曖昧さ回避
北欧神話の女神ゲルド
ゲルズともいう。巨人族であり、霜の巨人ギュミルとアウルボザの娘。巨人族のスィアチ、スカジ父娘とは親戚であったという。散文エッダによれば「あらゆる女のうち最も美しい女」である。フレイ神の表現によると「その腕の輝きは空も海も全て輝き渡らせるほど」の美しさとのこと。
炎に囲まれ屈強な番犬が守るギュミルの屋敷に暮らしていたある日、フレイ神に見初められた。使者のスキールニルは黄金や神々の林檎で機嫌を取り、剣で脅して、フレイ神との婚姻を承諾させようとした。しかしゲルドは、財宝にも脅迫にも興味を示さず、フレイとの縁談を断った。スキールニルはゲルドに魔法をかけると脅し、巨人族からも嫌われ、見捨てられた僻地に追放され、おぞましい生活を強要されるような、アース神族の総力を挙げた呪いをかけると脅した。ゲルドはついにやむなくフレイとの結婚を承知したという。