ギリ・ガデューカ・アスピス
ぎりがでゅーかあすぴす
概要
対クロスボーンガンダムチーム「死の旋風隊(デスゲイルズ)」のリーダーで、チームの攻撃担当。
外見からしてトビア・アロナクスと同世代の少年で彼のライバル的存在である。
カラス直属のニュータイプであることに異常ともいえる自尊心をもっており、性格は非常に尊大にして傲慢かつ残虐で降伏してきたザビーネ・シャルを平気で拷問にかけるほど。
同じ死の旋風隊のメンバーであるバーンズ・ガーンズバック、ローズマリー・ラズベリーと共に幾度となくクロスボーン・バンガードを苦しめるが、地球での掃討戦においては計算外の地球の重力とトビアの奇抜な戦法、キンケドゥ・ナウのX1の乱入により敗北。自決しようとしたところをバーンズに止められた。
鋼鉄の7人では、地球でコックとして生活していた。一人称も「ぼく」から「俺」に変わっている。
バーンズの手引きで新生木星帝国と戦う仲間を求めていたトビアと再会し、当初は「今でもドゥガチの思想は間違っているとは思わない」として協力を拒否したが、険悪な間柄だった影のカリストからNo.2と侮辱された事に憤慨し、結果的にはカリスト兄弟打倒のために仲間となる。
モビルスーツパイロットの腕は衰えるどころかむしろ向上しており、地球で量産型クァバーゼを駆り、3対1とはいえトビアのクロスボーン・ガンダムX1パッチワークと、ミノル・スズキが操縦するハリソン・マディン専用量産型F91と共にコルニグスを撃破した。
トビアに対しては常に悪態をつくが内心ではかなり認めているようで、その様はミノル達からは「ツンデレ」と呼ばれた。
また、身長も高くなり性格も台詞などから幾分丸くなっている事がうかがえる(というか、『クロスボーン』の原作者は冨野で、それ以降は長谷川裕一なので、冨野カラーが薄れた。だいたい、初作の頃はツンデレって言葉がなかったのである)。
なお、トビアの事を「海賊少年」(本編時)から「海賊」と呼ぶようになった。
「鋼鉄の7人」計画ではギリに合わせてチューンナップされたビギナ・ギナⅡを駆り(サナリィに保管されていたモビルスーツにまともなクァバーゼがなかった、とは本人談)、バタラ他多くのモビルスーツを撃墜する。
しかし、光のカリストと、バイオ脳で復活した影のカリストとのツープラトンで圧倒され機体は大破。四肢を失った状態にも関わらず発射体制に移行したコロニーレーザーシンヴァツに特攻をかけ、自機のジェネレーターを核爆発させる。
その結果レーザーの射角は命中コースから僅かにずれ、自らの命と引き換えに地球の危機を救った。
己の才のみを信じて生き続けた男が最後に思い描いたイメージは、トビアに褒められた料理と、トビアとの再会の光景だった。