概要
七味唐辛子とは、乾燥させた唐辛子をベースとして様々な香辛料などを配合させた日本のミックススパイスである。単純に七味とも呼ぶ。
"七味唐辛子"とは上方の呼び方であり、東京・江戸では七色唐辛子・七種唐辛子と呼ばれる。また漢方薬を参考にして発明された経緯があり、ここから薬研堀という呼び名でも知られる。
現代の一般家庭向けとしてはヱスビー食品などによって販売されるメイン画像のような瓶詰のモノを見かけるが、専門店では材料の混ぜ具合などを好みによってオーダーすることができる。この際の売り口上は一種の大道芸にもなっており、専門業者に調合してもらう際の楽しみの一つである。なお名前の上では「七味」であるが、7種類の原料の調合に限られている訳ではない。また、地域によって材料そのものも異なってくる。
様々な料理の薬味として使われるが、極まった愛好家となるとふりかけの様に使って白米に直接かけて食す。
主な材料
- 唐辛子 - 主原料。なお唐辛子のみで構成したものを一味唐辛子とも呼ぶ。
- 芥子 - ケシの種子。所謂ポピーシード。なおケシの種ではあるが基本的に麻薬成分は含まない。発芽しないように煎ってある。海外向けのものには含まれない。
- 山椒 - 果皮を乾燥させて粉砕したもの。爽やかな風味がある。和食でよく使われるスパイスであるが、実際には劣化がかなり早い。
- 麻の実(おのみ) - アサの種子。「麻子仁」と呼ばれる生薬。芥子同様陶酔成分は含まないが、発芽すると問題になるため発芽しないよう煎ってあり、また海外向けのものには含まれない。ぴりりとした刺激味がある。
- 青海苔 - 食材としてよく知られる海藻の乾燥物。
- 陳皮 - 漢方薬原料としてよく知られるミカンの皮(厳密には温州蜜柑やマンダリンオレンジの果皮を1年以上陰干ししたもの)。健胃剤であり、食欲不振に効く。陳旧なものほど良いとされる。
- 紫蘇 - 食材としてよく知られる赤シソの葉の乾燥物。
- 生姜
- 胡麻 - 特に法規制の関係で芥子や麻の実を入れられない海外向け製品では代用品として使用される。
- 海苔
- 菜種
関連タグ
ON異常犯罪捜査官・藤堂比奈子 - このドラマの主人公はコーヒーに七味を入れて飲む。