機体説明
型式番号RGM-79SC。地球連邦軍の量産改修型MS。
ホワイトベースから回収したガンダムの運用データをベースとし、連邦軍は制式量産機としてジムを開発したが、徹底的なコストダウンと早期の大量配備を優先した結果、『粗製濫用』と評されるほどにまで性能が低下してしまい、熟練のパイロット達から不満が上がる事ようになった。そこで連邦軍は『ジムをベースとした熟練向けカスタム機』の開発に着手し、本機を含めた4つのタイプを完成させた。
本機はその中でもっとも汎用的な設計がされており、名称こそ「スナイパー」の名を冠しているが、狙撃性能に特化した機体では無く、狙撃性能を有した汎用機として運用することを目的としている(この設計思想は、当機とは異なるD型系列ながら同コンセプトの機体であるジム・スナイパーⅡや後発の狙撃機にも受け継がれている)。それ故、一年戦争当時に撃墜数トップを記録したテネス・A・ユング少佐は本機とジム・コマンドを愛機としていた。
テネス少佐の他にもフランシス・バックマイヤー中尉も本機を愛用していたとされ、特に重装備にされた彼のスナイパーカスタムを見習い、他に生産されたスナイパーカスタムは彼の機体と同様の仕様に変更されたという逸話がある。
「俺ら連邦愚連隊」では連邦陸軍のコルテス中尉が本機を駆り、ネメシス隊所属のホーク・ロイザー大尉の駆るジム後期型と格闘戦を挑んで互角の勝負を見せている。
本来の仕様からすれば不利な筈の白兵戦でもパイロット次第で相当なポテンシャルを見せられる本機の柔軟性の高さを物語った。
これらのカスタム機はコストの関係上、総生産数は50数機程度だが、その多くがア・バオア・クー攻防戦に参戦、勝利に貢献している。また、残存した機体の一部は各部を更新の上、グリプス戦役でも運用されたとされる。
バリエーション
シモダ小隊機
『MSV-R』に登場。地球連邦宇宙軍第3艦隊所属、シモダ小隊がア・バオア・クー攻防戦にて使用した現地改修機。原型機以上に推進系統を強化した他、陸戦型ガンダムの6連装ミサイルランチャーを4連装に改造し背面に装備している。
宇宙海賊シュテンドウジ所属機
『ブレイジングシャドウ』に登場。武器商人のニーゼ・ゲルバンから購入したもので、乗りこなせるものがおらず格納庫で埃をかぶっていたが、ジオン軍残党の襲撃の際にカイン・ラグナートが搭乗した。武装はオリジナルのR-7ビームライフルの他に、ベース機と同様の物を装備している。
ガンプラ
1/144スケールの旧キットとしてMSV版と機動戦士Zガンダム版が発売。
パッケージ、付属デカール、成型色が異なり、前者はオフホワイト、後者は緑色となっている。
2017年11月に1/100スケールのMGとして一般販売。設定追加で様々な武装が追加されている。
ガンプラに関する余談
吉崎観音のケロロ軍曹にて、ジム・スナイパーカスタムのMG.Ver,Ka、つまりカトキハジメデザインのジム・スナイパーカスタムが登場している。