ブート・ジョロキアとは、唐辛子の一種である。
概説
天然種最強の唐辛子。
ナス科トウガラシ目シネンセ種で、北インド原産。
あの暴君ハバネロをも超えた85.5万SHU(インドの会社では1,04万1,427SHU)という驚異のスコヴィル値を叩き出す。カプサイシン含有量に至っては15,000,000~16,000,000SHU。
分かりやすくいえばハバネロの2倍辛いのである。
2007年には「世界一辛い唐辛子」としてギネス世界記録に認定された。
現在では交配種によって記録が塗り替えられ、王座を譲っている。
利用
原産地では乾燥させて香辛料にするほか、生薬として生食することもある。
また象避けの発煙筒に利用し、猛獣除けとすることもある。
日本では、ハバネロが長らく幅を利かせていたため知名度は低いが、近年では「第5次激辛ブーム」に乗っかる形で、徐々に知名度を上げている。
具体的なヤバさ
このジョロキア、普通の唐辛子とは辛さが根っこからいろいろとオカシイ。
まず収穫時に素手で触ると、カプサイシンで皮膚が炎症を起こす。収穫作業にゴム手袋は必須。
乾燥して粉砕する場合、発生する粉塵で周囲に被害が及ぶ。工場内どころか、気流に乗って周辺地域にまで被害が発生する。
機械によって急速に乾燥させると、乾燥機を開けた途端に機械周辺が辛味成分で汚染されてまともに乾燥機に近づけなくなる。
防護服必須だが、生半可な防護服では隙間から侵入し、粉塵が汗を吸って辛味成分で皮膚炎を起こす。
つまり存在自体が生物兵器なのだ。
ジョロキアでこの始末なのだから、後発の交配種の加工現場がどれだけヤバいか、またその対策にどれだけ苦心しているかは、想像するのも怖ろしいものがある……。
関連タグ
- バスコ・タ・ジョロキア
- 『海賊戦隊ゴーカイジャー』の敵。「タバスコ+ジョロキア」が名前の由来。
辛さランキング5
- ペッパーX (315万SHU)
- ドラゴンズ・ブレス (248万SHU)
- キャロライナ・リーパー (157~220万SHU)
- トリニダード・モルガ・スコーピオン (150~200万SHU)
- トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラー (146万SHU)
次点
- ブート・ジョロキア (85~110万SHU)