『花咲くいろは』とは、P.A.WORKS制作のオリジナルテレビアニメ。
平成23年(2011年)4月より、UHF局他、ニコニコ動画で放送・配信中。
概要
P.A.WORKS10周年記念アニメーション作品と位置づけられている。
と同時に、同社初の完全オリジナル作品となる。
石川県にある温泉旅館・喜翆荘(きっすいそう)を舞台に、少女の奮闘と成長を描く。
制作発表はモデルとなった石川県金沢市で行われ、地元でのプロモーションが行われている。
放送開始に先駆け、千田衛人の作画によるコミカライズが、『月刊ガンガンJOKER』にて連載中。
ストーリー
松前緒花は、シングルマザーの家庭で育った、ごく普通の少女。
だがある日、母親が借金をこさえた恋人ともに夜逃げをすることになった。
緒花の身よりは、会ったこともない祖母の元へと預けられる。
祖母の四十万スイが経営する温泉旅館・喜翆荘。
そこで待っていたのは、従業員としての忙しい毎日。
個性的な面々に振り回され、時には辛いことを経験しながらも、緒花は成長していく。
舞台
モデルとなっているのは石川県金沢市の湯桶温泉。
同地にあった白雲楼ホテルがモデルと思われる(ただし、同ホテルは2006年に解体済みで現存していない)。
また、劇中に登場する鉄道はのと鉄道である。
登場人物
主要人物
今作の主人公。16歳。
東京で母親と二人で暮らしていたが、事情により喜翆荘の仲居として働くことになる。
明るく前向き。声が大きく、空気が読めない。
だらしのない母親を反面教師として育つ。幼いころから家事を任されていたため、料理がうまい。
ウェーブがかった天然パーマに、花を模したヘアピンをつけている。
喜翆荘の板前見習い。あだ名は「みんち」。
住み込みで働いており、緒花とは相部屋。
ストイックで自分に厳しい。緒花との折り合いが悪く、ことあるごとにきつい物言いで拒絶する。
板前の宮岸徹にひっそりと想いを寄せている。
喜翆荘の仲居アルバイト。あだ名は「なこち」。
仕事は丁寧にこなすしっかり者。
ただし引っ込み思案な性格ゆえ、緒花の指導役を任されたものの、うまくいかない。
アルバイトを始めたのも、人見知りする自分を変えるためだった。
老舗旅館・福屋の一人娘。
緒花らとはクラスメイト。経営者の子息という面でも、緒花と似た境遇を持つ。
喜翆荘
四十万スイ (声優:久保田民絵)
喜翆荘の女将で、緒花の祖母。
仕事に厳しくきつい言動も多いが、きわめて真摯な態度は従業員の尊敬を集めている。
喜翆荘の仲居頭。
気前がよく、緒花らを気にかけてくれる。
言動がオバサンくさい噂好き。
喜翆荘の板前。
民子の指導役を任されている。
仕事には真剣で、民子がミスをすると怒鳴ったりするが、普段は気さく。
富樫蓮二 (声優:山口太郎)
喜翆荘の板長。
喜翆荘の営繕さん。
その他
緒花が東京に住んでいたころ、仲良くしていた男友達。
つかず離れずの関係を続けていたが、緒花が石川に旅立つ直前、秘めた想いを告白した。
その後は電子メールでやり取りしている。
喜翆荘に宿泊している客。
大物小説家を自称するが……。
スタッフ
原作・アニメーション制作 : P.A.WORKS
監督 : 安藤真裕
シリーズ構成 : 岡田麿里
キャラクター原案 : 岸田メル
キャラクターデザイン・総作画監督 : 関口可奈味
メインアニメーター : 石井百合子
美術監督 : 東地和生
色彩設計 : 井上佳津枝
撮影監督 : 並木智
編集 : 高橋歩
音楽 : 浜口史郎
音響監督 : 明田川仁
プロデューサー : 大島靖/斎藤滋/福良啓/北田修一/小田ツヨシ/岡村武真/稲垣高広/和田洋介/川村仁/堀川憲司
製作 : 花いろ旅館組合
主題歌
OPテーマ
「ハナノイロ」
歌・編曲 - nano.RIPE / 作詞・作曲 - きみコ
EDテーマ
「Hazy」
歌 - スフィア
各話リスト
話数 | サブタイトル |
---|---|
第1話 | 十六歳、春、まだつぼみ |
第2話 | 復讐するは、まかないにあり |
第3話 | ホビロン |
第4話 | 青鷺ラプソディー |
第5話 | 涙の板前慕情 |