ビッグX
びっぐえっくす
ビッグXとは、手塚治虫の漫画作品およびそれに登場する薬品の名称である。「生身の人間が巨体に変身するスーパーヒーロー」が主人公の漫画としては、恐らく日本最初の作品である。
概要
基本は反戦をテーマにしたバトル漫画なのだが、本作のめんどくさい所は、ヒーローの名前とそのアイテムの名前が同じという点である。例えるならモロボシ・ダンが「ウルトラアイ」、本郷猛が「ベルト」という名前のヒーローに変身するようなものだ。
これはもともと、ビッグX(薬品)をつけ狙うナチス同盟に対し、主人公が「ビッグX(の力を手にした僕)が相手だ」と発言したのがその始まりであり、以降登場するヒーローの名前も「ビッグX」になったのである。
あらすじ
ナチス総統のアドルフ・ヒトラーは、兵士を巨大な体と鋼鉄の皮膚を持った巨人に改造すべく、日本人学者の朝雲博士とドイツ人学者のエンゲル博士に薬品「ビッグX」の開発を命じた。しかしいざ完成させた両博士はこれが世に出ることを恐れ、ビッグXの製法を朝雲博士の息子・しげるの体内にカードにして埋め込み、ビッグXを封印した。
やがて終戦を迎え、エンゲル博士の孫であるハンス・エンゲル率いるネオナチ系秘密結社「ナチス同盟」は、全世界を支配すべくビッグXの製法を宿したしげるをつけ狙い、その命を奪ってしまう。しげるの息子・朝雲昭は、父の敵を討ち、かつて世界を震撼させた逆卍を叩き潰すべくビッグXを服用。鋼鉄の巨人となり、ハンスたちに戦いを挑む!