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大船渡線

おおふなとせん

JR東日本が運営する鉄道及びBRT路線の一つ。本項では主に鉄道路線について記載。
目次 [非表示]

路線データ

路線名大船渡線
ラインカラー
  • ライトオレンジ(鉄道)
  • 赤(BRT)
路線区間
  • 一ノ関〜気仙沼(鉄道)
  • 気仙沼〜盛(BRT)
  • 気仙沼駅前〜上鹿折駅前(BRT)※
  • 陸前矢作〜盛(BRT)
路線愛称ドラゴンレール大船渡線(鉄道)
路線距離62.0km
軌間1,067mm
駅数14駅
最高速度85km/h
非電化区間全線
単線区間全線
閉塞方式特殊自動閉塞式(電子符号照査式)
保安装置ATS-SN
運転指令所一ノ関CTC
第一種鉄道事業者東日本旅客鉄道(JR東日本)

※ミヤコーバス鹿折金山線の一部区間をBRTとして扱う。


概要

一ノ関駅(岩手県一関市)と気仙沼駅宮城県気仙沼市)を結ぶ東日本旅客鉄道(JR東日本)鉄道路線。

かつては線名の通り岩手県大船渡市盛駅まで運行していたが、東日本大震災大津波により路線はもとより沿線自治体が壊滅的被害を受けた為、現在は気仙沼線ともどもBRT(バス高速輸送システム)によるバス路線に転換している。

また1999年(平成11年)4月1日までは日本貨物鉄道(JR貨物)が第二種鉄道事業者として貨物営業を行っていた。


愛称は「ドラゴンレール大船渡線」

大船渡線が東北本線を介して仙台市三陸南部を結ぶ路線として建設が進められたが、度重なる政治的駆け引きによるルート変更の結果、陸中門崎駅千厩駅間は最短ルートとは程遠い「鍋弦線」と揶揄されるほど北に大回りしたルートとなってしまっている。その線形がに似ている事及び沿線の龍にまつわる伝説に因んだ事、愛称公募時に鳥山明漫画ドラゴンボール』が連載中かつアニメドラゴンボールZ』が放映中だった事から「ドラゴンレール」に票が集まった為この愛称が付けられた。


当初は景勝地猊鼻渓や比較的人口の多い摺沢などを経由していることからそれなりの恩恵もあったものの、東北自動車道三陸自動車道といった高速道路が整備されていくと一転して線形の悪い大船渡線の重要度は相対的に低下していくこととなった。かつては急行列車や快速「南三陸」「むろね」「スーパードラゴン」などの優等列車が走っていたものの、現在では高速バスの発展や後述の一部区間休止(のち廃止)により優等列車は運転されていない。


震災前に盛駅まで運行していた頃は、JR車両による盛行列車は国鉄時代から方向幕で「さかり」と平仮名で表記していた。これは一ノ関駅で接続する東北本線が盛岡駅へ向かう為、混同を防ぐ為の措置だった。

BRT化されてからは漢字表記に平仮名が併記されるようになった。


沿革

開業〜国鉄分割民営化まで

1925年(大正14年)7月26日に官制鉄道の大船渡線として一ノ関駅〜摺沢駅間で開業したのが始まり。その後延伸を繰り返し、1935年(昭和10年)9月29日に全線開通した。

全線開業後も幾つかの新駅が開業したが、1983年(昭和58年)3月1日陸中松川駅大船渡駅間の貨物営業が廃止。それからは大きな動きがないまま国鉄分割民営化を迎えた。


国鉄民営化〜東日本大震災発生まで

1987年(昭和62年)4月1日に国鉄が民営化され、JR東日本が第一種鉄道事業者として、JR貨物が第二種鉄道事業者として継承した。

1992年(平成4年)3月14日には一部列車でワンマン運転を開始。また同年12月1日には大船渡線営業所が設置された。


1996年(平成8年)2月23日には一ノ関駅〜陸中松川駅間の貨物列車が廃止され、1999年(平成11年)4月1日にJR貨物の第二種鉄道事業が正式に廃止された。


東日本大震災による一部区間廃止

2011年(平成23年)3月11日の東日本大震災による津波で、沿線の宮城県気仙沼市や岩手県陸前高田市、大船渡市が壊滅状態に陥った。大船渡線も橋梁の流出等大きな被害を受けた。内陸部を走る一ノ関駅~気仙沼駅間は同年4月1日より運行を再開したものの、気仙沼駅〜盛駅間は震災以前から本数が少なかった事もあり、2013年(平成25年)3月2日BRTによる仮復旧が行われたきり資金面の問題から鉄路での本復旧が行われず、BRT運行を行っている現状を本復旧とみなす形で2020年(令和2年)4月1日付で鉄道としては廃止された。


2022年(令和4年)3月12日から全列車でワンマン運転を行なっている。


大船渡線BRT

2013年3月2日以降、鉄道敷地に専用道を敷く等の処置を行なった上で運行されている。

BRT化にあたりルート変更が行われた為、気仙沼駅〜盛駅間、陸前矢作駅〜盛駅間、気仙沼駅〜上鹿折駅間の3系統で運行される。このうち盛駅系統は岩手県交通が担当し、上鹿折駅系統は専用道は設けられずミヤコーバスの鹿折金山線の一部区間をBRTとして扱っている。


なおJR東日本では上鹿折駅系統以外のバス停を「駅」として案内しているが、法律上の鉄道駅とは異なりあくまで鉄道の代替手段である事を示しているに過ぎない。


運行形態

現在の運行形態

定期列車は快速「スーパードラゴン」廃止後は全て普通列車のみの運行で、快速「南三陸」の盛駅発着便が廃止されて以降は他線との直通運転は行なっていない。

土休日の上り始発列車が千厩駅始発である以外は全て一ノ関駅〜気仙沼駅間の運行。概ね1〜2時間に1本程度の運行間隔だが、時間帯によっては3時間程度間隔が開く。

気仙沼駅〜盛駅間が鉄道だった時代は同区間の区間列車や全線通しの列車も存在した他、夏季には快速「リアス・シーライナー」が東北本線仙台駅八戸線八戸駅間を石巻線気仙沼線・大船渡線・三陸鉄道南リアス線※・山田線※・三陸鉄道北リアス線※経由で運行されていた。


臨時列車としてはキハ100系気動車POKÉMON with YOU トレイン」を使用した臨時快速「ポケモントレイン気仙沼号」が土休日の特定日を中心に1往復運行されている。


※現在の三陸鉄道リアス線


過去の運行形態

  • 快速「スーパードラゴン」

快速「むろね」が大船渡線の愛称設定に伴い改称された列車。震災前は一ノ関駅〜盛駅間で2010年(平成22年)12月4日ダイヤ改正まで2往復、以後1往復運行されており、気仙沼駅〜盛駅間は各駅に停車した。

また1997年(平成9年)までは三陸鉄道南リアス線釜石駅に直通していた。

震災後は一ノ関駅〜気仙沼駅間で運行していたが、普通列車と所要時間が大差無かった為2013年(平成25年)3月16日ダイヤ改正で廃止された。


  • 快速「南三陸」

気仙沼線の快速列車。1990年(平成2年)3月10日から2001年(平成13年)11月30日まで下り3号・上り2号の1往復が大船渡線に乗り入れていた。


  • 臨時快速「リアス・シーライナー」

夏季に仙台駅〜八戸駅間で運行された臨時快速。基本的に三陸鉄道の車両が使用されたが、JR東日本のキハ58系を改造したジョイフルトレインエーデルワイス」「kenji」を使用する事もあった。

震災による運行不能区間発生の為自然消滅した。


駅一覧

現存区間

●:停車 レ:通過


廃止区間

BRT転換後の停留所は省略。接続路線名はBRT転換時点。


使用車両

所属の記載のないものは一ノ関運輸区→盛岡車両センター一ノ関派出所所属。

現在の使用車両

自社車両

  • キハ100形0番台

旅客列車で使用されている。このうちキハ100-1・3は「POKÉMON with YOU トレイン」に改造されている。


秋田総合車両センター南秋田センター所属の検測車


三陸鉄道所属

リアス線の車両。震災後に導入された。

2023年(令和5年)に団体臨時列車として入線する。


過去の使用車両

ここでは国鉄民営化以降の車両のみ記載。

自社車両

一ノ関運輸区・小牛田運輸区(現・仙台車両センター小牛田派出所)所属の急行型気動車。

一ノ関車は主に大船渡線系統の列車、小牛田車は快速「南三陸」等の気仙沼線直通列車で運用された。


  • キハ58系「エーデルワイス」・「kenji」

盛岡車両センター所属のジョイフルトレイン。臨時快速「リアス・シーライナー」で運用された。


  • キハ59形・キハ29形「こがね」

小牛田運輸区所属のジョイフルトレイン。臨時快速「こがねふかひれ」で運用された。


  • DE10形

一ノ関運輸区・青森車両センター(現・盛岡車両センター青森派出所)所属のディーゼル機関車。

一ノ関車は臨時列車や工事列車、貨物列車(JR貨物が運行を受託)等の牽引で使用された。

青森車は後述する特別列車牽引の為大船渡線に入線した。


JR四国所属

高松運転所所属のアンパンマントロッコ用車両。

キハ185-26とキクハ32-506を使用して、被災地の子供達を応援する目的で東日本・四国・貨物のJR三社によって特別臨時列車が共同運行された。

JR東日本管内では自走出来ないため、前述のDE10形ディーゼル機関車が牽引した。


三陸鉄道所属

北リアス線・南リアス線用車両。「リアス・シーライナー」として乗り入れていた。


関連タグ

JR東日本 気仙沼線 三陸鉄道リアス線

BRT 東日本大震災


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