発見と命名
1880年にフランス中部のアリエ県コマントリで翅の化石が見つかり、1893年にメガネウラ・モニイと命名された。その後はイギリスなどヨーロッパ各地やアメリカ・オクラホマ州などでで本種や近縁種の化石が見つかっている。
メガネウラとはその巨大な翅と翅脈にちなんで「巨大な神経(翅脈)」を意味する。
特徴
翼開長は近縁種を含めると60~75センチに達し、これまで地球上に現れた昆虫の中では史上最大とされている。ヤゴの時でも30センチになったらしい。
メガネウラやその近縁種は「原トンボ目」に分類され、翅や翅脈は原始的な構造をしており、現在のトンボのようにホバリングはできず、翅を時折はばたかせながら滑空していたと考えられる。また、翅を閉じて止まることもできなかったらしい。
生態
メガネウラが生息した石炭紀はシダ植物群が大繁殖し、酸素濃度は約35%にも達した。しかもこの頃はまだ大型の脊椎動物は少なかったため、メガネウラやアースロプレウラなどの陸生節足動物は数多くの種が大型化した。
ヤゴの頃は小型の両生類や魚を捕食し、成虫は自分より小型の昆虫やこの頃に出現した初期の爬虫類を捕食していたのだろう。
また、メガネウラの生殖器は面白いことに尾の先端にあった。現在のトンボは交尾中の共食いを避けるために頭に近いところについていることから、メガネウラのオスは交尾の際に何らかの方法でメスを気絶させて仰向けにし、メスが意識を取り戻す前に交尾を済ませていた可能性が示唆されている。
関連タグ
メガニューラ メガヤンマ メガネウラ・ドーパント - メガネウラをモデルとしたキャラクター。