セバスチャン、概要を示すのだ
アトランティカと言う国(人魚の国)の国王で、アリエルの父君。トライデントと言う槍を得物としており、それは王家の者だけが扱える宝物であり、様々な神通力を使う際に用いる。厳格な性格で陸地、とくに陸に住む人間のことが大嫌いで「魚を食う野蛮な生物」と軽蔑して忌み嫌う。
そうした人間嫌いが原因でアリエルと衝突したことがあり、彼女が陸に近づいたりエリック王子を模した像を隠匿した時には激怒してトライデントからビームを放ち、像を含めたコレクションを粉砕してアリエルを泣かせてしまう。だが、そうした事を後悔していたり末っ子と言うこともあってアリエルやその取り巻きにはどこか甘いなど不器用な性格でもある。
そんな海の英雄にもピンチが迫っていた。エリックに恋い焦がれたアリエルは、魔女アースラと契約して人間になり、地上に行ってしまう。アースラはアリエルを人質にしてトライデントを奪うべく陰謀を企てており、アリエルを奴隷(醜い海洋生物)にするかトライデントを差し出すかをトリトンに迫る。アリエルを愛するトリトンは迷うこと無くアースラにトライデントを与え、自らは囚われるが海の仲間達やエリック王子の反撃で救い出される。
結果、人間への偏見を改めたトリトンはアリエルを人間の娘に変えるとエリック王子に嫁ぐことを許し、二人の門出をどこか寂しそうに見送るのだった。
アースラよ、これがワシの関係者じゃぞ
- 6人の姫達:トリトン自慢の姫君で、いずれも美人。アリエルを可愛がる姉達で、アティーナ、アラーナ、アデーラ、アクアータ、アリスタ、アンドリーナと言う名前がある。
- エリック王子:今作のヒーローで陸のプリンス。王子らしからぬ豪快かつ逞しい青年で、臣下を困惑させるが根は優しく、慕われている。アリエルと恋仲になり、彼女とその父であるトリトンを救うために奮戦してアースラを倒して目出度く結ばれた。
- セバスチャン:蟹の音楽家。生真面目な性格でトリトンからは信頼、寵愛されているのだがアリエルの不祥事(人間になった)を見た時は「国王陛下は私を殺してしまえと言うだろう」と怯える。料理人のルイに捌かれかけたことも幾度かだがひた向きに励む忠臣。
- スカットル:家臣と言うよりかはアリエルの親友(悪友じみた)に近い。いい加減な情報を仕入れたり、下手くそな歌を披露するコミカル路線を担当する愛すべき馬鹿。裸の娘になってしまったアリエルに服を与えるなど気の利くところもある。
- アースラ:海の魔女でタコの下半身を持つヴィランズ。トリトンと対立して王宮を追われており、復讐と下克上を目論んでいる。アリエルから奪った声で美女に化けるなどやり手の策士だが巨大化と言う死亡フラグを立てて敗れ去った。中の人がプロなので歌の上手さも魅力の一つとなっている悪役でもある。劇場版ではトリトンの姉妹。
- メロディ:「リトル・マーメイドⅡ」で登場するアリエルとエリックの娘、つまりトリトンの孫。とある理由から祖父の存在を秘されている。
- モルガナ:「リトルマーメイドⅡ」のヴィランズ。アースラの妹なので、劇場版の設定で行くとトリトンの姉ないしは妹に当たる。
- アテナ:「リトル・マーメイドⅢ」でその存在が明かされたアトランティカの王妃。トリトンの妻でアリエル達7人娘の母だが、故人。
アテナ…備考欄じゃ
- 原作であるアンデルセン童話「人魚姫」にも「男やもめ(寡夫)となられた王様」として登場しており、元ネタは存在するが、名前はない。魔女が悪役で無いことや姫が王子様のために身を引く展開のため、救おうとしてもかなわない鬱展開の悲劇を演じる。
- 視聴者や読者からの評価が二分しがちなキャラでもあり、アリエルを救うためにトライデントと我が身を差し出す父親らしい優しさを持つ極上の父と言う肯定的な意見もあれば、厳格すぎる仕打ちがアリエルの暴走を招いたため吐き気を催す正義の味方寄りな行動への批判も存在する。
- そんなトリトンを愛するファンも多く、今日も彼はディズニーシーのアトラクションでその雄姿を披露している…が、その姿は冠とアクセサリー、腰布らしきものしかまとわぬ半裸の親父人魚である。娘も貝殻水着一丁なので似たもの親子と言えばそれまでなのだが…。