概要
インティ・クリエイツ×橋本嘉史(マーベラス)が贈る、最大4人同時プレイが可能なサイドビュータイプの2DアクションRPG。
Nintendo Switch版が2019年1月31日に発売され、Steam版が2020年4月21日に発売された。
攻撃アクションが多彩な皇女、状況に応じ攻守を切り替える戦士、機動力を武器に戦う忍び、特殊なコマンドで魔法を発動する魔女など、操作性・ゲーム性の全く異なる4人の主人公キャラが1つのゲームで楽しめることが最大の特徴である。
また、ローカル通信及びオンラインマルチプレイに対応しており、最大4人で協力して楽しめる。
ストーリー
一族の祖の命を、古龍の血によって救われて以来、その身に古龍の力を受け継いだ民がいた。
彼らの名は龍血の一族。
だが、世は白神「プリマテス」の洗礼を受けた聖王家が治める王国の時代。
古龍「アトゥルム」を一族の守護神とする彼らは、聖王家の人々から蔑まされ、その土地から離れたところに一族の郷を作り、ひっそりと暮らしていた。
そんな中、騎士団長「バシス」率いる「中央国家メディウス」の聖騎士団は、「龍血の一族の郷」を強襲。郷を焼き、秘宝「魂の器」によるイケニエの儀式に進行するため一族の巫女「アミカ」をさらった。
旅から戻った一族の若者たちは、焼かれた郷を目の当たりにして、復讐を誓い古龍「アトゥルム」と契約し連れ去られた「アミカ」を追う。
共闘の先にあるものは、一族の復興か滅亡か・・・。
呪われし「龍血の一族」が織りなす物語の幕があける。
プレイヤーキャラクター
皇女
声 - 石原夏織、茅野愛衣、近藤玲奈、日笠陽子、Rumiko Varnes、Lynn Harris、Kimberly Forsythe
龍血の一族の族長の娘。腕に古龍の力を宿す。
族長の使いで近隣の村に出かけていたために襲撃を免れたが、婚約者もろともに一族を根絶やしにされ復讐を誓う。
龍腕から炎の玉を発射するドラゴンショットや、腕を巨大な刃に変形させて叩き切るドラゴンソードを駆使する遠近両用の扱いやすいキャラクター。大量のエネルギー弾を浴びせるドラゴンキャノンを放つ。
【武器】
- 剣
地上での連続斬りや水平に発射するドラゴンショット等、地上戦に特化したクセが少なく扱いやすい武器。
- 軽剣
軽さを生かして回転斬りやドラゴンショットで飛び上がる空中戦に特化した上級者向きの武器。
戦士
声 - 梅原裕一郎、諏訪部順一、中村悠一、八代拓、Jeff Manning、Iain Gibb、Walter Roberts
龍血の一族の孤児院で育った青年。胸部に古龍の力を宿す。
近くの川へ漁に出ていたために襲撃を免れたが、弟妹と慕う幼い孤児たちもろともに一族を根絶やしにされ復讐を誓う。
龍胸から放たれるバリアを張り、敵からの攻撃を完全に無力化するドラゴンガードを使うパーティーの守りの要。振りが遅いが強力な威力を誇るドラゴンスマッシュを放つ。
【武器】
- 斧
鈍重だが高い威力を持つ武器。次の一撃の攻撃力を高めるウォークライ向き。
- 両手剣
連続攻撃が可能となる武器。一定時間攻撃力を高めるバーサク向き。
忍び
声 - 内山昂輝、杉田智和、高木渉、村瀬歩、Peter Von Gomm、Jack Merluzzi、Iain Gibb
龍血の一族の忍びの少年。脚部に古龍の力を宿す。
抜け忍となった親友を追う命を受けたために襲撃を免れたが、親友を殺め郷に戻ってみると一族を根絶やしにされた後だった。
龍脚によって壁蹴り、ホバリング、2段ジャンプ等移動スキルが豊富な探索型。ドラゴンダッシュで敵に体当たりすることでロックオン状態になり、すべての攻撃が必中する。
【武器】
常に2種類の武器を同時に装備するため、他のキャラクターと違ってクエストの途中で武器の変更はできない
- クナイ
ロックオンすることで手数の多い連続攻撃が可能となる。
- 手裏剣
通常時は武器属性、ロックオン時は自身の属性攻撃ができる。
魔女
声 - 井澤詩織、長縄まりあ、名塚佳織、花守ゆみり、Terry Osada、Julia Yermakov、Kimberly Forsythe
龍血の一族の少女で、”最後の魔法使い”の義理の娘。頭部(髪)に古龍の力を宿す。
隠れ里に住んでいたため襲撃を免れたが、母を寿命で亡くし帰郷すると族を根絶やしにされた後だった。
龍髪に呪文をストックし、コマンド入力による強化を繰り返すことで絶大な威力のある魔法を放つ。その代わりコマンドを間違えると最初から入力し直さなければならないため、プレイヤーの力量が試されるキャラクター
【武器】
- 魔導書
魔法攻撃力が高めの武器。大量回復のリカバリーが使える。
- 魔道具
魔法攻撃力は低めの武器。持続回復のリジェネと、状態異常回復・予防のキュアが使える。
巫女
声 - 小倉唯、富田美憂、早見沙織、堀江由衣、Rumiko Varnes、Rachel Walzer、Margie Cavazos
Ver3.0.0から追加されたキャラクター。およそ100年前に転生した龍血の一族の巫女。背中に古龍の力を宿す。一族の危機に呼応し現在に召喚された。アミカとは別人。
龍翼を展開して様々な補助魔法を使い、自身や見方を強化するサポート型。敵に応じて物理・魔法・神聖攻撃を使い分ける。
【武器】
忍びと同じく、2種類の武器を同時に装備する。
- 両手剣
補助魔法で両手剣を分身させることで最大3本の剣を扱える
- 魔道具
魔女と違い移動速度上昇、即死耐性、仰け反り無効などのサポート魔法を得意とする。
盗賊
声 - 梶裕貴、岸尾だいすけ、田中健大、山下大輝、Jason Cavazos、Vinay Murthy,
Ver3.0.0から追加されたキャラクター。龍血の一族の少年。掌に古龍の力を宿す。
リバリスとは別人。
龍拳で敵を握りしめることで生命力を奪い盗る。盗った生命力はレリックと呼ばれる魔道具になり、様々な属性攻撃が可能になるトリッキーなキャラクター。
【武器】
- 軽剣
攻撃をキャンセルしてレリックやドラゴンクローを出すことができるため、素早い立ち回りが可能。
- 手裏剣
忍びと違い様々な方向に投擲できる。投擲した手裏剣は放射状に広がるため 近距離で当てれば威力が上がる。
登場人物
古龍アトゥルム
プリマテスとの戦いで瀕死の重傷を受け、残り僅かな命を龍血の一族の祖に託し倒れる。その魂は龍血の一族の郷の奥深くの祭壇に祀られている。
肉体は失ったが、龍血の一族から供物や信仰を得ることで力を取り戻そうとしている。
アミカ
100年に一度生まれる龍血の一族の巫女で、アトゥルムの信託を一族に告げる役目を持つ。主人公の幼馴染。
しとやかで純粋な少女だが、自身が迫害を受ける一族であることに対して悪びれたりしない、芯の強さを持つ。
龍血の一族の郷が襲撃された際バシスによってさらわれる。
白神プリマテス
アトゥルムとの戦いに勝利した白髪を持つ雄猿の神。人々からの供物や信仰心、教えに殉じて亡くなった神官の魂を糧に傷を癒している。
基本的に人々の前には姿を現さず、神官を通じて啓示を与えたり、ディーヴァ種を用いて力を行使する。
バシス
メディウス聖騎士団長を務める騎士。龍血の一族の皆殺しにし、アミカをさらった。
その正体はリトゥスの遺跡で発掘された「魂の器」であり、鎧が本体。聖王に使役されイケニエの儀式を遂行するための戦闘意思しか持っていない。
メディウス聖王
代々続く聖王家の名と、緊張状態が続く各国間のプレッシャーから、大陸全土の強力な支配力を求め、白神に等しい力を得る方法を求めている。
ジンリュー
村正城の城主。実は郷を離れた龍血の一族のひとり。ミヤヒメをさらい、龍血の一族の国を作ることを条件にマーレウス聖王家に反乱を起こす。
スマヒコ
ジンリューに仕える大臣で、郷を離れた龍血の一族のひとり。
ミヤヒメ
マーレウス聖王家の姫。ジンリューによってさらわれ、人質とされる。
エポス
貧民街に来た主人公に最初に話しかけた青年。街の仕組みについてあれこれ教えてくれる。
エテルノ
不死のモンスターについて研究している学者。あくまで不死を否定するために研究している。
オルス
オーガの砦にとらわれていた少年。唯一主人公に礼を言う。
バジェーノ
ハスタ出身の商船の船長
ウルトゥリィ
赤いドクロのバンダナがトレードマークの冒険者の女性。ガウスと共に行動することが多いが、あくまでも冒険仲間程度の関係である。
ガウス
青いドクロのバンダナがトレードマークの冒険者の男性。ウルトゥリィに好意があるがなかなか気づいてもらえないでいる。
アルバ
黄色いバンダナがトレードマークの冒険者の少年。大きな鳥を使役して調査隊などに参加している。
リバリス
拳に龍痕を持つ神出鬼没の謎の盗賊。龍血の一族と人間のハーフであり、自身の龍血の力を憎み、普通の人間になるために古龍の秘宝を探している。攻撃的な態度で他人を全く信用せず、盗みを繰り返している。
キコニア
生き倒れていたリバリスを保護していた女性。突然行方不明になったリバリスを案じて、主人公に手紙を託す。
世界観
白神と古龍の戦乱に巻き込まれた一族の祖は死の淵にあった。同じく戦いに敗れ瀕死の古龍「アトゥルム」によって龍の血をそそがれ、アトゥルムの命と引き換えに一族の祖は死を免れる。その血の契約の証として、以後生まれてくる一族は龍痕が刻まれ、龍血の一族となった。
一方、生き残った人々は白神「プリマテス」を新たな神として崇め、自らを神々の洗礼をうけた聖王家として世を治めた。聖王家は国と人々をまとめるために龍血の一族を古龍に代わる代理敵として虐殺していった。
国家
レムリア大陸
創世の時代、プリマテスとの戦いに敗れたアトゥルムの骸が大地となった大陸。この時大陸には白神の武器「聖遺物」が5つ突き立てられ、その聖遺物の周りに人々は集まり5つの国家が生まれた。それぞれの国家に聖王家が存在し、各国同士にらみ合う状況が続いている。
5つの聖王家は白神プリマテスを信仰し、龍を不浄としている方針は同じ。
そもそもレムリア大陸は龍の骸からできており、地面に近いモノほど不浄で、地から離れたモノほど高貴とされる。そのため身分の高い貴族ほど神々の武器の頂上に住居を構えており、ふもとの街に一般人が暮らす。
中央国家「メディウス」
『人統べる王者たれ』
アトゥルムの胸から腰にあたる地域。最も栄えている土地であり、気候も温暖で豊かな環境が広がっている。「メディウス聖騎士団」は各国の騎士団と一線を画す実力を持つ。龍血の一族の郷もこの土地の中に存在する。聖遺物は「神の剣」
南部国家「リトゥス」
『全知の探究者たれ』
アトゥルムの腰から臀にあたる地域。かつては魔法技術で栄えた国家だったが、聖王の死とともに魔法技術の喪失と土地の砂漠化。国家としては滅亡し、現在は南部から浄化が解け始めており、難民の移動が問題となっている。聖遺物は「神の杖」
北部国家「パグナス」
『強き勇者たれ』
アトゥルムの頭部から首にかけてあたる地域。眼球にあたる部分に湖があり、この湖から流れる川を境に、北部が極寒の山脈、南部が火山地帯という特殊な環境となっている。過酷な土地でありモンスターとの衝突も多く、国土を防衛する意味からも封鎖的・軍事国家的な特色がある。聖遺物は「神の斧」
東部諸島国家「マーレウス」
『荒ぶる覇者たれ』
アトゥルムの翼にあたる地域。中央大陸とつながっているのは西側の土地のみで、独自の文化が発達している。中規模な島が多数存在し、それぞれの領主たちとの間で紛争が絶えない。聖遺物は「神の槌」
南西諸島国家「ハスタ」
『緑多き幸福者たれ』
アトゥルムの尻尾にあたる地域。島国ゆえに漁業や船舶技術を中心に発展し、海路を通じて中央大陸との交流も盛ん。水や海のモンスター、海難事故、海賊団などが問題視されている。聖遺物は「神の槍」
龍血の一族の郷
メディウスの王都から西に離れた山脈の中にある集落。周囲は森と滝に囲まれ、外部からの訪問者はほとんどいない。郷の奥にはアトゥルムを祀るモニュメントがあり、その後ろには古龍の窟がある。
龍血の一族は生まれつき体のどこかに「龍痕」とよばれるアザを持ち、龍の力を引き継いでいる。人口は少ないが、「古龍うぃ信仰する不浄の一族」として一般人にも知られており、非常に低い身分として差別の対象となっている。
歴史
- ???~0年
古龍アトゥルムが白神プリマテスによって倒され、争いは白神の勝利に終わる。プリマテスの武器が突き立てられたアトゥルムの亡骸はその後、新たな大地となった。
- 0~600年
聖王家は、龍血の一族を忌まわしき者として万物共通の敵とすることで人々の心を掌握し、教えを広めていった。
- 600~700年
リトゥスはハスタに対して圧力をかけて強引に同盟を組み、メディウスに侵攻を開始。メディウスはパグナスと同盟を組み、リトゥスに対抗した。
戦争終盤にリトゥス聖王の突然死と同時に魔法力が暴走で王都は壊滅し、砂漠化。
どの国家も利益無く疲弊するだけで、戦争は勝者のいないまま終わりを迎える。
- 912~915年
マーレウスの先遣隊がメディウスへ侵攻。
メディウス聖騎士団が大山脈付近でこれに対抗、撃退した。
- 920年~現在
マーレウスは国内の内乱が絶えず、次の侵攻の噂もささやかれている。リトゥスは国家としてはすでに滅亡し、南部から砂漠化・不浄の地が侵食しつつあり、難民があふれている。パグナスは難民受け入れを拒否し、封鎖的な姿勢を貫く。ハスタはメディウスとの関係改善を望んでいるが、戦争時のしこりは残ったままである。
現状では中央国家であるメディウスが他の4か国との間でさまざまな問題を抱えており、微妙な緊張状態を保っているが、現メディウス聖王の跡取り問題とともに権力が揺らぎつつある。
主題歌
全編ドラゴン語で歌われており、ゲーム起動時とエンディングで聞くことができる。歌を担当したダイアナ氏はOVA『蒼き雷霆ガンヴォルト』の英語版にてシアン/モルフォの声を演じている。
- 家路(ファラナジャ)
作曲:山田一法 編曲:Ⅲ、TAKUYA、仲間将太
作詞:中田早紀子 歌:Diana Garnet
(日本語訳)
空、茜差して 寄りそう影ふたつ
慈しみの灯がこぼれる
いつもの帰り道
ここにいてもいいと
ここにいてほしいと
望まれ生まれ生きてゆく
月に見放されても あの光が道を照らす
帰るべき場所は ほら、すぐそこに
ああなつかしの声に心が震え
灯をともす
迷わないように
「おかえり」の狼煙 夜空にあげて
嵐の日も寒い夜も夢の中でも
あなたの帰りを待ち焦がれ
月に見放されても
この光を標にして
帰るべき場所は ほら、ここにある