概要
通称パワハラと呼ばれ、職場での上下関係(上司と部下)や人間関係などの職場内の優位性を背景に、適正な業務の範囲を超えて、身体的・精神的な嫌がらせや圧力を行なうこと。
上司から部下だけに限らず、部下から上司、同僚同士に対して行われるのもパワハラとされる。
また、同じ職場内で働いてなくても、取引先や顧客から取引関係を理由にした行為もパワハラとみなされる場合もある。
ちなみに、学校内で教員と生徒(その逆)の立場を背景にした嫌がらせ行為は、アカデミックハラスメント(アカハラ)と呼ばれる。
パワハラとされる行為
パワハラは主に7つの行為に類型化される。
- 暴行・傷害 身体的攻撃
- 脅迫・誹謗中傷・名誉棄損 精神的攻撃
- 無視・仲間はずれ・隔離 人間関係からの切り離し
- 業務上明らかに不要なことや、遂行不可能な事の強制。業務妨害 過大要求
- 業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じたり、与えないこと 過小要求
- 私生活への過干渉 個の侵害
- 反則・違法行為などを放置(後述)
日大アメフト部における事例
日大アメフト部と関学大のアメフト部の試合において、関学大のQBに日大の選手が危険なタックルをして、全治3週間の怪我を負わせてしまった。
後の会見で、危険なタックルをした選手はその理由を『監督が相手を潰せと言ったから』と話した。
これにより、当時の日大の監督とコーチは、反則教唆のパワハラ行為としてを強烈な非難を浴びた。
しかし…
試合中、怪我をさせるタックル以前にも危険なタックルが2回あり、3回目の危険なタックルで関学大のQBに怪我をさせてしまった。
本来なら1回目の危険なタックルの時点で、審判は退場処分の反則を取るべきだった。
しかし審判はその危険な反則に対して、退場処分をとらなかった。
2回目の危険なタックルでも退場処分を取らず、3回目のタックルで、相手を怪我させてしまった。
悪質な反則の場面で然るべき処分(この場合は退場処分)を取らなかった審判。
試合の審判という立場を考えると、これもある意味パワーハラスメントと言える。
パワハラの影響
パワハラを受けた人は精神的・肉体的に追い詰められ、退職を余儀なくされ、最悪の場合うつ病を患ったり、自殺に追い込まれてしまう。
一方加害者は周囲からの信用を無くすほか、懲戒処分や、損害賠償を支払わなければならない。また企業側も、パワハラに加担していなくても信用悪化による業績不振や人材損失など、企業全体に悪影響を与える。
関連タグ
夢野カケラ……雑誌編集者からパワハラを受けている漫画家。
他のハラスメント
セクシャルハラスメント モラルハラスメント アルコールハラスメント