英:Church of Jesus Christ of Latter-day Saints/LDS
概要
1830年に、北アメリカの宗教家であるジョセフ・スミス・ジュニアが結成した、キリスト教系の宗教である。
モルモン教会あるいはモルモン教ともよばれ、独自教典の一つであるモルモン書に由来している。
三大キリスト教派カトリック・プロテスタント・オーソドクスでは、一致して異端認定されているが、聖書を聖典とし、神とイエス・キリストを信仰する面では共通する。
教義の特徴
主に正教会などで信仰される三位一体説(『父(神)』と『子(キリスト)』と『聖霊』が『一体(唯一の神)』であるとする教え)を否認し、それぞれは別個の存在で人類の救済のために常に一致して事をなすと説かれている(三位一体の否定)。
また、カトリック・プロテスタントで信仰される、人類にアダムとイヴから受け継がれた罪(原罪)は、神が2人に与えた自由意志の結果であり、人類を誕生させるための神の目に適った行いであったと解釈されている(原罪の否定)。
アダムとイヴの行いによって堕落が生じ、この世に不完全さと死がもたらされたが、それによって全ての人々は自分の行いにより真理を学ぶ機会を与えられ、イエスは2人が犯した罪の責任と、万物の不具合を埋め合わせるために死をもって贖いを完成させ、キリストとして人を神にとりなす者となったとしている。
戒律
非常に禁欲的であることでも知られ、信者は厳しい戒律を守ることを心得るようにされている。
- 十戒
聖書におけるモーセの十戒のこと。
- 知恵の言葉
健康の維持が人の神聖を保つという教えに基づいて定められた教義。
- 純潔の律法
生殖に関する教えで、性欲は罪ではなくコントロールするように教えられている。
- 安息日
安息日は神に仕える日として定められ、教会での礼拝行事があり、第1安息日(月の最初の日曜日)には断食が行われ、信仰を述べ合う時間『証会(あかしかい)』が設けられる。
- 献金の義務
什分(十分)の一献金(収入の10%の献金、主に教育、教会堂の建築、宗教法人としての運営等)、断食献金(断食を行った際の食費相当分を経済困窮者、災害援助のために献金)、などがある。
- 法律の遵守
表記の通り法律を守ることである。