BBQとも書かれる。
概説
アウトドアにおける食宴の一種。いわゆる野外料理。
熾した炭火の上に焼き網や鉄板を置き、そこに肉や野菜を載せて焼いて食す豪快な料理法。
特にアメリカでは、ホームパーティーの形態の一つとしてお馴染みのものとなっており、庭先で家族や友人、近隣住民を誘ってバーベキューと酒で盛り上がる事が、幸福な家庭の理想の一場面として思い描かれることも少なくない。
日本でも今では行楽の一環として親しまれており、アウトドアブームに乗っかってバーベキューで友人たちと休暇を過ごし、それを趣味とする人々もいる。
昨今ではアウトドアグッズの進化と多様化により、より凝った趣向のバーベキューを楽しむ事が出来るようになった。
バーベキュー料理あれこれ
もっとも一般的なバーベキューメニューの定番。
食材を火の上で焼くだけの簡単な調理なので、食材を準備して切るだけで済む。
バーベキューと言われてこちらを想起する人も多いだろう。
肉や野菜を一本の串に通し、豪快に焼き上げる。
浜焼き
焼肉の魚介類版。
おもにイカやホタテなどを焼くが、釣った魚をその場で捌いて焼くのも乙な食べ方。
特に海辺でのバーベキューだと、登場率が跳ね上がる。
アウトドア料理の王様として、こちらも定番。
学校での野外活動授業で、飯盒でご飯を炊いたり、汁気の多いカレーが出来上がる光景は、遠い日の思い出として残っている人も多いだろう。
昨今、注目を集めている新ジャンル。
ホームセンターにも燻製用セットが販売され、気軽に楽しめるようになってきた。
ダッチオーブン
本格バーベキュー上級者の必須アイテム。
ドーム状の大きな蓋が付いた丸い大型の鉄板で、焼き料理はもちろん、蒸し料理や名前通りにオーブン料理も可能なスグレモノ。
これを利用すれば、本格的なパエリアやローストチキンもバーベキューでおこなえるようになる。
焼きマシュマロ
バーベキューにおけるスイーツの鉄板。
串に刺したマシュマロを、火の上で炙って焦がし、ふわふわとろとろの食感を楽しむ。
このほかにも、工夫次第でいろんなバーベキューを楽しむ事が出来る。
バーベキューの“光”と“闇”
一時期は「家族の団欒のかたちの一つ」であり、家々で楽しむ気ふんが日本で強かったバーベキューだが、昨今では友人を集めて行う「気軽なパーティー」として、人気を博している。
一方、この気軽さから若者ウケしている傍ら、同時にリア充どもの狂宴と卑下される面もある。
インドア派や根暗なオタクにとって、陽光の下の友情劇は眩し過ぎるのだ……。
呼ぶ仲間にしても、昨今は野外における集団での食事に抵抗感を示す人も少なくなく、不意に普段は見えてこない性格的な問題が浮上して、喧嘩が始まるケースも、なぜかバーベキューには多い。
またマナー問題も叫ばれており、気軽に楽しめるようになった半面、脳味噌まで気楽になって後始末を放棄する困った人々も後を絶たない。
あまりにマナーが悪過ぎるせいで、“バーベキュー禁止”となった海水浴場や公園は多く、指定区画を設けてそこでバーベキューをするよう喚起するリゾート地も増えている。
特に花見シーズンと、夏休みのキャンプ場や海水浴場では、盛り上がるだけ盛り上がったらバーベキューコンロまでそのままにして帰るという、呆れた一団まで出没する。
近年では、こうした「事前準備や後始末が面倒」という点を解消するため、コンロや炭、鉄板やテーブルなどを会場側が用意してくれているうえに後始末も不要…どころか、果ては肉や野菜も完備(もちろんカット済み)、飲み物や備品その他も全て向こうが手配済みで、利用者は身ひとつで行って飲み食いして帰るだけというバーベキュー場や、それらの機材や食材の準備に場の設営、後片付けにゴミ処理までをもひとつのパッケージとしてレンタルする企業まで出現しており、とうとうオプションで焼いてくれる人を派遣してくれる企業まで出始めた(言うまでもなく、いずれも相応に金がかかるが…)。
「上げ膳据え膳」とはまさにこの事で、「バーベキューを楽しみたいが、面倒臭いのは嫌だ」という現代っ子のニーズに応えた形ではある(加えて、人任せではあるが後始末も行うので、マナー問題にもなりにくい)が、「バーベキューは準備や後片付けも込みで楽しむもの」というこだわり派の意見もあり、「ユニークなビジネス」と評価する声がある一方、「甘やかし過ぎ」「これでは焼肉屋となんら変わらない」という批判もある。
バーベキューを楽しむなら、マナーを守り、お互いに気配りしながら楽しむ精神で臨みたい。