概要
フランス人のOrteil氏によって開発されたフリーのブラウザゲーム。2013年8月8日に、氏の友人のサイト「DashNet」にて公開、同24日にデザインとシステムを一新したのちブームとなった。「ババアがクッキーを焼くゲーム」とも呼ばれている。
遊び方は、画面左に表示されているクッキーをクリックし、ひたすらクッキーを生産していく。ただそれだけ。
だが、プレイしてみると意外に奥が深く中毒性があり、無意味だと分かっていてもクッキーを大量生産するのが快感になってしまいなかなかやめられなくなってしまう、ある意味恐ろしいゲームである。
ゲーム中に流れるニュースから察するに、もともとは普通の世界だったものの、プレイヤーの作るクッキーがあまりにおいしすぎるために、王侯貴族や果ては異界の神々までもがクッキーを求め、最終的に宇宙がクッキーになってしまったようだ。
同年9月15日頃、日本でもtwitterなどを中心に話題になり、人気が爆発的に上昇。元は4chan→ふたばだったとか。
以後、pixiv内外問わず、様々な場所でゲーム内に登場する「おばあちゃん」をメインにした関連イラストやコラ画像などが大量生産されるクッキーのごとく続々と投稿されるという異様な事態となっり、一部のイラストを見た開発者は「こう来るんだったら美少女がクッキーを焼くゲームにすればよかった」とコメントしている。
9月21日、有志の協力により「日本語版」が制作されたが、現在更新を停止している。
よほどの理由がないならば本家でクッキーを焼くのが良いだろう。
遊び方
- 画面左のクッキーをクリックすると、クッキーが生産できる。序盤はまず何度かクリックしよう。
- 生産したクッキーを支払って、クッキーの生産を自動で行う「アイテム」が手に入る。(例:「Cursor」を買うと1つにつき0.1枚/秒でクッキーが自動生産される)。このアイテムは複数購入出来るが、同じものを買えば買うほど必要なクッキーの支払い量が多くなっていく。
- アイテムを多く購入すれば、始めて数十分でクリックを連打するよりも自動クッキー発生速度のほうが上回るようになる。つまり何もしなくてもクッキーが大量生産されるのだ。
- アイテムを購入すると、「Store」にアイコンが並ぶようになる。アイコンによって、アイテムの効果を倍増させたり、1秒辺りの自動クッキー生産速度を増やしてくれる。
- 画面内にゴールデンクッキーが現れたら大チャンス。これをクリックすると、ボーナスが入ったり、一定時間生産できるクッキーの量が爆発的に増えたりする。このゴールデンクッキーの現れる確率を上昇させるアップグレードもある。
- このゲームはブラウザを開いている限りクッキーが自動生産されるが、ブラウザを閉じると止まってしまうので注意。
※なお記事内で「購入」という表現を用いているが、これはゲーム中で生産されたクッキーを使って支払うという意味であり、リアルマネーは一切必要ない。
アイテム
アイテムはリストの下のものほど値段が高く、クッキー生産量が大きい。
各種アイテムはアップグレードアイテムを購入することによって、さらに生産効率を増やすことができる。
- 「Cursor(カーソル)」…自動的にクッキーをクリックしてくれる。アイテムの中では最も安いので序盤は頼りになるが生産力はその分劣悪。アップグレードすることでクリック1回あたりの生産力が増える。1回あたりのアップグレード効率は良くないが全体の生産力の一部を生産力に加えるため、手動クリックを駆使する廃人プレイヤーにとっては最終兵器となりえる。他設備の数が多いほど強化される。200,300と増やしていくと、だんだんクッキーが太陽なのではないかと思えてくる。
- 「Grandma(おばあちゃん)」…素敵なおばあちゃんがより多くクッキーを焼いてくれる。健気にクッキーを手作りしてくれるこのゲームのヒロイン。最終的に反物質コンデンサ以上の効率になる。詳細は別記。
- 「Farm(農場)」…農場にクッキー種を撒いてクッキー植物を育てる。土まんじゅうに植えているのか芋的な塊なのかはグラフィックからは見当もつかないが、小麦とカカオでないことは確かである。性能は低く序盤用と称号獲得以外で増やす意味はあまりない。
- 「Factory(工場)」…工場でクッキーを大量生産する。これだけまともすぎて逆に周りから浮いているという不条理に囚われている……ように見えるが、アップグレードの説明が道徳的にヤバいものであり結局まともではない。
- 「Mine(鉱山)」…クッキー鉱山からクッキーの生地とチョコレートを採掘してくる。山から天然のクッキーが採れるという前提からしておかしい。
- 「Shipment(宇宙船)」…クッキー惑星から焼きたてのクッキーを持ってくる。クッキーは地球の食べ物という常識を覆すって言うか、地球からクッキー惑星まではスープの冷めない距離なのか…。
- 「Alchemy lab(錬金術研究所)」…錬金術で金からクッキーを精製する。何故逆ではないのか…。クッキーを金に変えることもできるが、それをやると異常者扱いされる。これとポータルを潤沢に運用できてからがこのゲームのスタートライン。
- 「Portal(ポータル)」…別の宇宙、「cookieverse(クッキー界)」への扉を開く。クッキー界とは何か、扉を開いてどうするのか、何の説明もないがなんの疑問も抱かないあなたは立派な中毒者。アップグレードの説明を見る限りSAN値が危険な世界のようではある。因みに、「Elder pact」取得後は「Grandma」の生産効率上昇に一役買ってくれるという珍しい特性を唯一持っているアイテムである。
- 「Time machine(タイムマシン)」…すでに食べられたクッキーを過去に戻って食べられる前に持ってくる。並行宇宙に続いてタイムパラドックスに喧嘩を売る一品。アップグレードでどういう理屈かわからないがタイムパラドックスは解消されてしまう。
- 「Antimatter condenser(反物質コンデンサ)」…宇宙に存在する反物質を蓄積しクッキーに変換する。対消滅によって放出されるのはエネルギーではなくクッキーであった。アイテムの中で最もコストが高く、最も初期値の生産量が多い。このゲームの終着点のひとつであり、クッキー廃人の入口でもある。
- 「Prism(プリズム)」…光をクッキーに変換する。言ってることは単純だがやっていることはアインシュタインもびっくりである。反物質コンデンサを凌ぐコストだが、生産量も反物質コンデンサーを遥かに凌ぐ。
ゴールドクッキー
稀に画面上のランダムな位置に現れるボーナスクッキー。クリックするとクッキー追加や一定時間生産効率上昇などのボーナス効果が得られる。後述する「ババアポカリプス」状態だとランダムでマイナスの効果も出る赤クッキーに変わってしまう。
Grandma:クッキーババア
無駄に横に広いキッチンでクッキーを作ってくれる素敵なおばあちゃん。
その独特な外見からファンに人気(?)を得ており、日本では「クッキーババア」の愛称で親しまれている。何故か膝丈上のミニスカートを履いている。欧米では珍しくないが誰得だよ。
農場などの各施設が一定数増えるとアップグレードでき、それに対応した姿のおばあちゃんがキッチンにひしめくことになる。
おばあちゃんを解雇(売却)した際の実績「Just wrong」で「愛してくれてると思っていたのに」と語ったり、後述するように大量雇用して酷使すると反乱を起こしたり、アレな側面もある。
ちなみに完全にアップデートすると追加導入コストも含めた生産効率は最終的に反物質コンデンサを上回る。
バリエーション
- Grandma/おばあちゃん…沢山クッキーを焼いてくれる素敵なおばあちゃん
- Farmer grangmas/農家おばあちゃん…畑仕事をしてくれるおばあちゃん
- Worker grandmas/作業員おばあちゃん…工場で働いてくれるおばあちゃん
- Miner grandmas/鉱夫おばあちゃん…クッキー採掘をしてくれるおばあちゃん
- Cosmic grandmas/宇宙おばあちゃん…クッキー星のおばあちゃん、宇宙飛行士でいいじゃないか!
- Transmuted grandmas/錬成おばあちゃん…等価交換により自らが黄金となったおばあちゃん
- Altered grandmas/ババアルター…「向こう側」からやってきたおばあちゃん、ス●ライドは関係ない
- Grandmas'grandmas/おばあちゃんのおばあちゃん…おばあちゃんたちのおばあちゃんたち
- Antigrandmas/反グランマ物質…コンデンサによって集積された反物質(おばあちゃん)、他のおばあちゃんとの接触で対消滅を起こす恐れがあるらしい。
- Rainbow grandmas/虹おばあちゃん…七色に光り輝くおばあちゃん
ババアポカリプス
バリエーション8つを全て登場させ、そのうちの6つを解禁するとアイコンで「Bingo center/Research facility(ビンゴセンター兼研究所)」を建設できるようになる。
この施設を建設すると、以降30分ごとにおばあちゃんが新たなアップグレードの研究を行い始める。初めは「Specialized chocolate chips(特別改質チョコレートチップ)」や「Designer cocoa beans(デザインドカカオ豆)」等だが、徐々に「Ritual rolling pins(儀礼麺棒)」「Underworld ovens(暗黒界のオーブン)」と不穏になってゆき、次に出てくる「One mind(一なる意識)」を研究すると、全宇宙のおばあちゃんの精神の統合が行われ「Grandmapocalypse(ババアポカリプス)」への第一歩を踏み出すこととなる。
画面上部のニュースでは各地でのババアの反乱が報じられ、さらに研究を進めるとババアの統一化は進み「Communal brainsweep(共通意識統合)」を経て「Elder pact(古老との契約)」によりババアは意識、精神、肉体が統合され一なる存在となる。
-我が名はグランマ、我らは大勢であるが故に-
-我ら つどい あわさり そだつ -
-悶えよ 這い寄れ 摺り寄れ のたうち回れ 今日こそ我ら立ち上がる日-
Season:季節イベント
バージョン1.0393から、アップグレードされる際に季節限定イベントが導入され始めた。
季節毎に背景やゴールデンクッキー(赤クッキー)、wrinker(虫)等の姿が変わったり、季節限定でしか手に入らないクッキーや実績も存在する。
最新版ではイースターイベントから始まるが、ヘブンリーチップを5000枚所持していれば、季節を24時間自由に変えることのできるアイテムが手に入る。
(ただし、ヘブンリーチップを5000枚入手するには開始してから合計で1250京2500兆という途方も無い数字のクッキーを焼く必要がある)
バリエーション
- ハロウィン…背景がハロウィンらしいデザインに変わる。他にも、バアアポカリス中に湧くWrinker(虫)を退治すると、低確率でハロウィンらしいおどろおどろしいデザインのクッキーが7種類登場する。
- クリスマス/背景に雪が振り、ゴールデンクッキーとは別にトナカイが出現。クリックするとクッキーが貰えたり、アップグレード品の7種類のクッキーが登場することが有る。他にもクッキーを支払ってサンタクロースを成長させる事で購入コストを下げたり、クリック時に入手するクッキーを増やしたり、グランマの効率を2倍にするアイテム等素敵なアイテムをたったの2,525クッキーで用意してくれるのだが……
- バレンタイン/ゴールデンクッキーや赤クッキー、背景のクッキーのデザインが可愛らしいハート型に代わりバレンタイン限定のクッキーが店に6種類登場する。他の季節のようにゴールデンクッキー等をクリックする手間はないものの、バレインタインクッキー1つにつき1京クッキーと割りと高額。
- エイプリルフール/購入するアイテムが通常の設備に変わる。おばあちゃんやSAN値直葬するポータル、タイムマシンに反物質コンデンサにプリズム等という非常識的なアイテムもない真面目にクッキーを作りたい方向けのゲームです! ……と、ここまで手の混んだことをしておきながら、特に実績も限定クッキーもない。
- イースター/ゴールデンクッキーや赤クッキー、そしてクッキーババアまでもがうさぎの姿に変わり、うさぎのゴールデンクッキーをクリックするとランダムで卵が店に出てくることが有る(虫を退治した際にも低確率で入手することができる)。こちらも全体効率を上げてくれたり、虫やクッキーをクリック時にもらえるクッキーを入手したり、ゴールデンクッキーの出現を早めてくれたり、購入した時の5%のクッキーが貰える等の様々な効果があるものの、卵の数は合計20とかなり多く、コンプリートが難しい。その分、20種類全て入手できれば次回以降の卵の出現率が大幅に増える。
pixivでの扱い
キャラクターと呼べるものがおばあちゃんしかいないため、自然と関連イラストはクッキーか、おばあちゃんを描いたものが中心となる。
一方で、ブラウザゲーム、ソーシャルゲームのプレイヤーが、時間を消費して体力などを回復するなどする「何かしたくても何も出来ない時間」の暇つぶしとしてプレイしたことが主なきっかけとなってブームが広がった事もあり、それらのキャラクターと絡めたイラストも多い。
とりわけ、艦隊これくしょんとブームが重なったこともあって、一時期は艦これとのコラボイラストやコラボ漫画が流行ったこともある。祖母バ級として戦闘参加するネタまで…。
また、クッキーが大好物なクッキーモンスターがセサミストリートから襲撃してくるイラストもある。
関連リンク
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魔理沙とアリスのクッキー☆Clicker - 東方二次創作の派生ゲーム(参考ソース)
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