フロンティアクオリティ
ふろんてぃあくおりてぃ
『ポケットモンスター』シリーズのバトルフロンティアに代表される「廃人向けバトル施設」に挑むと、稀によく理不尽な補正がNPCにかかることがある。
初出は第3世代の「バトルタワー」とみられ、タワークオリティの名で呼ばれていた。それがバトルフロンティアに統合され「フロンティアクオリティ」と名を変えて定着した。
この法則で行けば第5世代ではサブウェイクオリティ、第6世代ではハウスクオリティ、第7世代ではツリークオリティということになるが、第6世代以降では使用例があまり見られない。
NPC側に主人公補正がかかっている状況といえば分かりやすい。
とにかく理不尽。あと一歩というところでこれに泣かされる人も多く、ある意味対人戦以外でのポケモンにおける最大の敵ともいえる。
余談だが「〇〇クオリティ」の語源はこの鉄道会社のCMだったりする。
つまりサブウェイクオリティは語源にもぴったり合うことになる。
回避率がおかしい
状態異常の回りの良さ
命中率は勿論急所や追加効果の引きの良さ
低確率とは思えない持ち物の発動率
- 相手の「せんせいのツメ」の効果が連続で発動。上と組み合わさると更に悲惨
- 相手の「きあいのハチマキ」の効果が連続で発動
そもそも相手側の構成がやばい
- 相手の技が明らかに自分のポケモン達にとって不利な構成になっている
- 初手や正念場で厨ポケや弱点ポケなど明らかに不利なポケモンを出される
- 「とびひざげり」を持っているポケモンを場に出していると、たまにゴーストタイプに交代して透かしてくる(通常、NPC側の交代は「ほろびのうた」のカウントが1のターンや有効打がタイプ相性の関係で0の時など、場面が極めて限られる)
例
「相手はブラッキー…よし!相性不利だからここはバシャーモに交代だ!」
あいてのブラッキーのあやしいひかり!バシャーモはこんらんした!
わけもわからずじぶんをこうげきした!
わけもわからずじぶんをこうげきした!
わけもわからずじぶんをこうげきした!
「え?え?」
バシャーモのこんらんがとけた!
「よし!!」
バシャーモのとびひざげり!
しかしバシャーモのこうげきははずれた!
バシャーモはいきおいあまってじめんにぶつかった!
バシャーモはたおれた!
「なん…だと…」
このように、相性が不利だからといって安易な考えで交代をすると逆に痛い目に遭うかもれない。
え?とっても理不尽だって?
それが、フロンティアクオリティ。
これらフロンティアクオリティに立ち向かう場合は、以下の準備をしておこう。
- 必中・命中率100の技を中心に搭載する(例:ほのおタイプの技なら「だいもんじ」を「かえんほうしゃ」に取り替える)
- 敵の素早さを把握する。対人戦でも重要なことだが、手持ちのどのポケモンなら先手を取れるかを理解しておくこと。
- CPUはよほどのことがない限り交代することは稀。これを逆手に取り、裏(二番手以降)の積みアタッカーを通すなどの戦略を練ることができる。
- 相手の攻撃は全て当たるもの、追加効果は発動するものと考える(例:一撃必殺対策に「がんじょう」や「きあいのタスキ」、状態異常対策に「ラムのみ」や「こんじょう」)
- パーティのバランスを整えて弱点を偏らせないようにする
- こまめにセーブしておき、明らかにこちらに不利な戦況になりつつあると判断したら即座にリセットしてやり直す(オンラインプレイでいうところの切断であり、バトルが一戦完結方式の第7・第8世代でのみ可能。特に第8世代では、節目々々で登場してくるダンデ戦では地味に重要となることも。卑怯とか言わない)。
- もし起こっても慌てない、負けても泣かない。ネバーギブアップ!
また、できれば相手の手を読み間違えたりしてペースを崩されないよう心がけたい。
尤も上記の対策だけを強引に行えば火力不足に陥って相手を倒せなかったり、自由に持ち物を持たせられないなどの事態が発生してくる。
ただしフロンティア施設は「一度も負けられない」というシステムの都合上、突き詰めれば「如何に倒されないか」を重視したパーティが有効になってくる。時間こそかかるが、相手の攻撃技を全て消費させ切ってからこちらのターンに移ることが確実な勝利への道になることも珍しくない。
クオリティの発生によって敗北した際に上記のネジキのような台詞を言われたら最早本気で怒りを覚えてもいいレベルかもしれない。こちらが運ゲーで敗北することすら分析の通りだったと言うのだろうか。(NPCの台詞は固定なのだが)
さらに、ネジキの他には下記のような台詞を残すNPCの存在も確認されている。(世代は異なる)
『もー ほらー 集中しないから 負けちゃうんだってー』
言うまでもないが、運ゲーで負けるのは集中力の問題ではない。集中していても運が悪ければ負ける時は負けるのだ。
なお、この発言が出てくるのは、BW・BW2・XYに登場するとあるミニスカートに負けたとき。戦闘前の台詞が「どこ 見てても いいけどさー 負けちゃっても 知らないよー」であることも含め、確信犯に違いない。
『ポケモンの 趣味は 悪いけど トレーナーとしては 一流ね』
トレーナーに対する暴言ではないが、人のポケモンを馬鹿にしたも同然。こだわりのポケモンを使用しているトレーナーならば誰でも怒りを覚える発言である。
なお、この発言はBW・BW2・XYに登場するとあるだいすきクラブの女性に勝つと聞くことができる。負けたにもかかわらず主人公をディスってくるとは…
『な 勝てるわけないやろー だってお前 全然 弱いもん』
清々しいほどストレートな暴言の極み。理不尽な運ゲーで負けた時にこれを言われればブチ切れても仕方ない。ネット上でも「このNPCは殴られても文句は言えない」と話題になった。しかもこの発言が聞けるのはORASに登場するとあるジェントルマン(紳士)に負けたときである。紳士とはいったい…。
いずれの台詞も言われたトレーナー側からすればとても不愉快な気分になるものばかり。要するに彼らは運も実力の内と言いたいのだろうか…。
改めて、これらのフロンティアクオリティに苛々する気持ちも分かるが、上記のように戦略や回避策はいくらでもある訳で、ある意味ではその準備をして来なかった自身が悪いとも考えられる。また、その苛々は対戦相手も感じている以上は、確率要素は苛々を与えるだけでなく恩恵を与えるモノでもある訳だ。なので、あまり苛々せず、「運も実力の内」「確率は収束する」等の言葉を頭の隅に置き、くれぐれも切断行為やゲーム機器の投げ付け、リアルファイト等は行わないようにしよう。
プレイヤーの間でまことしやかに語られているだけで、実在が確認されたわけではないことは留意すべきだろう。
実際、「補正は存在せず、連戦によって不運の目が出る確率が上昇しているだけ」と主張する人間も少なくない(しかもバトル施設で連戦を重ねた上でそういった結論に至っている)。
信じるか信じないかはあなた次第である。
勝負事である以上負けることだってある、そう割り切れれば一流と言えるだろう。
剣盾では対戦前の自動セーブや参加ポケモンの制限がなくなり、最大でも10連戦+ダンデという形式になった(=無理に延々と連戦する必要がなくなり、事前にセーブすることも可能となった)こともあってか、この手の話題は殆ど聞かれなくなった(もちろんまったく起こらないわけではない)。
レンタルパーティなども予め用意されており、どちらかと言えばライトユーザーでも気軽に挑めるシステムになっている。その分報酬も控えめであり、ランクアップ以外の報酬は1勝につき2BPである。
一方でヘビーユーザーでも楽しめるバトル施設として、ヨロイ島にしばり組手が用意されている。タイプ統一パーティを使って挑戦することが条件で、勝利回数に関係なく2回までしか回復できないという、従来よりも難易度の高いルールになっている。難易度が上がった分だけ報酬も多めで、1勝につき3BP、5連勝するごとに20BPがもらえる。
……とかなんだとか言っていたら別の場所でフロンティアクオリティが発動していた。
BDSPでは、7戦1セットで再び数が記録されるようになり、再び難易度が上がった。
お手本のようなフロンティアクオリティの例にして、特にこの名称が使われる原因たるネジキの恐怖。
先鋒のレジギガスは特性「スロースタート」のせいで最初の5ターンはこうげきとすばやさが半減になってしまう点に難があるポケモンなのだが、この動画では「でんじは」によるまひ状態、「あやしいひかり」によるこんらん状態とそれによる自傷、先述した持ち物「のんきのおこう」の3つを使って解除までの時間を稼ぎ、本領発揮後はその高いこうげきを活かしたなつき度最大のタイプ一致「おんがえし」と弱点のかくとうタイプ対策兼回避先述対策の「つばめがえし」で押し潰す。
プレイヤー側の先鋒はじめんタイプ持ちで「でんじは」が無効のラグラージだったが、それでもこのレジギガスは残る2つの効果のみで5ターンを耐え抜き、そのまま押し切って見せた。
ただし反対にレジギガスを味方に付けてバトルファクトリーを攻略した強者も。厳密には上記の型とは異なり「かげぶんしん」+「みがわり」を活用した型でこそあるものの、その高い耐久や立ち回り、運を武器にAIの強化された難所である29〜35戦目において7試合中5試合はレジギガスのみで3タテを決めるという凄まじい活躍ぶりを披露している。
先鋒のヤンヤンマが「ひかりのこな」で命中率100の技を躱しながら「かげぶんしん」をMAXまで積み、最大まで押し上げた回避率と「ひかりのこな」の効果で相手の攻撃をことごとく回避しつつ、自身は「ぎんいろのかぜ」で2度全能力UPを引き、上がったとくぼうを活かしてエンペルトの弱点「れいとうビーム」をぎりぎりで耐えるという鬼畜展開。
そうしてエンペルトとメタグロスを「エアカッター」(本来はこの2匹に通りが悪いが、特性「いろめがね」の効果で実質等倍攻撃になっている)で一方的に屠る。最後のガブリアスには「げきりん」で倒されてしまうも、2匹目にドラゴンタイプに強く特性「いかく」まで持つクチートを後出しされ、「げきりん」の効果で2or3ターンは技を変更できないところに付け込まれて「てっぺき」を積まれて詰み(しかも運悪く「げきりん」が2ターンで終わらず3ターン持続したため2回も積まれた)、最終的には「げきりん」の反動で付与されたこんらん状態による自傷で終戦という芸術点の高いフロンティアクオリティ。
しかも投稿主曰く、これが勃発したのは「バトルタワー」の初戦とのこと。
命中率100%の技を干渉無しで外す動画。
いわゆる自動バトンタッチバグ。
※下ネタが多量に含まれているため視聴は自己責任で。その分バトルの腕前は本物なのだが……