概要
レア(rare)は「稀な」「希少な」「珍しい」などの意味で、レアアイテム(rare item)は「希少品」「珍品」と訳される。
ゲーム用語として用いられることが多いが、現実世界でも珍品蒐集に憑りつかれた多くのコレクターたちがレアアイテムを探し続けている。
希少である理由としては
など様々であり、希少であることが必ずしも「良い品である」ことや「高値で取引される」ことを保証するわけではない。
ゲームの中のレアアイテム
ゲーム用語としての「レアアイテム」は、作中における入手手段(条件)に「確率」が含まれ、かつその確率が低いものを指す。
『wizardry』の記事でも「コンピューターRPGの偉大なる始祖」とされている通り、この分野そのものの基礎が『wizardry』によって確立された(個々の要素に関しては『wizardry』以前の作品から継承されている部分もあるので、必ずしも「起源」とは言いきれない)。
「レアアイテム」という概念も、『wizardry』から後続のRPGに受け継がれた要素の一つである。
後代の
- 「悟りの書を落とすなんて真っ赤なウソ(本当は落とす)」
- 「0%と表示されるが、小数点以下の確率で盗める(本当は盗めない)」
などの逸話も、『wizardry』の影響があればこそのものである。
さて『wizardry』においてモンスターとの遭遇は「固定出現」「徘徊遭遇」「玄室遭遇」の三つのパターンがある。
「固定出現」の場合は戦闘終了後の戦利品も固定されている場合が多く、シナリオ上のイベントアイテムであれば二つ目は入手できないようにフラグ管理されている(戦闘自体が発生しないパターンが多い)。
「徘徊遭遇」の場合はアイテムの入った宝箱は出現せず、金銭のみが入手できるパターンが多い。
そしてアイテム入手が確率によって支配されるのが「玄室遭遇」である。
「遭遇時点で先頭にいたモンスター」の種類によって、最大で三つのアイテムが入手できるが、それぞれが「得られるかどうか」がまず一定の確率、そして「得られたものが何だったか」が特定の数種の中からまたランダムで決定される。
基本的には「より深い階層の」「より強力なモンスター」ほど高性能の品物(および危険な呪いの品物)を持っている「確率が高い」。
ただしこの法則にはいくつかの例外があり、シナリオ#1では世に言う『三種の神器』(村正・手裏剣・聖なる鎧)よりも更に入手困難な「回復の指輪」「破邪の指輪(僧侶の指輪)」「支えの盾(シールド+2)」の三つが、一部で『裏・三種の神器』と呼ばれているとかいないとか。
ともあれ、「シナリオクリア(ラスボス討伐)そっちのけで珍品蒐集に没頭する」プレイスタイルは『wizardry』のころにはすでに確立されていた。
むしろシナリオをクリアしてもそのまま迷宮に挑み続けることができるうえ、クリア時の演出が地味なので(後代のRPGにおける「エンディング」の概念がまだ確立していなかったともいえる)、「メインシナリオクリア後の珍品蒐集こそがこのゲームの本番」とさえ言われている。
アイテム入手の法則性は外伝シリーズやエンパイアシリーズにも受け継がれている。
BUSINではモンスターの種類ごとに入手できるアイテムが複数種設定されており、BUSIN0では特定のクラスが戦闘中にこれらを盗むことができるため、性能面で最強クラスの品々も量産の手順は確立されており、いわゆるレアアイテムではなくなっている。
「メインシナリオクリア後に挑めるランダム生成ダンジョンのランダム出現宝箱からしか入手できない」アイテムが(性能面では中級程度のものが多いが)レアアイテムの扱いになっている。