわかる。釣り合ったときは載せなかったグループに偽物が含まれている。あとは、偽物が含まれているグループから適当に1枚ずつ載せれば偽物を特定できる。
- 帽子の色
例題1:赤
真ん中と一番前の人が両方白のとき、一番後ろの人は赤だとわかる。しかし「わかりません」と答えたので真ん中と前のどちらか(または両方)が赤だとわかる。よって、もし前が白なら真ん中は赤しかありえない。しかし真ん中の人も「わかりません」と答えたということは一番前は赤だと特定できる。
例題2:
誰から見ても赤い帽子が2つ見えるので、白い帽子をかぶっているのは1人かゼロということになる。もし自分が白い帽子をかぶっているなら他の2人のうちどちらかが「赤」と答えるはず。しかし誰も答えられなかったのでようやく全員赤だとわかる。
- 確率問題
例題1:1/2
例題2:1/3
- 石取りゲーム
後攻 相手が取った石と合わせて4個になるように取っていけば勝てる。