概要
竜騎兵とは、主に以下のものを指す。
- 近世ヨーロッパに出現した兵種のひとつ。
- ファンタジー等の創作物における、竜に騎乗した戦士のこと。竜騎士も参照。
- 「ドラゴンウォーズ」「竜世紀」等の作品で知られる漫画家。別ペンネームは「杉田流仙」「速神亜紫」「流星改」。
史実における「竜騎兵」
英語ではドラグーン【Dragoon】と呼ばれる。
火器を用いて戦うことから『火を吐くもの』という意味を込め、ドラゴンを語源としたとされる。
(しかし、実際のところは諸説あり、これという定説は存在しない。)
16世紀頃に出現し、その頃は戦場への移動や退却は騎乗して行い、
戦闘は馬から降りて行う、「騎乗して移動する歩兵」という兵種であったが、
18世紀頃には馬から降りることが無くなり、騎乗したまま戦闘に参加するようになる。
なお、この頃の竜騎兵は、その運用法が国によって異なっており、
竜騎兵を重騎兵として運用する国もあれば、
小銃を装備した軽騎兵として運用する国もあった。
現代においては、戦車部隊や空挺部隊が「竜騎兵連隊」を称する例がある。
ファンタジーにおける「竜騎兵」
ドラゴンの背にまたがって戦う戦士を指す場合がほとんどであり、
我が国(日本)においては、どちらかと言うと、こちらのイメージが強い。
大体は飛竜(もしくはワイバーン)に騎乗し、
空からの奇襲や突撃を得意戦法とするパターンが多い。
おおむね上級職とされることが多く、エリート集団や精鋭部隊として扱われる傾向にある。
そして結構な確率で噛ませ犬扱いされる傾向にある。
要は主人公のチート系能力に蹴散らされ、「あの最強の竜騎士部隊が敗れるとは!?」と驚かれる…という役回りが多いポジションである。
というか、ファンタジーにおける竜騎兵は前述のように槍や弓矢で武装しているが、この時点で明らかに戦略的に間違っている。自由に空を飛べる以上、槍や弓矢で近接戦を挑むなど愚の骨頂であり重量があり風に左右されない投擲物で、相手からの攻撃が届かない高空から爆撃するのが最善である。あるいは、その輸送力を生かして兵員を搭載した上で相手の本陣を上空から急襲するのも可。どちらにせよ、竜騎兵による「チャージ(突進)」は絵面としては大変カッコイイが、戦略としては完全に間違いなので竜騎兵の皆さんは気を付けよう。
なお、この場合の竜騎兵は、英語では『ドラゴンライダー』【Dragon Rider】とするのが正しく、
ドラグーンの称を用いているのは、おおよそ我が国だけである。
昨今では現実における竜騎兵と同様に、銃を扱うものも現れているらしい。