概要
盛岡駅近くに本社を構え、岩手県北自動車とともに岩手県を代表するバス事業者で、盛岡市以南の市町村で路線バスや花巻空港への空港連絡バスを運行する。
国際興業グループの一員にある。
岩手中央バスを母体に、岩手県南バス・花巻バスとの3社が統合してできた会社ではあるが、統合間もない頃は労使の対立などから合理化があまりにも進まず、一時は破綻しかけたものの高速バスヨーデル号の設定や東北新幹線開通に伴い貸切バスの需要も増加したことなどが経営状態の改善に寄与した。
なお3社統合直後の本社は北上市に置かれていたが、平成になってしばらくしてから盛岡市へ移転している。
東日本大震災では沿岸にある高田バスターミナル・大船渡営業所が被災した。震災支援車両として東京都交通局などからバスが無償譲渡されている。
2017年、子会社の早池峰バスの路線を引き継いだ。
路線
一般路線バスは大きく盛岡都市圏、北上市周辺、奥州市周辺、一関市周辺、沿岸部の5つのエリアに大別され、盛岡都市圏は3ケタ、一関市周辺は2ケタ、北上市周辺は「路線名を示す漢字1文字+数字1〜2ケタ」の系統番号を持つ。
夜行高速バス
- イーハトーブ号(紫波中央駅・花巻駅・北上駅・水沢駅・平泉駅-池袋)一ノ関駅は経由せず。
- けせんライナー号(釜石・大船渡・気仙沼・一ノ関駅-池袋)こちらは一ノ関駅経由。岩手→宮城→岩手と一度宮城に入って運行されている。
- 遠野・釜石号(山田町-池袋)
- ドリーム盛岡(らくちん)号(盛岡-東京線/国際興業、JRバス東北、JRバス関東と共同運行)現在はJRバス関東は繁忙期のみの運行となっている。一部便は渋谷駅に乗り入れ。しかしコロナの影響により現在休止中。JRバス東北便はドリーム青森・盛岡として運転中。
都市間高速バス
- ヨーデル号 盛岡-弘前(岩手県北バス・弘南バスと共同運行)
- アーバン号 盛岡-仙台(宮城交通・東日本急行・岩手県北バス・JRバス東北と共同運行)
- 釜石-仙台線(現在は単独運行)
- 大船渡-仙台線(宮城交通と共同運行)
- 江刺-仙台線(JRバス東北と共同運行)江刺バスセンター行である。
- けんじライナー(花巻・北上-仙台線)
県内高速路線(高速道路経由便のみ)
- 盛岡-大船渡線 1往復のみ荷沢峠経由で東北・釜石自動車道経由で運行されている。ほかの便は一般道経由。大船渡営業所が担当。
- 千厩-盛岡線 盛岡-水沢間が高速道路経由。1往復。
- 盛岡-花巻空港線(花巻空港発着の各便に接続・花巻空港駅経由で空港駅-空港間の利用も可能)ダイヤは飛行機ダイヤにより変わる。
長距離急行バス
全区間乗ると元が取れるためか、フリー乗車券でこの系統のバスでは利用することができない。
- 盛岡-釜石線(実は大槌町まで走っている上、鉄道より安い。しかし一日1往復。2022年から東北道、釜石道経由に変更。釜石営業所が担当。)
- 山伏線 ほっとゆだ駅-つなぎ温泉-盛岡(山回りで湯田からやってくる。考えてみると結構な距離である。2020年9月をもって廃止。西和賀町営バスが月、金、土日曜日限定で引き継いだ。廃止直前は湯本バスターミナルが担当。)
- 一関-大船渡線(大船渡線の本数が少ないのでこちらのほうが使いやすかったが現在は1日1往復のみ。大船渡営業所が担当。)
- 一関-気仙沼線 (気仙沼は宮城県だが、大船渡行きも気仙沼経由で運行している。一ノ関駅前-気仙沼市役所前間は大船渡行きと気仙沼行きは同じ経路を運行している。平日のみ運行であり、一関営業所と千厩バスターミナルの共同運行。)
長距離路線
長距離急行バスと同様、1日フリー乗車券が使えない。理由はおそらく同じ。しかし、盛岡BusPassport【WIDE】だと雫石方面の長距離路線「だけ」使える。鶯宿温泉行以外の平行する一般路線が使えないのは謎であるが。
- 網張温泉線 2019年廃止。雫石営業所担当
- 小岩井観光線 農場へGO!雫石営業所担当
- 須川温泉線(一関です)
- 早池峰登山バス(かつて早池峰バスが運行していた)
車両
いすゞ自動車製を主体に、国産4メーカーとも導入する。
合併前でも、各社からの引継車はいすゞ自動車製の車両の他にも日野自動車製や三菱ふそう製もあったが、新車導入は国際興業グループ入り以前からいすゞ自動車製が中心だった。国際興業グループ入り後は親会社と同じいすゞ製であり、国際興業からの譲渡車が路線車の大半を占める。なお国際興業の他各社からの譲渡車を受け入れており、神奈川中央交通や東京都交通局、阪神バス(旧尼崎市バス)などからの譲渡車も運行されている。
高速用車両もバリエーション豊富で、いすゞ・ガーラ、三菱ふそう・エアロバスは各社からの中古を導入している。京浜急行バス・千葉交通・近江鉄道などからの移籍車が確認されている。