概要
「ご注文はうさぎですか?」の登場人物・宇治松千夜の性格の一面をとらえた言葉である。千夜が周囲の人物に対して鬼畜な言動をとる場面が作中においてしばしば見られることからついた。大抵の場合、幼馴染の桐間紗路が被害者になることが多い。
最初に断っておくが、千夜はごちうさのメインキャラ5人の中でも、淑女的かつおっとりとした雰囲気を持つ大和撫子そのものであり、甘兎庵の看板娘として働いている。しかし、その甘兎庵のメニューからも推測できる通り自分の考えた世界の中に没入する傾向をもち、発想が常識の斜め上に行くあまり少々残念な方向に向かうことがある。また、他の人物(ほとんどがシャロ)をいじったりからかったりして面白がるドSっぷりをしばしば発動していることから、ファンから鬼畜こけしをもじって”鬼畜和菓子”と称されるようになった。
その鬼畜ぶりにはなんとなく鬼畜こけしに似通った部分もあるが、鬼畜こけしの鬼畜な言動がほぼ完全に本人の天然気質によるものであるのに対して、千夜の場合には天然によるものと本人が意図してやっているものとが混在しているという点で性質が異なっている。
具体的には
・初対面のココアを高校へ案内するつもりが、誤って中学校へ連れて行く。が、本人の心の声によると、「卒業したの忘れて間違えちゃった」。
・シャロが持ってきたフルール・ド・ラパンのチラシを見て、「きっといかがわしいお店で働いているのよ」と断言して止めようとする。チラシの釣るような広告のせい。というかこの場合、ちゃんと説明しないシャロと、釣りに気付いていたのに「潜入」という単語にノリノリになるリゼのせいでもある。
・ことあるごとにシャロの恥ずかしい情報を暴露。ダイエットしていたとか、小さな頃の話題とか。
・小さい頃あんこによくかじられてうさぎ恐怖症になったシャロの所へ、あんこを持参。
・バレーボールの練習でココアの顔面にアタックしてしまったが、チノに「顔面はセーフじゃなかったですか?」と言われて、満面の笑顔で「よかったー」。ココアには「全然よくないよ!」。上記の発言や「顔面レシーブを見せてください」と言ったチノもチノだが…。
・勉強会に呼んだシャロに、集中力が切れたら「ハリセンで引っ叩いてほしいの」と言っておいて、課題のプリントでハリセンを作っていた。他にもココアと度々別次元の世界を展開。シャロ「もう帰っていい!?」
・冷たいお茶を持ってきて、一杯だけ青汁を混ぜて「みんなでドキドキを楽しみましょう」。そして「う゛っ」と自滅。
・3巻カバー裏のうさぎ劇で、あんこの台詞を担当してティッピーに「我に屈服しろ。さすれば喜びと快楽を与えよう」。
・シャロの家で怪現象が起こった時に何度も助けの電話がかかってきたが気付かなかった。これは千夜が就寝中だったためまだ弁解の余地はあるが、シャロが「甘兎庵の隣りがお化け屋敷なんて嫌でしょ?」と心配したのに対して満面の笑みで「おっけーよ♪」「楽しそう」と発言した。
・怪現象の原因だった不良野良うさぎ(ワイルドギース)に対し、「うさぎへのトラウマを克服するチャンスかも」と言い、半ば強引にシャロが飼う方向に話を持っていく。他人事のように言っているが、そもそもトラウマを植え付けたのは千夜(とあんこ)である。
・ピクニックにモカがスコーンにマスタード入りを1つ混ぜると、浮き浮きとしてロシアンルーレットぼたもちを出す。シャロ(アニメではリゼ)曰く「最悪の意気投合」。誰が引き当てたか(そして何が入っていたか)は不明だが、ロシアンルーレットに弱い千夜が自爆した可能性も。
・リゼをモフろうとして「逃げると追い詰めたくなっちゃうぞー」と言うモカに、満面の笑顔で「その気持ちわかります!」。もはやどこから突っ込めばいいのやら……。更に上記のロシアンルーレットの件も相まって、金髪同盟ならぬ「鬼畜同盟」と呼ぶファンも…。
・ココアに冷たい態度をとられたことを気にしていたモカに対し、冷え冷えのアイスココアを出しますます落ち込ませる。ただしこの件に限っては本人は事情を知らず、全くもって悪意は無い。もっと言えばこれを準備したのは(原作では)シャロである。
・メグと山菜採りに行った際、見た目からして明らかに危険なきのこを、メグに適当な事を言って次々と収穫させる。千夜としてはメグに突っ込んでもらうのを期待していたのであるが、メグが素直過ぎて全くツッコミを入れてもらえず、結局他のメンバーと合流したときにシャロがツッコミを入れた。
こうして見ると、尾山人形っぽいお姉ちゃんに似た感じが強い。
その上、向こうの相方とは違い、鬼畜行為の感染先がシャロではないため、より不公平さを感じやすいと考えられる。
ただ、こんな彼女も友達想いな一面を併せ持つ。
たとえば、
・シャロがラビットハウスで酔って帰れなくなった時、シャロの家をココアたちに知られたくないという理由で、体力がないにも関わらず雨の中シャロをおぶって帰ろうとした。(結局つぶれてしまったが)
・バレーボールの練習で、ココアにボールをぶつけたのに対し上記の出来事があったが本人も「せめて関係ない人に当てちゃうクセは直さないと…」と気にしたり、2度目のアタック時には謝り泣き崩れて反省している。
・風邪を引いたのになかなか寝ようとしないシャロに風邪薬をいくつも持って来て「寝るまで一緒にいるわ」と言って付きっきりで看病する。
・リゼの載った記事を欲しそうに見ているシャロに「切り抜いてあげましょうか?」と言って(シャロが何も言っていないにも関わらず)リゼの写真を切り抜いてあげる。
・チノが職場体験で甘兎に来て緊張しているのをほぐすために普段一緒に働いているリゼの真似をする。しかしこれが逆効果でさらに緊張させてしまう羽目になるのだがその後ココアのモノマネで緊張をほぐしていた。
など。
鬼畜ココア
そんな千夜と波長が合い、初対面ですぐに仲良くなったココアだが、彼女もまた時折やや腹黒ともとれる言動を見せる時がある。具体的には…
・シャロが自宅から出てきたのを目撃したのに、「千夜ちゃん家の物置からシャロちゃんが出てきた」と言い、しかもわざわざ家は何処かと尋ねる。チノ、リゼはすぐに察しがついたのに、察しが悪いにも程がある。
・千夜から借りた水着が緩かったのでシャロは紐をきつめに縛っていたが、それを見たココアは「紐が食い込んでるよ」とわざわざ指摘。察しが悪いとは罪である。
・シャロと一緒にお風呂に入っている時に、シャロが「これからも千夜と仲良くしてやってほしい」とちょっとかっこつけたつもりが、「お湯流す音で聞こえなかった」とあっさり流す。ちなみに最終的には(シャロが気付かないところで)千夜がおいしいところを持って行ってしまった。
・チノがやっていたジグソーパズルに勝手に手を出して、ほぼ完成状態に(しかも1ピース足りない)。1年近く後のクラス替え事件(後述)に至っても、「ココアさんは天然でしでかすんです」と恨まれていた。
・家で怪奇現象が起こり、ラビットハウスに逃げ込んできたシャロに対して第一声が「夜逃げ!?」。なおわざわざラビットハウスまで来なければならなかったのは千夜のせい(前述)である。
・シャロの相談に対して「それはお化けの仕業だよ」と言い、あげく「ウサギのお化けかも」と駄目押ししてシャロを魂が抜けるほど怖がらせる。(一応、チノが「ウサギさんが部屋を間借りしているのかも」と言ったのを受けての発言)
・上の騒動を受けてシャロを泊めることを了承するが、シャロに怪談話を聞かせようとする。(シャロ「私がここに来た理由忘れたの!?」)しかし訳を理解したシャロは話を聞く素振りを見せる。
・誤ってリゼの望遠鏡を倒してしまった時に、ラビットハウスを担保に入れて弁償しようとする。当然チノとティッピーは驚愕。まあ一番の原因は銃で脅そうとしたリゼ本人だが…。
・そして今度はココアが銃でシャロを驚かす。シャロは驚いた拍子にお盆を放り投げてしまい、熱々の紅茶がリゼの頭にかかってパニックに。
・クラス替えを目前にして登校日が不安な千夜に、満面の笑顔で「千夜ちゃんならうまくやってけるよ!」
これを聞いた千夜は、「ココアちゃんは私と違うクラスになっても寂しくない」と思われてしまうのだが――良い先輩(おねえちゃん)になれるか不安だと勘違いしたのが原因だった。
やはり被害者はシャロが多いが恐らく気のせいだろう。多分、きっと…。
あえて弁明するならココアの場合某あの人と同じくほとんど天然でやらかしている。
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鬼畜こけし…連載先が同じ和風天然少女つながり。ただしこちらは100%「天然」。