概要
ナス科トウガラシ属キネンセ種で、インド、バングラデシュ原産。
天然の唐辛子としては最大のスコヴィル値を有する。
いくつもの名前を持ち、ブート・ジョロキア【ভোট-জলকীয়া/Bhut Jolokia】はアッサム語で「ブット人の唐辛子」、もしくは「幽霊唐辛子」という意味を持つ。後者の名前から英名では「ゴーストペッパー【Ghost pepper】」とも呼ばれる。
あの暴君ハバネロをも超えた85.5万SHU(インドの会社では1,04万1,427SHU)という驚異のスコヴィル値を叩き出す。カプサイシン含有量に至っては15,000,000~16,000,000SHU。
分かりやすくいえばハバネロの2倍辛いのである。
2007年には「世界一辛い唐辛子」としてギネス世界記録に認定された。
現在では新品種によって記録が塗り替えられ、王座を譲っている。
利用
原産地では乾燥させて香辛料にするほか、生薬として生食することもある。
また象避けの発煙筒に利用し、猛獣除けとすることもある。
日本では、ハバネロが長らく幅を利かせていたため知名度は低いが、近年では「第5次激辛ブーム」に乗っかる形で、徐々に知名度を上げている。
ジョロキアの粉末(ぶっちゃけジョロキア版一味唐辛子)が調味料として一部店舗で販売されているものの、10gだけでも約1000円という値段である。
具体的なヤバさ
このジョロキア、普通の唐辛子とは辛さが根っこからいろいろとオカシイ。
収穫時に素手で触るとカプサイシンで皮膚が炎症を起こすため、ゴム手袋が必須。
乾燥して粉砕すると発生する粉塵で、工場内はおろか、周辺地域にまで被害が発生する。また、急速に乾燥させると、乾燥機を開けた途端に機械周辺が辛味成分で汚染されてまともに乾燥機に近づけなくなる。
生半可な防護服では隙間から侵入し、粉塵が汗を吸って辛味成分で皮膚炎を起こす。
存在自体が生物兵器とされる。
トウガラシ類の辛さランキング
ペッパーX (315万SHU)
ドラゴンズ・ブレス (248万SHU)
キャロライナ・リーパー (157~220万SHU)
トリニダード・モルガ・スコーピオン (150~200万SHU)
トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラー (146万SHU)
ブート・ジョロキア (85~110万SHU)
関連タグ
バスコ・タ・ジョロキア:『海賊戦隊ゴーカイジャー』の敵。「タバスコ+ジョロキア」が名前の由来。