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概要

ある事象が起こる割合を数値化したものであり、その事象が生じるおおよその頻度を示す指標である。

日常生活する上で確率、というものを目にしたり耳にしたりすることは決して珍しい事ではなく我々の日常生活に密に関わってくる要素でもある。

例えば、一日の始まりに降水確率を見る人は決して少なくない。この確率によりが降るかどうかを推定し、を持つかどうか、出掛けるかどうか、洗濯物を干すかどうかを決めることは多いだろう。

確率は主に統計などを行う上で算出することになるが、数学的に定式化出来る場合もある。例えば1組のトランプ(52枚)から1枚を無作為に引いた時、それがハートのカードである確率はハートのカードが52枚のトランプの中に13枚あり、尚且つ、無作為にカードを引くという条件であれば13/52、即ち1/4(25%)になることは計算的にも、感覚的にも納得するのは難くないだろう。

一方で定式化が難しい場合は統計を行う事になる。例えば複数のデッキのトランプのカードを混ぜ合わせ、その中から52枚のカードをランダムに抽出したとする。その条件で先程と同様に1枚を無作為に引いた時、それがハートのカードである確率はその元となる52枚のカードの中に何枚ハートのカードがあるかが分からない以上数学的に計算して求める、という事は不可能である。この場合52枚のカードの中からカードを無作為に1枚引き、それを確認して戻し、再び無作為に引く……、この操作を幾度となく繰り返すことで確率の近似値を求めていく、という手法になる。

例えば10000回この操作を繰り返した時点でハートのカードが2500回出た、とすればこの52枚のカードを引いてハートが出る確率はおよそ25%であるといえるだろうし、2000回であれば20%であるといえるだろう。

但し、統計はかなり多数の回数を行わなければ信憑性は薄いことになる。例えばサイコロを振って1の目が出る確率は1/6であるのは多くの人が分かるだろうが、例えば10回サイコロを振って3回1の目が出たとした時に、サイコロを振って1の目が出る確率が30%というのは実際の数値と乖離しているのはいうまでもない。

前述のように統計はあくまで回数をこなした時にようやく意味のある値である事に注意しなければならない。

ゲームに於ける確率

ゲームでは確率というものが非常に用いられやすい。逆に言うならば確率に全く依存しないゲームというのはプレイヤーの技術、腕前が100%反映されるということになる。これは将棋囲碁などの頭脳ゲームに於いてはよく見受けられるが、それ以外のゲームではアナログデジタルを問わず確率()というのが多かれ少なかれ影響を及ぼすことが多い。

例えばボードゲームTRPGなどではサイコロやルーレットを用いて確率、ランダムを作り出すことがある。

コンピュータゲームでは確率というのは自然にコンピュータによって生み出されることが多い。

これらの詳細については乱数の項目も参照して欲しい。

しつこいようだが確率というのはその事象の起こる頻度を現す指標に過ぎない。

実際かなり低い確率の宝くじを当選させている人は間違いなく存在するし、成功率が高いと言われた手術が失敗してしまう人も少なからずいるため、確率はあくまで指標に過ぎない点には注意したい。

余談

  • 何故か確立と誤植される確率が非常に高い。ゲームの説明書等でも普通に間違われることもある。文脈を判断できないWindowsのIMEの出来の悪さがだいたい原因。

有名な確率問題

  • モンティ・ホール問題

 3つの箱がある。その中の1つには賞金が入っているが2つはハズレである。今、あなたはその箱の中から一つを選ぶ事になりAの箱を選んだ。すると司会者(司会者はどの箱が当たりかを知っている)がCの箱を開けてCの箱はハズレであることを示した。今、あなたは箱を変えることが出来る。Bの箱に変えるべきか変えないべきか? 詳細はパラドクスを参照。

  • スミスさんの子供

 「スミスさんには二人の子供がいる。一人は男の子。では二人とも男の子の確率は?」というものだが、問題文の細かい書き方次第で正解が変わったり問題文が成立しなかったりする。出題者自身がこの罠に引っかかってしまい間違った解説をしている例が非常に多い。

重要なのは「一人は男の子」という部分が、どのようにそれを知ったのかによって正解が変化する点。「一人を見たら男の子だった」という意味なら正解は1/2になり、「少なくとも一人は男の子」という意味なら正解は1/3になる。最初の問題文の書き方だとどちらなのかを特定しにくいため正解を特定することができない。

もうひとつ重要な部分は「二人とも男の子の確率は?」という記述。この部分が「もう一人も男の子の確率は?」と書いている例も多い。しかしこれだと、二人とも男の子だったときに「もう一人」という言葉が誰を指しているのかわからなくなってしまう。この部分は「二人とも」や「両方とも」という書き方でないと成立しない。

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