MRX-010 サイコガンダムMk-Ⅱ(PSYCO-GUNDAM Mk-Ⅱ)は、アニメ『機動戦士Ζガンダム』『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場する、ティターンズ及びネオ・ジオンのニュータイプ専用モビルアーマー。
機体説明
サイコガンダムの後継機としてグリプス戦役末期に投入された巨大モビルアーマーである。
実験機的な色の強かったサイコガンダムの問題点を見直した上で再設計し、サイコガンダム同様ムラサメ研究所で開発が行われた。
カタログスペック上サイコガンダムと比較してみると、ジェネレーター出力は60%弱にまで抑えられているが、スラスター推力は大幅に向上しており、ある程度の軽量化もなされている。
コクピットはサイコガンダム同様頭部にあり、ボディが破壊されても脱出ポッドとして単独で飛行・離脱できる。
アニメに登場したサイコガンダムとしては3体目であるためか、設定画では「サイコガンダムマーク3」とされている(ガンダム・ザ・バトルマスターとは無関係)。
1999年発行のサンライズ公式のΖガンダムフィルムブックではサイコガンダムを回収して組み立て直した改修機とされている。
オーガスタ研究所出身のロザミアがパイロットを務めているのは、ムラサメ研究所にすでに強化人間のストックがなく、またサイコガンダムでホンコンの街を襲撃したことによりムラサメ研自体が世間よりその責を問われたために連邦内での権限が弱体化していたため、ティターンズ主導の元でオーガスタ研スタッフに機体を貸与したとされている。
圧倒的な火力を誇りサイコガンダムと比べても強力な機体であったが、強化人間をシステムの一部とする思想はそのまま受け継がれており、機体が強化された分パイロットへの負担は増加していたようである。
その為かアクシズでの出撃時にはパイロットであるロザミアが精神に異常をきたし、随伴機からの命令を受けつけなくなり、制御できずに暴走していた。
またこの時の戦いではモビルフォートレス形態には変形していない。1/300で発売された本機プラモデルの機体解説によれば、ミノフスキークラフト発生装置(MS形態時のシールド部分)の調整が間に合わなかったために変形できなかったと記述されている。
本機と交戦したΖガンダムのパイロット・カミーユ・ビダンは、搭乗者のロザミアに先代のサイコガンダムのパイロット・フォウ・ムラサメのイメージが重なって見えたことに対し、小説版では本機に搭載されたサイコミュが前のサイコガンダムのコピーと仮定しており、随伴しているバウンド・ドック内のローレンとゲーツの会話から、本機のサイコミュ・システムはフォウを含めた今までの被験者のデータが累積されたものであることが判明している。
またこうしたサイコミュ・システムに累積された被験者のデータが残留思念のような形でロザミアの潜在意識に影響を及ぼしていたらしく、それがもともと薬物投与や刷り込みなどによる記憶操作などで情緒不安定だった彼女を更に不安定にしていたようである。
その後においてはグリプス戦役時に中破した機体をネオ・ジオンが密かに回収、修復し自軍の戦力とした。ダブリンへのコロニー落としの際に実戦にも投入されている。
回収の際に得られた機体のデータは、兄弟機体であるガンダムMk-Vのデータと共にドーベン・ウルフなどネオ・ジオンのモビルスーツ開発に生かされた。
機体データ
型式番号 MRX-010
所属 ティターンズ→ネオ・ジオン
建造 ムラサメ研究所
生産形態 試作機
頭頂高 39.98m
本体重量 187.8t
全備重量 283.9t
出力 19,760kW
推力 244,240kg
センサー有効半径 16,230m
装甲材質 ガンダリウム合金
武装 メガ粒子砲×20
腹部拡散メガ粒子砲×3
頭部メガ粒子砲×2
リフレクタービット複数
腕部内装型サイコミュ式ビームソード×2
指部ビーム砲×10
関連イラスト
関連機体
ORX-013 ガンダムMk-V
AMX-014 ドーベン・ウルフ
NZ-000 クィン・マンサ
余談
改修前であるサイコガンダムはSDガンダムシリーズでは味方側にいる時が多いが本機はプルツーが搭乗した時の暴れっぷりから悪役として登場することが多い。
ただし、SD戦国伝では珍しく味方役になっている。