「経正」と表記されることもある。
人物についてはタグ「平経正」を参照。
能『経政』のあらすじ
仁和寺門跡・守覚法親王に仕える僧都行慶は、法親王の命で、西海の合戦で討死した平経正の霊を慰めるために、管弦講を催し、青山という銘の琵琶を手向けて回向する。
経正は幼少のころより先代門跡の覚性法親王に仕えており、琵琶の名手として知られ、青山は一時、経正に下賜されていたものだからである。
法事を行っていると、弔いに感謝した経正の霊が現れ、懐かしげに琵琶を弾き、「面白の夜遊や。あら面白乃夜遊や」と舞を舞う。
心楽しんでいる経正に、突然修羅の苦しみが襲ってくる。
修羅道の苦験を受ける我が身を見られることを恥じ、灯火を嵐とともに吹き消して、経正の霊は消え失せる。