概要
BUSIN0とは2003年11月13日にATLUSより発売されたPS2用3DダンジョンRPGである。
正式名は『BUSIN 0 Wizardry Alternative NEO』。
前作BUSINのシステムをさらに発展させ、新種族(?)オートマターに新職業、またヴィガー商店の『社員』として就職し事業を展開できるなどの要素が追加されている。
また、メモリーカードに前作のデータがあると、ゲームスタート時にいくつかの特典が得られる(クリアデータでなくとも可)。
なお、作品としてはBUSINの後に作られているが、舞台となるのはBUSINの時代から400年前のドゥーハン。
本作ではモンスターに加えキャラクターのデザインも寺田克也が担当した。
鈴羅木かりんによるコミカライズもなされている。
システム
キャラクター
性別を選択できるようになっており、能力の初期値と成長率に影響する。
信頼度の増減に作用する性格は31種のうち二つがランダムで決定される。性別と属性によって選ばれない性格があり、相反する性格が両立することもない。
基本職 | 魔術師系呪文 | 僧侶系呪文 | その他特殊能力 |
---|---|---|---|
戦士 | 習得不能 | 習得不能 | 特になし |
盗賊 | Lv3まで | 習得不能 | 罠解析・ドロップ率上昇・逃走成功率上昇 |
魔術師 | Lv7まで | 習得不能 | 特になし |
僧侶 | 習得不能 | Lv7まで | ディスペル |
上級職 | 魔術師系呪文 | 僧侶系呪文 | その他特殊能力 |
忍者 | Lv2まで | 習得不能 | 一撃死・罠解析 |
侍 | Lv5まで | 習得不能 | 特になし |
司教 | Lv6まで | Lv6まで | ディスペル・鑑定 |
騎士 | 習得不能 | Lv5まで | ディスペル |
錬金術師 | Lv4まで | Lv4まで | 魔法石合成・オートマター強化 |
義賊 | Lv3まで | Lv3まで | 罠解析・盗む |
モンク | 習得不能 | Lv5まで | ディスペル・不死族攻撃(*) |
最上級職 | 魔術師系呪文 | 僧侶系呪文 | その他特殊能力 |
聖騎士 | Lv6まで | Lv6まで | ディスペル・防具性能強化・全員自動回復 |
黒騎士 | Lv6まで | 習得不能 | 呪い無効 |
隠密 | Lv5まで | 習得不能 | 一撃死・罠解析・地形効果無効 |
将軍 | Lv6まで | 習得不能 | 二刀流 |
怪盗 | Lv4まで | Lv4まで | 罠解析・盗む・ランダム宝箱出現率上昇 |
最上級職は特定のイベントをクリアしなければ就職できない。
(*)不死族のモンスターは前作同様「魔法のかかった武器」か「呪文攻撃」でダメージを与えるか「ディスペル」で祓うことでしか倒せないが、モンクは通常の武器でも素手でも不死族にダメージを与えることができる。
前作同様『主人公』を作ることになるが、その過去が物語に直接関わってくることはなく、種族・性別とも自由に決められる。
ストーリーの展開と共に登場するメンバーは『ゲストキャラクター』、冒険者ギルドで登録するメンバーが『オリジナルキャラクター』となっている。扱いは前作と同様。
パーティランクは低いほうから順に『憎・疑・盟・義・情・友・信・誓・絆』と、こっそり一段階増えている。さらに強い不信感が生まれた場合の『不』という特殊なパーティランクもある。
オートマター
伝統の五種族に加え、シナリオを特定の段階まで進めることによりオートマター(自動人形)を仲間にすることができる。
新規に加える場合は冒険者ギルドでの登録ではなく、錬金術師ギルドでの購入となる。
状態異常と魔法に対して高い耐性を持ち、職業とレベルの概念はなく、呪文は習得不能で、普通の武具を装備することはできない。
加えて信頼度・属性・性格がなく、主人公と一緒でなければAAにも参加できないという、非常に制約の多い存在。
魔法石を使用することで能力値が上昇し、専用装備である妖蟲体(オートマターチップ)は迷宮内で入手した呪われアイテムによって作製できる。
また一定の条件を満たすことで『心』が発生。信頼度・属性・性格が表面化し、AAにも普通に参加できるようになる。
アレイド
本作では事前にアレイドボックスにセットしたAAのみが使用できる。ボックスの容量はパーティランクが高いほど大きくなる。
各AAにAPという値が設定されており、APの合計値がボックスの容量を超えるとセットできない。
AAを使用することで熟練度が蓄積されAPを減らすことができ、より多くのAAをセットしておけるようになる。
また一部のAAは参加者の職業などの条件により、より強力なAAに変化する。
社員ボシュウ
弱冠10歳の少女が、オークの三兄弟を雇って経営しているヴィガー商店。
前作では商店の女将が担当していた錬金術関係の業務を、この時代では錬金術ギルドが執り行っており、ヴィガー商店は鑑定・解呪と買い取りのみの施設となっている。
あるイベントで社員として就職すると、『倉庫の使用・拡大』『取り寄せ受注』『迷宮内に支店新設』『アルバイトのオークを雇用』などが可能になる。
ストーリー
舞台となるのはベノア大陸のドゥーハン王国。
聖王オルトルードの一人娘・オリアーナと、ドゥーハンの宰相・ウェブスター公の婚約式典が行われた。
その席に突如現れた伝説の魔女アウローラが、王に呪いをかけ、カルマンの迷宮に立てこもる。
主戦力である騎士団を動かさず、国内外から冒険者を募り魔女討伐を命ずる王の真意とは?
王女オリアーナの急死の真相は、迷宮を独自に探索するウェブスター公の目的は、そして魔女アウローラの正体は…?
BUSINに比べ希望に満ちたエンディングが用意されてはいるものの、400年後にはああいうことになると思えばそれはそれで悲しい。
が、前作の登場人物であるヴァーゴとキャスタ、さらにヘルガがこの時代に姿をあらわしていたりする。
案外他の面々も別の時代に転移し、それぞれに幸福を見出しているのかもしれない。
なお、シナリオ本編クリア後には、50階建てのランダム生成ダンジョン・テバイードの塔に挑戦できるようになる。
また見た目と名前は同じで能力が格段に強化されたハイレベルモンスター(名前に『H』の文字が付く)、さらにその上を行くガルガンチュア(『G』の文字)が出現するようになる。
登場人物
主人公
ゲストキャラクター
NPC
聖王オルトルード
魔女アウローラ(メイン画像参照)