日本の伝統芸能のひとつ。能、式三番、狂言の三つの分野に分けられる。
重要無形文化財、ユネスコ無形文化遺産となっている。
「能」「狂言」それぞれについては、そちらの項目を参照のこと。
概要
江戸時代以前には、「能」というのはストーリー性のある芸能一般を指す呼称で、現在の能楽に相当する言葉としては、平安時代以来の「猿楽」という名称が用いられていた(一応、平安時代の猿楽と室町時代に確立した猿楽では、連続性はあるが中身は大きく違う)。
能楽という言葉が広く使われるきっかけになったのは、1881年(明治14年)の能楽社の設立である。
この時に意識的に「能楽」という名称に言い換えられ(「猿」という語感を嫌ったらしい)、以降、現在に至るまで、能、式三番、狂言の3種の芸能を総称する概念として使用され続けている。