国鉄→JR東日本が運営する、前谷地駅(宮城県石巻市)〜気仙沼駅(宮城県気仙沼市)間、72.8km(営業キロ)の鉄道路線。
三陸縦貫線の南端部を構成する。当初は前谷地~柳津間の柳津線と、気仙沼~本吉間の気仙沼線だったが、国鉄時代後期に鉄道建設公団によって本吉~柳津間が施工された。これ以降のローカル線は建設されることはなく、最後のローカル線であると言える。この区間は全体の中でも長く、比較的高規格であったため東日本大震災までは仙台駅〜気仙沼駅間の快速「南三陸」が当線経由で運行されていた。南三陸は東北本線内ノンストップの定期快速として運行され、一部便では指定席車も併結されていた。
東日本大震災後の状況
2011年3月11日の東日本大震災により主に津波により9駅全壊等の大きな被害が出た。同年4月29日には仙台平野内で比較的損傷のなかった前谷地〜柳津間で運転再開。残りの柳津〜気仙沼間はミヤコー路線バスへの振替を経て2012年8月20日より一部区間をバス専用道として復旧した上で代行バスを運行。同年12月22日からはバス専用道区間を伸ばし、BRT(バス高速輸送システム)としての運行を本格的に開始した。
BRT区間ではJR東日本が用意した車両(日野自動車ブルーリボンシティハイブリッド)を地元のバス会社ミヤコ―バス(名鉄グループ)が運行している。専用ICカードOdecaが発行されているが、Suicaと相互利用できる鉄道系ICカードでも利用できる。また、いすゞ車を改造した充電式電気式バスや、BRT開業時に導入した中古車(元川崎市交通局)を観光用に改造した観光型BRTも運行している。
なお、JR東日本と沿線市町との間ではBRTはあくまで「仮復旧」であるとして合意がなされているが、現在の所本復旧のめどは立っていない。